4月にXperia 1Ⅲと合わせて正式発表され、例年より早く発売されるかと思いきや音沙汰がないXperia 5Ⅲ。9月にようやく海外で動きあり。台湾ではまもなく発売され今後国内でも動きが出てくると思います。今回Xperia 5IIと比較して不安に感じること期待できることを確認したいと思います。
①ディスプレイのタッチ感度。
Xperia 5IIの不満点の一つとしたタッチパネルの感度。今まで香港版/docomo版/SIMフリーと購入してきましたが運が悪くタッチ感度が悪い。ガラスフィルムを貼った場合特に感度が悪い。ただこの症状は個体差あり。
結局今まで発売されてからAndroid11含めて何回かアップデートがありましたがそれでも改善されず。特に本体右上部の感度が悪いです。
Xperia 5IIは本体のデザインに合わせて僅かにディスプレイも湾曲しています。これがおそらく原因。ただ問題なのがタッチパネル問題がXperia 1Ⅲでも同様に発生。すでにアップデートで改善されているとはいえ、この流れだとXperia 5Ⅲも同様の問題が発生するかもしれません。
ガラスフィルムではなく保護フィルムを貼ればある程度改善しますが、自分のように不器用な人間にとっては貼る難易度が高い保護フィルムはたまったもんじゃない。またひどい症状の人は、保護フィルムを一切貼っていない状態でも感度が悪いとされています。
一部機種にあるように手袋モードなどディスプレイのタッチ感度を上げるモードがあればいいのですがXperiaではすでに廃止されています。3機種連続タッチパネルの感度に問題がないことを祈るばかりです。
②パフォーマンスの持続性。
Xperia 5シリーズの特徴といえば発熱のしにくさ。そして電池持ちの良さ。すでに海外サイトがバッテリーテストの結果を公開しておりまとめると以下のようになります。
機種名 | スコア |
Xperia 5II(120Hz) | 102 |
Xperia 5Ⅲ(120Hz) | 100 |
Xperia 5 | 96 |
Xperia 1II(90Hz) | 84 |
Xperia 1Ⅲ | 82 |
Xperia 1 | 79 |
Snapdragon888搭載機種は電池持ちが懸念点の一つでしたが、Xperia 5Ⅲは歴代Xperiaでもかなり電池持ちがいいXperia 5IIになんとか食らいついている感じで安心できます。過度に負担をかけすぎて熱暴走でも起こさない限りはそこまで心配する必要性がありません。
ただ一方で発熱はちょっと不安。海外サイトが公開したレビューによると、少なくともXperia 1Ⅲほど発熱はしないがそれなりに発熱するとの評価。ただ発熱というより放熱は感じ方に個人差があります。もちろん熱くなってほしくないですがパフォーマンスが安定していれば問題なし。
安定性 | 3D Mark Wild Life |
Xperia 1Ⅲ | 56.7% |
Xperia 5Ⅲ | 55% |
あくまでもベンチマークテストに過ぎませんが、負荷をかけた場合の安定性。Xperia 5ⅢはXperia 1Ⅲより発熱はしないとされていますが、僅かとはいえ安定性に欠けます。特に持ち味の一つであるゲームプレイ時にどこまでの影響が出るのか気になるところです。
電池持ちはそこまで心配しなくても、発熱。特にパフォーマンスの持続性はしっかりチェックしておきたいところです。
③オートフォーカスの精度。
Xperia 1IIとXperia 5IIで比較した場合。Xperia 1IIはTOFセンサーを搭載していることも影響しているのかオートフォーカス精度が優れているような印象。被写体が小さければ小さいほどフォーカスがしにくくなりますが、まだXperia 1IIの方が優秀。
一方でXperia 1ⅢとXperia 1IIで比較した場合。Xperia 1IIの時に感じたもたつきがなくなりXperia 1Ⅲはほぼストレスなくフォーカスを合わせてくれます。標準レンズ自体は一緒。スペック表では分かりませんがTOFセンサーが進化したのか。それともカメラソフトが進化したのか不明。
ただカメラソフトでフォーカスが改善されている場合、Xperia 5Ⅲでも改善されていることに期待できます。低照度の環境で動く被写体を撮影する場合、TOFセンサーを搭載しているXperia 1Ⅲの方が優秀だと思います。それでも高照度の環境ではXperia 5Ⅲも十分に撮影しやすいカメラに進化するかもしれません。
またXperia 1Ⅲと合わせてカメラソフトが強化されているのであればインカメラの改善。そして動画撮影時の手ぶれ補正の改善も同様に期待できます。
④指紋認証の改善に期待。
Xperia XZ2シリーズで背面に指紋認証を搭載したかと思いきや、Xperia 1やXperia 5では再び側面に。ただ歴代Xperiaと異なるのは電源ボタンに統合されているのではなく指紋センサーが別途搭載。これはおそらくAppleの特許対策です。
Xperia 1IIなど2020年モデルでは再び電源ボタンに統合。これは新たに光学式指紋センサーを採用したことでAppleの特許を回避できたからとされています。2019年モデルと比較すれば反応がかなり良くなりましたが、他のメーカーの機種と比較すればまだまだの印象。
ただXperia 1Ⅲでは反応の良さが大幅に改善。まだ他の機種と比較すればイマイチかもしれませんが、ここ最近のXperiaの中ではかなり優秀に感じます。スペック表で分からずチューニングで改善したのかも不明ですがXperia 5Ⅲでも同様の改善に期待できます。
スマホを使う時に最初に行う動作がロックを解除すること。逆にいえばロックを解除する時にストレスに感じてしまうとその機種自体のユーザビリティが下がります。Xperia 5Ⅲではしっかりと改善されていることに期待したくなります。
⑤スピーカーの改善。
Xperia 1ⅢとXperia 5Ⅲの製品ページ。オーディオ部分で大きな違いがあるのがXperia 1Ⅲのみ共振の少ないスピーカーを採用しているということ。Xperia 1Ⅲはスピーカーの構造を見直すことで本体への共振が少ない。また音圧も40%も改善されています。
この改善点がXperia 5Ⅲでは反映されていないのか?ただXperia 1Ⅲと同じく360 Reality Audioを本体のスピーカーでも再生可能。これはソフトのチューニングだけでどうにかなるのか?それともスピーカー自体が改善されているのか不明。
少なくとも共振が少ないスピーカーには進化していないのかもしれませんが、何かしらの進化をしているのではないかと期待したくなります。
⑥不安と期待。
実際に試してみるまで不安要素があるのは仕方ありません。今年は特にSnapdragon888を搭載しているので尚更です。ただ懸念点がそこまで出なかった場合、今年登場した機種の中でも魅力的なコンパクトサイズに電池持ちの良さと魅力的な機種になります。
Xperia 5IIと同じくおすすめしやすい機種になるのか。それともSnapdragon888に足を引っ張られるのか非常に気になります。ただXperia 5Ⅲの動向を注視している間にXperia 5IIのキャリアモデルは在庫がなくなる可能性があります。
安定性を求めるのであれば早めにXperia 5IIをチェックすることをおすすめします。キャリアモデルで不都合がある人はSIMフリーがおすすめです。