総務省の横槍で分離プランが導入されたのは2019年。おそらくキャリアモデルを購入したユーザーは合わせて導入されたスマホお返しプログラムを利用している可能性が高い。
Xperiaで見ればXperia 1やXperia 5が発売されてから2年経過。端末を返却する人は機種変更の時期。今回はXperia 1Ⅳなど2022年モデルまで待つべきなのか今Xperia 1Ⅲなど2021年モデルに買い替えてもいいのかまとめたいと思います。
指紋認証の改善。
2021年モデルはSnapdragon888を搭載しており発熱や燃費の悪さが目立ち嫌悪するユーザーも多いです。発熱という明確なデメリットがありますがXperia 1やXperia 5から機種変更した時にメリットはどうなのか確認したいと思います。
まず2019年モデルで明確なデメリットになっている指紋認証。2018年モデルは背面に搭載されましたが2019年モデルは以前のように側面に搭載。ただ歴代Xperiaと違うのが指紋認証が電源ボタンに統合されていない。
今やiPad Airなどで電源ボタンに指紋認証が統合された機種が発売されていますが電源ボタンに指紋認証を統合する特許をAppleが申請したのはだいぶ前の話。
一方でXperia Z5以降基本電源ボタンに統合されていますがアメリカでこの仕様にするにはAppleに特許料を払う必要性がある。
あくまでもアメリカでの特許なので日本などアメリカ以外で発売されたモデルに関しては関係ないですがアメリカで発売された歴代Xperiaは特許回避のため指紋認証が無効化。
そしてXperia1やXperia 5なども電源ボタンに統合されなかったのはAppleの特許回避のためと言われています。とりあえず指紋認証が側面になったのは嬉しい。
ただ問題だったのか感度が悪すぎたこと。本体の厚みがないことからもセンサー自体も縦長でまた指紋認証は個人差が出やすい認証方式でもあり元々の反応の悪さが重なって全く反応しないユーザーも。
2019年モデルの指紋認証が原因で嫌気がさしたユーザーもいると思います。
ただ2021年モデルは十分に快適。指紋認証の不良は考慮していませんがそれくらい改善されている印象を受けます。過去の記事でXperia 5Ⅲの指紋認証はXperia 1Ⅲと比較するとイマイチといっていますがXperia 1やXperia 5と比較すればかなり改善。
あくまでも5Ⅲの件は5IIと比較して1Ⅲのように進化がなかったのが残念と評価しているだけです。Xperia 1Ⅳが引き続き側面に指紋認証を搭載するのか。それとも新たな生体認証を採用するのか不明ですが現行モデルも十分。
指紋認証一つみただけでもユーザビリティが大幅に改善している印象を受けます。
カメラの改善。
そして2つ目としてはカメラです。Xperia 1やXperia 5はXperiaとして初めてトリプルレンズカメラが搭載されています。またSonyの拘りなのか開発者インタビューからシングルレンズカメラを3つ搭載しているというコンセプト。
なのであくまでもそれぞれの画角は独立したレンズという考え方なので動画撮影中の画角の変更はできません。またコストカットだったのかメインカメラセンサー以外4つあるセンサーのうち3つはSamsung製を採用。
正直画質もイマイチ。さらにSonyのチューニングの問題ですが超広角に切り替える時のタイムラグがひどい。現実をより忠実に撮影するというコンセプトは変わらずですが画質は画角によってはイマイチ。
画角の切り替えはスムーズじゃない。さらに初めて搭載されたCinema Proをぶっ飛びすぎて使いにくい。正直2019年モデルのカメラは好きではありませんでした。
ただXperia 1IIでカールツァイスレンズを採用。24mmで撮影するだけでも色の深みや接写した時のボケ感が全然違う。また超広角カメラもsony製へ。そして2021年モデルではXperia 1IIから広角/超広角は変更がありませんでしたが望遠レンズもSony製に変更。
さらに世界初の可変式望遠レンズ。Xperiaもボケモードを搭載していますが正直微妙。結局ボケ感を優先するなら24mmで接写がわかりやすかったですが105mmを実質ポートレート撮影としても使える。
少なくとも2019年モデルではコンセプトははっきりしたが使ってみるとかなり中途半端で微妙。
