Snapdragon888の呪縛から解放?Xperia 5Ⅲ 開封レビューをしてみた

グローバル市場では4月中旬にXperia 1Ⅲと合わせて正式発表されたXperia 5Ⅲ。正式発表後に販売予定地域では製品ページが公開されましたが日本では販売未定。ただようやく正式発表

国内では限定色があるなどサプライズありでしたが、今回Xperia 5Ⅲの海外版を購入したので開封レビューをしたいと思います。

①お馴染みの化粧箱。

Xperiaと言えばお馴染みの化粧箱。白を基調としたもので非常にシンプル。

今回購入したのは台湾モデル。日本で購入するのは難しいかなと思いましたが野木亜堂さんが快く引き受けてくれたので購入しました。ちなみに台湾のSony Storeで購入したものになります。

2020年から一部メーカーは環境への配慮として付属品の一部をカットしていますが、Sonyは相変わらず分厚いままです。ちなみにキャリアモデルが付属品がないのは環境の配慮でもなく、単純にキャリアのコストカットだと思います。

とりあえず開けるとこんな感じです。

まず電源アダプターが同梱されています。

Xperia 1以降はPDに対応しています。なのでXperia 1以前の機種を使っている人は機種変更する際に電源アダプターも合わせて見直した方がいいです。物にもよりますが、以前のアダプターで充電しようとすると、バッテリー容量が増えていることもあり充電が遅くなったと感じる可能性もあります。

Xperia 5Ⅲは30Wの急速充電に対応しているため、最低でも30W以上の電源アダプターがおすすめです。自分はAnkerの45W対応の電源アダプターを購入して使っています。面倒なので基本これでXperiaからiPadなど充電という感じ。

そして付属品の2つ目がUSB-Cケーブルです。あとは説明書くらい。いつから消えたか覚えていませんがイヤホンはなくなっています。キャリアモデルは関係ない話になりますが、充電速度などが変更されるタイミングでは電源アダプターを同梱してくれるとユーザーとしてもありがたいように感じます。

このへんSonyはしっかり30Wに対応のものを同梱してくれるのは嬉しいですよね。

このサイズ感は正義。

今回購入したのはメインカラバリとなるグリーンです。光沢感強めの質感で光の反射によってはシルバー寄りの色合いに見えることもあり、Xperia XZ premiumの時のようなクロムみたく見えることも。なのでちょっと懐かしさを感じます。

本体上部はイヤホンジャックとマイクのみ。

本体左側面はSIMトレイ。台湾モデルはハイブリット式のDual SIMに対応。ちなみにキャリアモデルはSingle SIMでちょっと期待していたeSIMには対応していません。

Xperia 1Ⅲのキャリアモデル。ミリ波対応モデルはSonyの配慮でアンテナスリットが目立ちにくいように加工されていましたが、ミリ波非対応モデルは普通にアンテナスリットがある感じ。Xperia 5Ⅲもがっつりある感じです。

本体下部はUSB-Cにマイク。Xperia 5Ⅲはワイヤレス充電に非対応なので毎回充電する度にケーブルを挿すことになります。なので大切にしてあげましょう。また他のメーカーならスピーカーが搭載されていますが、Xperia 5Ⅲはデュアルフロントスピーカーを搭載しているので非常にスッキリ。

本体右側面は音量ボタン。電源ボタン。Google Assistantボタン。そしてカメラキーとなっています。要るか要らないかは別としてGoogle AssistantボタンはXperia 1Ⅲと同様に誤って押さないようにデザインが配慮されています。

Xperia 5Ⅲ
本体サイズ 157x68x8.2mm
重さ 168g

横幅が68mmしかないため非常に持ちやすい。ただ持ちやすい分スペックの割にはちょっと重く感じます。ただ自分の手首の調子が悪いこともありこの軽さは正義。個人的にXperia 1Ⅲの本体サイズでも十分に片手操作ができますが、多くのユーザーにとって持ちやすいサイズ感だと思います。

サイドフレーム含めて全体的に光沢感のある質感で統一感があり高級感があります。グリーンもめっちゃかっこいいですが、個人的にはキャリアモデルのフロストシルバーもめちゃくちゃ欲しい。

ほぼ変化なしのディスプレイ。

ディスプレイのスペック自体は前モデルからほぼ進化していません。

Xperia 5Ⅲ
ディスプレイ OLED
ディスプレイサイズ 6.1インチ
表示解像度 2520×1080
アスペクト比 21:9
リフレッシュレート 120Hz

海外サイトのレビューをみると、スペックは変わらないのに最大輝度だけXperia 1ⅢやXperia 5IIより下がっていると謎の現象。ただ実際に比較してもXperia 5Ⅲのディスプレイだけが暗いと実感することはありません。

それより購入前から気になっていたのがディスプレイのタッチ感度問題。個体差があるみたいですがXperia 5IIの時は3台購入してガラスフィルムを貼ると感度がイマイチという感じ。

残念なことに執筆時点で日本のAmazonにおいてガラスフィルムの選択肢がほぼない。なのでその場凌ぎで購入したガラスフィルムを装着してみました。完璧とは言えませんが、とりあえずXperia 5IIの時ほどのストレスはない感じです。

ただ微妙な時もあるので今後アクセサリーが増えてきたら改めて試したいと思います。

進化しきれていない印象も。

そしてファーストインプレッションではちょっと気になる部分が多い基礎スペック。

Xperia 5Ⅲ
OS Android11
SoC Snapdragon888
RAM/ROM 8GB/256GB
SDカードスロット
5G ミリ波非対応
防水/防塵 IP68
イヤホンジャック
生体認証 指紋
バッテリー容量 4500mAh
充電速度 30W(有線)
ワイヤレス充電 ×

台湾モデルは256GBのストレージに対応。一方でキャリアモデルは128GBです。ただこれはキャリアモデルがストレージが半減しているのではなく台湾や香港などで発売されるモデルが増強されているだけです。アメリカやヨーロッパで発売されるモデルの多くは128GBに対応しています。

①指紋認証は進化していない?

