Xperia 5Ⅲ 1週間レビュー。完成度は全体的に高いが細部で甘さが目立つ

ようやく国内でも正式発表されたXperia 5Ⅲ。日本では正式発表されたばかりということもありますが、グローバル発表からチェックしていたユーザーからすれば今更感があるかもしれません。国内では11月中旬以降の発売。自分は台湾版を購入して一足先に使っています。

今回は1週間使って感じた良かったこと/悪かったことについてまとめたいと思います。

①良かったこと。

2021年モデルであるXperia 1Ⅲや前モデルであるXperia 5IIと比較すると正直手放しでXperia 5Ⅲを褒めることは難しいです。ただXperia 1ⅢやXperia 5IIから乗り換えるユーザーはかなり限定され、多くのユーザーは2年以上前のモデルからの機種変更になると思います。

となれば完璧とは言えませんがXperia 5Ⅲに機種変更して多くのユーザーは満足できると思います。1週間という短期間とはいえ、まず良かったと思えることから確認したいと思います。

デザインの高級感がやばすぎ。

手持ちにあるのはメインカラバリであるグリーン。プレス画像で見ていた時以上に光沢感が強め。グリーンが何方かといえばシルバーの色合いに近いため、光の反射によってはシルバーのような色合いに見えてかなりかっこいい。昔のpremiumモデルの特徴の一つだった鏡面仕上げを彷彿させてくれます。

サイドフレームもしっかりと質感を揃えてくれているためデザインに統一性があり洗練されているように感じます。前モデルと比較するとデザインはほとんど変わっていませんが、所有欲はしっかりと満たしてくれるデザイン。カラバリの好みもあると思いますが、このグリーンはXperia 5IIの時より洗練されたデザインに感じます。

このデザインを活かすためにはクリアケースがおすすめです。ただ本体自体がかなり指紋が目立ちやすいのでケアを怠った状態でケースをつけると逆にダサくなります。そこは要注意です。このデザイン感でありながらも、多くのユーザーが持ちやすいサイズ感を採用。

前モデルと比較すると横幅が変わらず厚みが0.2mm増して重さも5g増しているので取り回しは悪化しています。ただそれはXperia 5IIと比較したらという話であり、Xperia 5Ⅲ単体で見た場合、片手操作もしやすくかなり軽いとはいえませんが、十分に許容範囲の重量感を採用していると思います。

特にハイエンドモデルはその本体価格を考えると必需品である一方で嗜好品に近いものがあります。となるとやはりデザインは重要視したい。またツールとして使いやすいサイズ感がいい。Xperia 5Ⅲはこの2点を上手く両立しており、非常に完成度が高いデザインを採用しているように感じます。

また国内限定色となるフロストシルバーの実機を確認しましたが、これを見たら購入するしかありません。この後にデメリットにも触れますが、そのデメリットがどうでも良くなるくらいかっこいい。デザイン性は今季のモデルの中でもピカイチだと思います。

電池持ちが安定している。

以前の記事で触れさせて頂きましたが、パフォーマンスが不安定になると発熱は結構します。ただ上記の画像からも確認できるように、パフォーマンスが不安定になっても電池の減り自体はそこまでひどくありません。ひどい機種だと1回のベンチマークで6%以上消費したりすることもあります。

自分はゲームをやらないことが前提になってしまいますが、snapdragon888搭載機種であることを考えると電池持ちはかなり安定しているように感じます。

使用時間(6:30~23:00)
月曜日 65%
火曜日 61%
水曜日 59%
木曜日 63%
金曜日 64%

手元に届いた翌週の平日で充電する前の電池残量をまとめてみました。少なくとも自分の使い方だと60%を切ることはあまりないという感じです。直近の自分が使った機種だとXperia 5IIやGoogle Pixel 5と大体同じくらいの感じです。

流石に開封したばかりの時は消費電力効率はかなり悪かったですが、1週間使うとある程度安定してきています。snapdragon888搭載機種は燃費が悪く電池持ちがいい機種はあまりいません。その中で、このサイズ感であり、これだけの電池持ちを実現しているのはかなりのポイントだと思います。

ゲームをがっつりやるユーザーやカメラをしっかり使いたいユーザーにとっては電池持ちがいいとは思えないかもしれません。ただ少なくとも今年登場したハイエンドモデルの中では安定しており、電池持ちを優先しているユーザーにはおすすめしやすいです。

カメラソフトがしっかりと改善。

Xperiaのカメラは白飛びがしやすいとよく言われますが、Xperia 5Ⅲのカメラはしっかりと白飛びも改善されています。今までのXperiaであれば日差しが強い場所など簡単に白飛びしていましたが、上記の画像で見ると、奥のくさっぱらの部分が白飛びしていません。

望遠レンズがsony製を採用。さらに可変式望遠レンズを搭載とスペックの方に目がいきがちですが、カメラソフトのチューニングもしっかりと強化。

苦手な空もより青く撮影できるようになっており、白飛びの改善を確認できるなど白飛びの改善に加え、インカメラの画質の改善。また動画撮影時の手ぶれ補正は前モデルと比較してもかなり改善されています。個人的にはスペックの進化以上に使い勝手の部分で改善されているのでかなり嬉しい。

