王者Galaxy S21 Ultra。Pixel 6 Proはどこまでくらいつけるか

当初の配送予定日は10月26日となっていたことからも、発売日前に入手できる可能性があると期待していたGoogle Pixel 6シリーズ。結局発送遅延にGoogleチップスが入っていないなどなんか残念な感じでしたが発売日には無事手元に届きました。

Pixel 6シリーズはSamsung製のパーツを多く採用していること。さらにPixel 6 ProはEdgeスタイルの採用もありGalaxyに似ているとよく言われますが、今回本当に似ているのか比較レビューをしてみたいと思います。

似ているけど似ていないデザイン。

まずデザインから確認したいと思います。

Pixel 6 Pro S21 Ultra
本体サイズ 163.9×75.9×8.9mm 165×768.9mm
重さ 210g 228g

S21 Ultraの方がディスプレイサイズが0.1インチ大きく、さらにアスペクト比20:9を採用しているため僅かに縦長ですが、サイズ感としてはほとんど一緒です。だからこそ気になるのが本体の重さ。

Pixel 6 Proでも200gオーバーなので十分に重いですが、S21 Ultraはさらに重く感じます。僅かな差ですが毎日使うものとして考えると塵も積もれば山となるなので、どんどん手首に負担がかかっていきます。

Edge部分の誤反応。

Galaxy NoteシリーズほどではないですがS21 Ultraも地味にディスプレイが湾曲しています。ただ印象としてPixel 6 Proの方が湾曲している感じ。Edgeスタイルを採用している機種の気になる部分が片手操作する際の誤反応。

S21 UltraはNote20 Ultraと比較すればまだマシかなという感じですが油断すると誤反応が起きます。一方でPixel 6 Proは思っていたほど誤反応が起きない。Pixelとして初のEdgeスタイルなのでソフトによる制御が不十分になるかと懸念していましたが問題なし。

Edge部分で何かできるほどスペースがあるわけでもないので、デザインだけでの選択なら個人的にはフラットディスプレイを搭載して欲しいように感じてしまいます。となればアクセサリーとの相性も考える必要性はありません。

この辺S21 Ultraは初期フィルムがあるので良心的です。

質感・高級感がやばい。

カメラデザインに関しては正直好みの問題。自分はどちらのデザインも好きではない。ただS21 Ultraで見ればサイドフレームと一体化したデザインを採用しているので目立ちにくい。

側面からみると厚みがすごいですがPixel 6 Proのように突起している感じではない。

反対側からみるとスッキリした印象です。Pixel 6 Proを使い始めて片手操作の際に人差し指をカメラバンプに引っ掛けると意外と快適に使えます。デザイン的にはどうなのかなという面もあれば開き直って実用的な使い方も。

ちょっと話はそれましたが、個人的にマット仕上げが好きということ。さらにS21 Ultraのブラックはかなり濃いブラックということもありかなりかっこいいし高級感を感じます。

共通部分が多いディスプレイ。

ディスプレイはスペックで共通する部分が地味に多いです。

S21 Ultra Pixel 6 Pro
ディスプレイサイズ 6.8インチ 6.7インチ
表示解像度 WQHD+
リフレッシュレート 120Hz(可変式)
アスペクト比 20:9 19.5:9
最大輝度 1500nits ?

S21 Ultraの方が縦長ですが横幅もあるためコンテンツは僅かに大きく表示されます。

より縦長のアスペクト比を採用しているメリットの一つです。

表示するコンテンツ次第ですがYouTubeで比較するとほぼ変わらない。

Googleの公式発表がないため最大輝度は不明です。ただ実際に使っていてPixel 6 Proの方が暗く感じることが多い。ただ上記の画像はディスプレイ輝度を50%に設定して表示。上がPixel 6 ProですがPixel 6 Proの方が明るいんですよね。

なので屋外の晴れた日など条件的にきつい日じゃない限りはPixel 6 Proでも十分に明るいディスプレイを搭載しています。

アニメーションの差。

共通して可変式の120Hz表示に対応。どちらも滑らかに表示されることに違いはありませんが、S21 UltraのOneUI自体が重くアニメーションの差もありPixel 6 Proの方がサクサク動く印象を受けます。

ただそれほど大きな差に感じませんが、比較するとPixel 6 Proの方が軽いなという印象を受けます。

指紋認証に大きな差。

アクセサリー選びで一番相性が悪いスペックがEdgeスタイル+画面内指紋センサーの組み合わせ。両機種ともこの最悪の条件を満たしています。TPU対応のフィルムを貼っても今度は画面内指紋センサーとの相性がある。