スペック上では判断できませんが、Xperia 1Ⅲは前モデル対比で明らかに指紋認証が改善されていました。ただXperia 5Ⅲは短期間使った感じだと改善されていません。テンポよく認証しようとすると失敗することが多い。なので従来のXperiaのようにゆっくり丁寧に認証してあげる感じです。

連続して認証しようとするとXperia 5Ⅲの場合はついてこれない感じになります。ただこれは個体差があるかもしれません。

②共振は改善したのか?

Xperia 1Ⅲと同じくフルステージステレオスピーカーを搭載。また360 Reality Audioも本体のスピーカーで再生可能です。ただスピーカーの構造自体は違うみたいで前モデルで話題となった共振問題は改善していません。むしろひどくなった印象も受けます。

共振はユーザーの捉え方次第の面もあります。良く言えば臨場感が増した。バイブ自体が強化されたのか共振もそうですが、ロック解除した時の振動。さらに通知音がなる時も共振というべきなのかバイブが強くなっている印象です。

前モデルなどで共振が気になっていた人は残念ですが改善しているとは思わない方がいいです。

③発熱と電池持ち。

そしてSnapdragon888を搭載していることからも不安に感じる人が多い発熱と電池持ち。とりあえず負荷をかけるためにAnTuTuを3回連続で回してみました。まだ初期設定もまともに終わっておらず最適化もされていない状態でのテストなので参考程度に。

スコア的には高くも低くもない。そしてびっくりしたのが内部温度。おそらくですが40度を超えるとクロックダウンさせているのか本体内部の温度を下げることを優先させているような感じ。唯一40度を超えた2回目のみスコアが70万点以下となっています。

実際に触ってみてもめちゃくちゃ熱いという感じではありません。Xperia 1Ⅲのことがあったので覚悟はしていましたが極端に熱くなるという感じではなくAQUOS R6と似たような感じです。

ただクロックダウンさせるのが早いことが影響しているのか海外サイトがいうパフォーマンスが安定しないという評価に繋がっているのかも。

電池持ちに関してはまだ評価は難しいです。海外サイトが公開したスコアは参考にすれば100を獲得。個人的に今まで100以上のスコアを獲得した機種を何機種か使ってきましたが、電池持ちは安定していた印象。

ただ初期設定をして各種テストをした段階だと、少なくともめちゃくちゃ電池持ちがいいという印象ではありません。今後最適化が進めば印象は変わると思います。先程のベンチマークを見ても平均で5%近く消費しているので減りは早いかなという印象です。

少なくとも発熱も電池持ちもひどいということはありません。ただ前モデルの完成度が高かったのでハードルが高く評価が厳し目になりやすいという感じです。

TOFセンサーなしの影響。

そして最後にカメラを確認したいと思います。ただ今回のサンプルは台風の影響で雨が降ってくる前に駆け足で撮影してきた画像なので丁寧に撮影できていないので予めご了承下さい。

①風景を撮影。

まず風景を撮影してきました。16mmで撮影。

こちらも16mmで撮影。今回の撮影はPhotoProのAモードで撮影しています。天気が悪かったこともあり暗め。なのでXperia 5Ⅲで撮影すると全体的に暗めになります。

次には24mmで撮影。

こちらも24mmで撮影。フォーカスが合っていると思うんですがちょっとボケ感が弱い印象。

次に70mmで撮影。

こちらも70mmで撮影。望遠画角で光量が足りないとノイズが入りやすいです。ただ空に向けて撮影すると多少改善。

そして105mmで撮影。風景を撮影する場合は105mmの方が臨場感にかけるというかちょっとべったりした感じになります。

こちらも105mmで撮影。光量が増えるとそこまでべったりした感じではありません。

②接写してみた。

次に24mmで接写してみました。ポートレートモードのようなボケ感で撮影することができます。

被写体が小さい場合、ある程度寄って撮影しようとするとフォーカスがかなり合わせにくくなります。ただちょっと距離をとるとある程度いい感じで撮影できます。

次にポートレート画角でもある105mmで撮影。いい感じにボケてくれています。

こちらも105mmで撮影。Xperia 5Ⅲのカメラを使って感じたのはTOFセンサーを搭載していないことが影響しているのか、Xperia 1Ⅲと同じ感じで撮影するとピントが合ってないことや、なかなか合わないことが多い印象です。

Xperia 5ⅢはTOFセンサーを搭載していない分AIで補完しているみたいです。Xperia 1IIとXperia 5IIの時はそこまで差を実感しませんでしたが、Xperia 1ⅢとXperia 5Ⅲで明らかに差があるように感じます。今度晴れた日にしっかりと試したいと思います。

ちょっと物足りなさも。

まだまだ試しきれていませんが、当初不安だった電池持ちや発熱はそこまで心配する必要はない感じです。どちらも今後使っていくことで評価が変わるかもしれませんが、現時点ではいい感じです。

ただ一方でXperia 1Ⅲを使った後だからこそ感じる指紋認証やスピーカーの共振など、なんか中途半端に感じてしまう部分もあります。今後しっかりと試していきたいと思います。

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文章で伝えられない魅力を

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