発売前の注目度はかなり高かったXperia 1Ⅲ。ただ実際に発売されると思っていたより発熱がひどく電池持ちも悪い。そして本体価格も高いとあまり評判がいいとは言えません。
ただ個人的にはXperia 5Ⅲを直近で使ったからこそXperia 1Ⅲの満足度が高く感じます。今回は4ヶ月使ってきてXperia 1Ⅲの満足度が高い理由についてまとめたいと思います。
負担のかからないサイズ感。
Xperia 5シリーズが存在する以上Xperia 1ⅢはXperiaの中で決して小型モデルとは言えません。ただそのサイズ感は他の大型モデルと比較しても優秀に感じます。また比較的コンパクトで人気を集めているiPhone 13やPixel 5などと比較してみると。
本体サイズ | 重さ | ディスプレイ | |
Xperia 1Ⅲ | 165x71x8.2mm | 188g | 6.5 |
iPhone 13 | 146.7×71.5×7.65mm | 173g | 6.1 |
Pixel 5 | 144.7×70.4×8.0mm | 151g | 6.0 |
たしかに縦幅には大きな差があります。ただ自分のあまり大きくない手の大きさではiPhone 13でもPixel 5でも結局持ち替えなしでは親指がディスプレイ全範囲は届かないんです。
どうせ持ち替える必要性があるなら横幅は出来るだけスリムかつディスプレイサイズが大きい方がいい。現にXperia 1Ⅲの横幅はかなりスリムでむしろiPhone 13よりスリム。となると持ちやすさはXperia 1Ⅲの方が優秀。
また最近手首の調子が悪く小型モデルに頼ることが多いですが、基本はそのサイズ感もありますが、それ以上に本体の重さに助けられていることが多い。横幅が出来るだけスリムかつ軽い方がいい。でもディスプレイサイズは大きいと矛盾した要求。
Xperia 1Ⅲは6.5インチのディスプレイを搭載した機種として見れば188gはかなり軽い方です。自分の矛盾した要求をしっかりと満たしてくれる機種であり貴重な存在に。
デザインが優秀。
またデザインもかなり気に入っており、カメラバンプはひどくなく垂直型のカメラデザインを搭載。またiPhoneがフラットなサイドフレームを採用したことで今後採用するメーカーも増えそうですが、SonyはXperia 1IIの時点で採用。決して真似でありません。
主観ですが、縦長よりもカメラバンプがひどいとかカメラ部分が大きすぎるとかパンチホールがあるよりはよほどマシ。デザインは今年で見てもトップクラスだと思います。
ただグレーが好きな人には申し訳ないですが在庫確保を優先して購入したグレーはあまり気持ちが上がらない。
なおさらXperia 5Ⅲのフロストシルバーを見てしまうとXperia 1Ⅲの国内版SIMフリーでも追加されることに期待しています。もし発表されたら速攻で買い替えると思います。デザインは申し分なし。実用性もあり。ただ自分にはグレーが合わなかったという感じです。
カメラの使いやすさ。
先日のXperia 5Ⅲとの比較レビューでも触れさせて頂きましたが、改めて合わせて使うとXperia 1Ⅲのカメラは使いやすく感じます。特に2020年モデルの時はあまり差を感じなかったTOFセンサーの存在が大きい。
Photo ProのAモードはポートレート撮影に対応していないので、基本は24mmで接写するのが一番分かりやすい。ポートレート撮影で一番重要になってくるのが被写体をどれだけ正確に認識できているのか。上記の画像はXperia 5Ⅲで撮影した画像です。
めちゃくちゃ差があるという感じではありませんが、Xperia 1Ⅲで撮影した2枚目の画像の方が葉っぱの輪郭部分をしっかりと認識できています。接写でこの感じなので、ポートレート画角となる105mmではもっと差が付きます。
70mm/105mmと望遠レンズで撮影する際に手振れ補正もわりときいていますが、被写体の認識という面ではXperia 1Ⅲの方が優秀。Xperia 1Ⅲで初めて105mmを使った時は感動した一方でTOFセンサーのありがたみを実感していませんでしたが、Xperia 5Ⅲを使って改めて感じるTOFセンサーのありがたみ。
105mmでのポートレート撮影のしやすさはTOFセンサーに支えられている。ポートレート撮影が好きな自分にとってXperia 1ⅢのTOFセンサーはかなり重要だと実感しています。この使い勝手の良さは他のXperiaにはない魅力です。
見やすいディスプレイ。
Xperia 1シリーズの特徴と言えば4Kに対応していることですが、それがディスプレイの見やすさにつながるわけではありません。4Kに対応していることで他の機種のディスプレイより精細に感じますが、ディスプレイ輝度が低いなど見にくいことも多々あります。
ただXperia 1Ⅲは出荷前に一台ずつディスプレイキャリブレーションされていることもあり、白がより白く表現される。以前のXperiaのように青みが緩和されたこともあり、白を多く表示している時はディスプレイが明るくなったと実感することができます。
また120Hz表示になったことも大きい。高リフレッシュレートに対応すればより滑らかに表示されるためサクサク動きますが、Xperia 1Ⅲの場合は前モデルと比較して残像低減技術ではなくネイティブで高リフレッシュレートに対応したこと。
残像が減ったことことディスプレイが結果的に明るく感じます。スペック的には120Hz表示に対応したくらいと思われがちですが、実際に使ってみると見やすさの部分が大きく改善しており、今までのXperiaの中で一番お気に入りのディスプレイになっています。
デメリットの捉え方次第。
電池持ちが悪いと言われますが、ユーザーの環境次第。自分は常に充電できる環境にあるため電池持ちが悪くても問題ない。またたしかに悪いとは感じますが、それでも自分の使い方であれば1日は持ちます。
動画撮影中にカメラの画角を切り替えることができないのはダメと言われますが、各画角ごとにズームは使えるので、たしかに24mmから16mmとひくことはできませんが、個人的には画角を切り替えて撮影することはほぼないのでズームでカバーできるので問題なし。
結局デメリットをどう捉えるか次第です。よく言われるデメリットは自分にとってデメリットになっておらず、それ以外の部分で満足度が高い。たしかに発熱もひどく電池持ちが悪いし本体価格が高いとおすすめしやすい機種でありません。
他の人におすすめするとなれば別の機種になります。ただ自己満足という面ではXperia 1Ⅲが現状で一番に感じます。10月26日の新型Xperiaの国内発表に合わせてSIMフリーも正式発表されるのではないかと期待しています。Sony Storeでの販売に期待!