Xperia 1Ⅲとは大きく違う。Xperia PRO-Iは想像の10倍以上良かった

2021年のSonyにとって締めくくりの機種になったのがプロユースを想定したXperia PRO-I。Sonyのコンセプトが体現された分かりやすく非常に魅力的な機種ですがその本体価格が20万円とお高め。

今回は約1週間Xperia RPO-Iを感じて使って感じたメリット/デメリットについてまとめてみたいと思います。

カメラのタイムラグ。

カメラの素人である自分がXperia PRO-Iを購入する前から求めていたものがあり今回は約1週間使った上で実際どう感じたのか確認していきたいと思います。まず一つ目として気になったのがカメラのタイムラグ。

自分がXperiaのカメラを気に入っている理由の一つとして高速撮影と高速オートフォーカスに対応しているから。よく動く子どもを撮影する時に重宝しています。ただ秒20コマの高速撮影ができるのは24mm。

Xperia 1Ⅲは105mmで実質ポートレート撮影ができますが今度はそうなると秒20コマの撮影が出来ない。ボケ感のある秒20コマの撮影ができるのが個人的にXperia PRO-Iの魅力。

では実際に試してみるとどうなのか。他のメーカーのポートレート撮影にようにはっきりとしたボケ感があるわけではりませんが高速連写した場合でもより自然な感じで違和感なくボケてくれます。これだけでも雰囲気が全然違う。

ただ一つ気になるのがシャッターボタンを押してから撮影するまでのタイムラグ。Xperia 1ⅢやXperia 5Ⅲでは感じませんでしたがシャッターボタンを押してから撮影開始するまでタイムラグがあり撮影の出だしが遅れます。

連写の場合は連続撮影した画像から1枚いいのがあれば十分。なのでそこまで気になりませんが今だと思った時にすぐに撮影を開始しないのはちょっとストレスに感じます。

ちなみにXperia 1Ⅲと同時にバースト撮影をした場合、大体Xperia 1Ⅲの方が7~10枚程度多いです。時間で見れば1秒以内のことですが、Xperia 1ⅢやXperia 1IIなど秒20コマの撮影に慣れている人にとってはかなり違和感を感じると思います。

また同様に1枚撮りをする時もタイミングがずれます。個人的な印象としては1枚撮りの方がシャッターチャンスを逃すことが多い印象です。Xperia PRO-Iは発売されてからすでに2回アップデートが配信されておりこれでも改善したのか不明です。

何より1.0型センサーの60%しか使わず秒20コマの高速撮影などに対応したのがメリットの一つですが1週間弱使った感じだとXperia 1Ⅲと同様の撮影機能には対応していても使い勝手が違う印象です。

ただ今後アップデートで改善するのか。それともハード的仕様で限界があるのか不明。連写でもボケ感がある撮影ができるのがめちゃくちゃいいからこそ今後のアップデートの改善に期待したいです。

物理ボタンとしてのシャッターボタン。

また慣れの問題かもしれませんが専用機と同じものを搭載したシャッターボタンがちょっと緩い。

海外サイトもシャッターボタンが緩いと評価していましたがたしかに初見だと半押しじゃなくシャッターをきっちゃうかもしれないです。ただ慣れれば問題はありません。

ただXperia 5IIのカメラキーはかなり緩めで2021年モデルではより硬めに。そしてXperia PRO-Iでかなり緩めという感じで自分もPhotoProを起動した状態でうろちょろしている時に何枚かは意図せずシャッターをきっていることがありました。

緩い方がいいと思うユーザーもいれば硬い方がいいと思うユーザーもいると思うので結局は好みが出るところなので調節は難しいと思います。ただ個人的にはもうちょっと硬い方が好みです。

ショートカットボタンの仕様。

またデメリットではありませんが初期設定の場合シャッターボタンを長押しすることでPhoto Proの起動。一方でVideography Proはショートカットボタンを長押しではなく一回押して起動させる感じです。

あくまでもショートカットボタンなので仕様が違うのは当たり前かもしれませんが個人的には起動のさせ方は統一させてほしかったように感じてしまいます。

Xperia 1Ⅲと得意な被写体が異なる印象。

またXperia PRO-Iを使って感じたのはXperia 1Ⅲなどより動く被写体ではなく風景など動かないものの方が撮影に向いていること。1.0型センサーを搭載したことで感光性がかなり強化されています。

なので今までのXperiaで見れば暗いシーンでもより明るく撮影。さらに感光性が改善していることも影響しているのか写真の表現力がかなり改善している印象を受けます。

シャッターボタンを押してからのタイムラグがあるため常にこちらの意に反し動き回る被写体は難しい。ただ同じ子どもでも動いていない時などはいい感じに撮影ができるし風景などはより深みがある写真が撮影可能。

スペックで見ると望遠レンズの有無に目がいきがちでしたが得意とする被写体が違うように感じます。動体は被写体にする場合でも求めれるレベルはユーザーによって異なるため一概には言えません。

ただ自分は短期間使った上で動体を撮影するより風景など調節してビシッと撮った方が楽しく感じました。

動画性能が想像以上にいい。

また開封レビューの時点で気になっていた手ブレのカクツキですが子どもを手持ちで小走りで撮影。めちゃくちゃ強いわけじゃないけどしっかり効いています。

プロのクオリティーを求めるなら対策が必要だと思いますが日常を撮影する上では十分に感じます。そして正直購入する前から気になっていましたが実はそこまで期待していなかったポートレート動画の撮影。

