正直パッとしない印象だった2020年モデル。上手くまとまった良い機種だとは思いますが、何か特徴があるわけでもなく価格が特段安いわけではない。一方でPixel 6シリーズに関してはハイエンド向けと大幅にパフォーマンスが向上しながらもPixel 5とPixel 6で見れば価格は据え置き。
個人的には2020年モデルと2021年モデルのギャップがすごいように感じます。なぜこのようなギャップが生まれたのか。今回はこのギャップに対する答えをPhone Arenaが報告しているので簡単にまとめたいと思います。
本来Pixel 5は存在しなかった?
今回の情報によるとGoogle Pixel 6シリーズは当初の予定では2020年に発表することが目標だったとしています。つまりGoogle Pixel 6シリーズとして今年正式発表されましたが、Google Pixel 5として発表される可能性があったことに。
ではなぜ実際には発表されなかったのか。今回の情報によるとGoogle Tensorの生産の遅れが原因とされています。ただこれはサプライヤーであるSamsungに問題があったのか。それともGoogleの開発進捗に問題があったのか不明。
ただここで一つ気になるのはGoogleがPixel 6シリーズをいつの時点で2020年に発表することを諦めらたのかということ。
うろ覚えで申し訳ないですが、次期PixelがSnapdragon765もしくはSnapdragon765Gを搭載している可能性があると内部コードからリークしたのは2020年の初頭だったと思います。これより前のタイミングでGoogle Tensorを諦めるにはちょっと早い感じもします。
となると推測に過ぎませんが、Google Tensorを搭載した機種とは別にSnapdragon765Gを搭載した機種も予め開発されていたのではないか?
当初のラインナップ(推測)
今回の情報をもとに当初Googleが予定していたラインナップは以下のようになるのではないかと勝手に推測してみます。
機種名(現行の機種名) | スケジュール |
Pixel 4a | 予定通り |
Pixel 5 | 元々Pixel 4aの5Gモデルだった? |
Pixel 4a 5G | Google Tensorの予定変更から急遽追加されたモデル? |
Pixel 6 | 2020年フラッグシップモデルになる予定だった? |
あくまでも個人の勝手な推測ですが、Pixel 4aとPixel 4a 5Gで大きくサイズ感が違うのも気になり、もともとPixel 5がPixel 4aの5Gバージョンとして登場する予定であったならPixel 5のサイズ感も納得できる。
ただPixel 6シリーズが2021年にずれこむことになり、急遽Pixel 5をフラッグシップモデル扱いに変更して、Pixel 4aの5GモデルとしてPixel 4a 5Gを追加したのではないか?と勘ぐっちゃいます。
なので当初の予定では全てがミドルレンジモデルになる予定ではなかったのかもしれません。
2世代目Google Tensorに期待?
少なくともリークにあるベンチマークを確認する限りGoogle TensorのスコアはSnapdragon865+よりちょっといい程度でSnapdragon888には及ばないです。GoogleはGoogle Tensorをベンチマークでハイスコアとれるような設計をしていないとしています。
ただユーザーとしてはちょっと物足りなく感じるところ。ただ今回の情報通り2020年に照準を合わせていたとなれば、約1世代分ベンチマークが低いのも納得できます。
ただとなるとGoogle Tensorの2世代目はSnapdragon898やExynos2200と同程度のパフォーマンスを実現している可能性もあります。特にExynos2200は初のAMDによるGPUを搭載する可能性があり、GPUが大幅に強化。
Google TensorもExynosがベースにしていることを考えると、AMDのGPUを採用してくる可能性もあります。もちろん実際にはどうなるか不明です。ただ個人的にはベンチマークスコアが結果的に改善したとしてもベンチマークを主軸にしたアップデートはしてこないと思います。
よりAIを強力にしたりカメラソフトとの連携などハード面の強化というよりはソフトの強化のためにブラッシュアップしてくるのではないかと思います。
Pixel 6シリーズはスキップするべき?
Pixel 5から見ればPixel 6が大幅にスペックが強化されたように感じますが、今回の情報通りPixel 6が1年発売がずれこみ、Pixel 5はあくまでも埋め合わせの存在だったのであれば、2年分差があるのでスペックが大幅に強化されたように感じるのも仕方ないと思います。
ただGoogle Pixel 6シリーズを見てやはりハードをばちばちに強化したいという感じには見られません。他のスマホであれば、来年はここがきっと強化されるんだろうなと予測可能ですが、ハードが主軸だからこそでありPixelの場合はソフトが主軸なので来年必ずハード面が大幅に強化されるとは言えません。
カメラセンサーの刷新は期待できない?
例えば分かりやすい例としてカメラセンサーです。メインカメラセンサーのGN1は比較的新しいセンサーを採用していますが、超広角。Pixel 6 Proで見れば望遠レンズは2016年頃に発表されたセンサーと決して新しくありません。
じゃあこの古いセンサーが来年に刷新されるかといえば、歴代PixelがずっとIMX363を使ってきたことを考えると期待はできません。Googleは決して新しいセンサーに拘っているわけではなく、自分たちの理想とする絵作りができるセンサーであり原価コストも抑えることができるセンサーを選択しているように感じます。
センサーの変更はあっても決して新しいものを採用するためではないと思います。
メジャーアップデートの拡張。
また個人的にはOSのアップデートサポート期間の拡張は期待できるのではないかと思います。現状Pixel 6シリーズはセキュリティアップデートこそ5年に拡張されましたが、メジャーアップデートに関しては従来と変わらず3回となっています。
ちなみにSnapdragon888も最大4年間のサポート。これは標準搭載を含めるので実質3回と同じです。せっかく独自SoCまで用意したのに他社製品と同じというわけにはいかないと思います。せめて4回には対応してほしい。
現時点では電池持ちや発熱は不明ですが、仮に悪いとして来年で改善するためのスペックアップなどは期待できますが、今のPixelに不満を感じるスペックが来年劇的に改善されるかと言えばそうではないように感じます。
なのでスペックの強化を期待してPixel 6シリーズをスキップするのはあまりおすすめできないように感じます。
ここ近年で一番進化した年。
まだ発売されていないため実際に使わないと分からない部分が多数あります。例えば発熱とか電池持ち。レビューで明らかにひどいという評価になればスキップもあると思いますが、表面的なスペックでスキップするかどうかを判断するのはおすすめしないです。
何よりPixelはハード主体ではなくソフトが主体。また使ってみないと分からない良さがあるのが特徴です。Pixel 6シリーズの期待値が高いからこそPixel 7シリーズにも期待したくなりますが、まずは大刷新となったPixel 6シリーズがどの程度の完成度があるのかをしっかり見極めた方がいいように感じます。