どんなにハードで固めても使いにくければ使う気になりません。

ペリスコープを搭載しても最大ズームは12.5倍など物足りなさを感じるかもしれませんが、中距離の撮影にフォーカスして強化。上記の画像は105mm。4.4倍で撮影した画像になりますが、ボケ感もいい感じで、Xperiaの弱点でもあったポートレート撮影がより強化されています。

ワンタップで4つの画角を切り替えることができ、被写体に合わせて自分で切り替えて撮影する楽しさ。ペリスコープで最大倍率を変に強化するのではなく中距離にフォーカスしたからこそ、逆に撮影の幅が広がったように感じます。

②残念な部分。

もちろん良かったなと思う部分もあれば逆に残念だったなと思う部分もあります。

バイブが安っぽく感じます。

スピーカー自体はデュアルフロントスピーカーを搭載していることもあり音の広がりがよく、またSony独自のチューニングを施していることもあり音質は良いです。前モデルと比較して共振が悪化したような印象も受けますが、自分は基本音楽を聞くときや動画を見る時はスタンドを使うので特段気になりません。

日常ではスピーカーの使用がメインとなりますが、ワイヤレス部分はしっかりと強化されており音圧の改善。またYouTube Musicなど一部ストリーミングサービスのみですが擬似的に360 Reality Audioにアップコンバートしてくれる360 Spitial Audioに対応しているので、自分の好きな曲が普段と違った楽しみ方をできて楽しみが増えました。

ただ本体の共振が影響しているのか着信時のバイブや指紋ロック解除時のバイブが変に強い。なぜ強くなったのかその理由は不明ですが、変に強いことで逆に安っぽさを感じてしまいます。なんかミドルレンジモデルやエントリーモデルの安っぽいバイブという感じなんですよね。。

ロック解除とか使う度に必ずすることなのでデザインは満足度が高いの使用感が安っぽさから始まるのはちょっと残念に感じてしまいます。

発熱はするけどシビア。

先ほどの電池持ちの話とも重複する部分ですが、発熱に関してSonyはXperia 5Ⅲに対してかなりシビアになっている印象を受けます。1週間使ってきてベンチマークをテストした時に不安定になったことはありましたが、日常使っている上で不安定になることは特段なく、またゲームをやらないこともありすごく発熱しているなということもありませんでした。

とは言ってもやはり発熱がしないわけではなく熱くなる時はあります。購入したタイミングが夏の終わりということもあり、外気温が下がってきているので外で使っていても発熱でやばいという感じはありませんが、来年の夏にどうなるのかちょっと気になります。

また発熱を開始するとクロックダウンさせているのかクロックダウンする時に不安定になっている印象です。なので変な話ゲームをやり始めて発熱を開始した直後が不安定になりやすい。一方でそのままま継続してプレイすれば発熱するが、なんとかパフォーマンスは維持できるという感じです。

ベンチマークスコアが絶対ということはありませんが、snapdragon888搭載機種であることを考えるとちょっとそのスコアは物足りなく感じてしまうのかもしれません。

ディスプレイのタッチ感度。

最近のXperiaはディスプレイのタッチ感度に不安を抱えていることが多いです。Xperia 1Ⅲの時はアップデートで改善しましたが、Xperia 5Ⅲはガラスフィルムだと感度がいいとはいえません。これが保護フィルムやフィルムなしにすれば評価が変わると思います。

ただ自分は基本ガラスフィルムをメインで使うのでガラスフィルムでの評価になります。実際に使っていてそこまで不便に感じることはありません。ただゲームをやるユーザーにとってはもちろんタイトルによると思いますが結構致命的に感じると思います。

今後アクセサリーが増えたらしっかりと試していきたい部分ですが現時点での評価だとイマイチと言わざるを得ません。

バランスは絶妙。

snapdragon888を搭載している機種として見れば電池持ちも良く発熱も比較的にしにくい。またカメラもオートでより綺麗に撮影できるようにしっかりとチューニングが強化されている感じで、今年のハイエンドモデルの中では比較的バランスが良い方だと感じます。

ただ同じく2021年に登場したプレミアムモデルであるXperia 1Ⅲと比較すると物足りなさ。前モデルと比較すると進化しきれていない印象。なので他のXperiaと比較するとどうしても中途半端さを感じしてまい、今あるXperiaの中で最もおすすめのXperiaがXperia 5Ⅲか?と聞かれたらそうではないように感じます。

本体価格は今後変更の可能性ありとした上で約11万3000円。想定以上に安く。そして想定以上にかっこいい。細かいところを気にしつつも衝動買いをしてしまうデザインに価格に感じてしまいます。

キャリアで予約を開始しているので気になる人はチェックしてみてください。

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文章で伝えられない魅力を

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