これが想像以上にいいです。iPhone 13シリーズが対応しているシネマティックモードのようにかなり被写界深度を浅く撮影。ボケ感がはっきりある撮影ができるわけではありません。

ただF2.0で撮影すると他のXperiaで撮影したのと全く雰囲気が違くて個人的にはかなり満足しています。

シネマティックモードはAIで補正しているため不自然なボケ方がありますがXperia PRO-Iは光学式のボケ。カメラソフトで無理に補正をかけているわけじゃないのでより自然な感じでボケ感ある撮影ができます。

Xperiaのカメラの色味が好きで さらに好きなボケ感がある動画撮影ができるのはめちゃくちゃ楽しい。これだけでも購入して良かったように感じます。

Xperia PRO-Iは20万円もするのにまだ撮影中に画角の変更が出来ないと批判されていますがこのポートレート動画に対応しているのは24mmのみであり逆に変更できたとしてもおかしくなると思います。

撮影中の画質に一貫性を持たせるという面でも画角を変更できない仕様になっているのはありだなと実感。たしかに画角を変えられた方が便利ですが画質の違いが気になる人はたとえ出来たとして変更しないですよね。

少なくともビデオ撮影は自分が子どもを撮影する上で想像以上に快適でした。動画に限らずF4.0でボケ感を弱くすることもできればF2.0でボケ感を強調することができるので汎用性が高い。

何より自分のように標準カメラでの撮影がメインになるユーザーにはおすすめしやすい印象です。

電池持ちがかなり厳しい。

一方でスマホとして見た場合に気になるのが電池持ちです。まだ最適化が終了していないとはいえ電池持ちはかなり厳しい。海外サイトのバッテリーテストの結果から電池持ちはXperia 1Ⅲから改善。

ただバッテリーテストにカメラの項目が含まれていない。案の定カメラを少し使うとめちゃくちゃ電池をくう。この前の休日に電車で40分くらい移動して子どもを遊ばせにいきましたが午前中は近所の公園で1時間くらい。

そして移動先で1時間半くらい遊びました。その際写真と動画を合計で30分くらい撮影。
朝7時くらいに充電ケーブルを外してから午後3時くらいの時点で電池残量が30%以下に。自分の使い方でここまで電池が減ることは正直ないです。また動画にしても一回に撮影する時間は1分以下。

なのでこれでビデオ撮影をバンバンやりたい人はとてもじゃないですけど半日持てばいい方に感じてしまいます。ましてVLGO Monitorを使いたい人は注意が必要。

MonitorはXperia PRO-I本体の電源を使うのでより電池が減るのが速くなると思います。自分のような一般人であれば問題ないです。ただVLOGをガンガン撮影したい人は電源確保が必要です。

ちなみにSonyがセットで推奨しているVLGO MonitorとシューティンググリップにXperia PRO-Iで合計600gオーバーになります。

その上にマイクと電源用としてモバイルバッテリーを常時つけるようにするとかなりの重さになるのでSonyには電源確保をどうすることがおすすめなのかちょっと手本が欲しいところ。

発熱もちょっと厳し目。

また発熱に関してはスマホとして使っている時こそ発熱しやすい印象を受けます。ただ今の時期に外で撮影する感じではそこまで発熱は感じずこれはユーザーの使い方次第です。

自分は動画を撮影しても家族とLINEなどで共有することを前提にしているので4K/60fpsなどで撮影しない。

あまりデータ容量を大きくしすぎるとデータ共有するのが面倒。妻とならまだしも遠方にいる自分の母に孫の動画を送る際にデータ容量がデカすぎるとなると不便なので撮影してもFHD/60fpsであることが多いです。

一部情報ではビデオ撮影の際に発熱が原因で強制終了すると話題になっていますがそもそもエンデュランスモードがオンになっているのか不明。

発熱はかなりひどいのでオンにしていないと特に4K撮影だとすぐに表示がでる印象です。長時間撮影したい場合はエンデュランスモードが必須。とりあえず自分が使う場合はFHD/60fps撮影がメインかつ短時間撮影がメインなので発熱は気にならないです。

カメラとして使う時はそこまで発熱を感じませんが、原神などは起動するだけで爆熱になります。スマホとして使う時の方がむしろエンデュランスモードなどに対応しているわけではないので注意が必要です。

まとめ

今回はXperia PRO-Iを1週間使って感じたことをまとめてみました。スマホとして見れば気になるのは電池持ち。ただこれは今後最適化が進めば印象は変わると思います。一方でカメラとしてみた場合動画はかなりいい。

ただ写真撮影はカメラシャッターボタンを押してからのタイムラグが気になり使い勝手が微妙。今後改善されることに期待しています。ただもっと全体的に使いにくいかなと思っていましたが写真も動画も自分の想定を超えて使いやすいです。

とにかく標準カメラに拘りがある人におすすめのXperiaで1.0型センサーのお陰でオートでも使いやすい印象。カメラが好きでXperiaも好きな人にはぜひ手にとって欲しいスマホに感じます。

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