ただ2021年モデルになるとコンセプトを通してsonyがやりたかったことがはっきり見えてきたという印象です。
また2020年モデルで追加された秒20コマの高速撮影に加え1Ⅲではタップしたものを自動で追尾してくれるリアルタイム追跡機能など特に被写体が動く場合の撮影にかなり使いやすくなっています。
世代を重ねれば画質や機能が改善するのは当たり前。ただ2021年モデルはSonyのコンセプトを実感できるからこそよりハマる魅力があり何より2019年モデルより単純に撮影するだけでもかなり使いやすくなっています。
電池持ち。
そして3つ目としては電池持ちです。話がちょっと重複しますが2021年モデルのデメリットは電池持ち。ただ2019年モデルと比較した場合はどうなのか 海外サイトのバッテリーテストの結果を参考にすると以下のようになります。
機種名 | スコア |
Xperia 5Ⅲ | 100 |
Xperia 5 | 96 |
Xperia 1Ⅲ | 82 |
Xperia 1 | 79 |
Xperia 1ⅢとXperia 5Ⅲは120Hz表示をオンにした状態でのスコアなのでオフにすればさらにスコアが良くなります。もちろん使い方によりますがXperia 1Ⅲの電池持ちが悪いといわれてもXperia 1よりは電池持ちがいい。
正直電池持ちは大して変わらない。Xperia 1の電池持ち程度とイメージしておけば分かりやすいと思います。バッテリー容量でみればXperia 1が3330mAhでXperia 1Ⅲが4500mAh。
処理性能は大幅に改善されているとはいえバッテリー容量から見れば2021年モデルの燃費の悪さは半端ないです。また負荷をかければ発熱もかなり違います。それだけ発熱が原因で2021年モデルは燃費が悪くなっていることに。
とはいえ電池持ち自体は悪いというイメージが強いからもしれませんが2019年モデルとほぼ一緒か優秀。ちなみに2019年モデルの直販モデルを使っているユーザーが2021年モデルのキャリア版に乗り換えた場合。
何も対処しないと電池持ちが変わらずか悪化する可能性もあるのでここだけは注意が必要です。
スピーカー。
そして4つ目としてはスピーカーです。2019年モデルで初めてだったと思いますがDolby Atmosを採用。
カメラの評価で有名な海外サイトがありますがオーディオテストを始めるようになりなぜかXperia 1はDolby Atmosをオフの状態でテストされて低評価になるという訳が分からないことも。
2021年モデルも同様に対応していますがスピーカーの音質はかなり違います。2020年モデルはDolby Atmosに加えSonyが独自のチューニング。さらにデュアルフロントスピーカーの搭載で音の広がりがよく音質自体もかなり改善。
Xperia 1Ⅲに関してはスピーカー構造を見直して音圧が40%改善。音量自体も大きくなり低音がよりはっきりした印象でXperia 1と比較すると音質も音量を大きく異なる。
さらにユーザー次第だと思いますがイヤホンジャックが復活しているのは嬉しいところだと思います。
またXperia 5II対比でXperia 5Ⅲのスピーカーは大して進化していませんが5と比較したら明らかに違う。少なくともスピーカーで音楽や動画を楽しみたい人にとって2021年モデルでも違いを確認できると思います。
まとめ。
もちろん2022年モデルの登場を待てば現行世代よりさらに満足度が高い機種になっている可能性が高いです。とはいえ2021年モデルでも2019年モデルユーザーからすればかなり満足度が高い仕上がりだと思います。
それこそ発熱が本当にネック。ただそれ以外は2年でここまで変わる?と思うくらいしっかりと進化しています。ちなみにXperia 5ユーザーからすればXperia 5IIでも十分に違いを感じると思います。
少なくとも2019年モデルに感じている不満は2021年モデルに変えるだけでもかなり改善されるので気になる人は店頭でチェックをおすすめします。2020年モデルを使っているユーザーからすればわざわざ買い替える必要性はないと思います。
とはいえ個人的には2021年モデルがSnapdragon888のせいでハズレという印象はなく絶対来年を待たなければいけないということもないように感じます。