なのでS21 Ultraが初期フィルムが貼ってあるのはかなり良心的です。そして指紋認証の反応の良さに認証速度。これは間違いなくS21 Ultraの方が快適です。主観ですが光学式を採用しているPixel 6 Proが普通で、S21 Ultraが快適すぎるという感じです。

またS21 Ultraは2Dとはいえ顔認証にも対応しているので生体認証における汎用性は非常に高いです。

スピーカーはどっちもどっち。

両機種とも共通してイヤホンジャックは非搭載。なのでスピーカーを使うか。それともBluetoothイヤホンを使うかが大きな選択肢になります。肝心なスピーカーですが音量はS21 Ultra。ただ低音はPixel 6 Proの方がきいている印象です。

音量も大きく音の広がりもいいS21 Ultraですが音が軽く聞こえる。屋外で大音量で楽しむ。多人数で楽しむ時に向いている感じ。一方でPixel 6 Proは室内でじっくり一人で楽しむ時に向いているという感じです。

基礎スペックの確認。

一応基礎スペックを確認すると以下のようになります。

S21 Ultra Pixel 6 Pro
OS(執筆時点) Android11 Android12
SoC Snapdragon888 Google Tensor
ミリ波
RAM 12GB
ROM 256GB 128/256GB
SDカードスロット ×
防水/防塵 IP68

Google TensorがExynosベースとされいているので本当であればExynos2100搭載モデルが手元にあればよかったのですが今手元にあるのはSnapdragon888搭載モデルなのがちょっと残念。

発熱。

AnTuTuベンチマークを3回連続で回して負荷を与えてみました。スコア的には大きな下落もなく安定。また内部温度をみる限り2回目と3回目は40度を超えている。ただ40度を超えたらクロックダウンしているのか温度が下がっています。

逆に40度を超えなかった1回目はスコアが高め。結構安定しているように感じます。

そして同じタイミングでPixel 6 Proも計測。スコアで見れば一段階下という感じ。また内部温度見ると39度くらいでクロックダウンに。Pixel 6 Proの方がより発熱に対してシビアになっているのかもしれません。

また内部温度とは別に外部温度を計測するとS21 Ultraは一部がちょっと熱い。一方でPixel 6 Proは広範囲でほんのり暖かいという感じ。ちょっとびっくりしたのがS21 Ultraはちょっと熱くなっても冷えるのも早い。1分くらい放置したら室内温度にもよると思いますが、この時期だとすぐに冷える。

GPUの指標となるWild Life Stressテストも合わせてやってみました。スコア的にはPixel 6 Proの方が優秀。

電池持ち。

そしてバッテリー関連のスペックを確認すると以下のようになります。

S21 Ultra Pixel 6 Pro
バッテリー 5000mAh
充電速度 25W 30W
ワイヤレス充電

ディスプレイのスペックが似ており、さらにバッテリー容量は同じ。ただOSのバージョンが異なること。Pixel 6 Proの最適化が進んでいないこともありますがS21 Ultraの方が電池持ちは優秀で、Pixel 6 Proはスペックの割には電池持ちが悪いという印象。

あくまでも現時点での体感で判断すればPixel 6 Proが今後最適化が終了して消費電力効率が改善してもS21 Ultraより優秀な電池持ちになることはあまり期待できないと思います。

カメラ比較。

今回のサンプル画像においてS21 Ultraは108MPで撮影していないので予めご了承下さい。

まずPixel 6 Proの超広角で撮影。

そしてS21 Ultraで撮影。逆光に近い条件ですが、Pixel 6 Proは空がしっかり撮影できていますが、S21 Ultraはちょっと白飛びしているようにも見えます。

次にPixel 6 Proの超広角で撮影。

そしてS21 Ultraで撮影。十分に色味が濃いですがPixel 6 Proもかなり濃くなっていますよね。

次にPixel 6 Proの1倍で撮影。

そしてS21 Ultraの1倍で撮影。このシーンだとS21 Ultraが明らかに濃いめ。

そしてPixel 6 Proの1倍で撮影。

そしてS21 Ultraの1倍で撮影。今回は使っていませんが108MPに切り替えれば光学ボケに期待できます。

ポートレートモードの差。

次にPixel 6 Proのポートレートで撮影。

そしてS21 Ultraでも同様にポートレートで撮影。

そしてPixel 6 Proのポートレートで撮影。

レーザーオートフォーカスを搭載してることもあり最短撮影距離はそこまで問題ないです。このサンプルを撮影した日は、風がそれなりに吹いてより条件として厳しいのもあります。ただPixel 6 Proはしっかり撮影できているのに、S21 Ultraはぶれちゃっています。

S21 UltraはPixel 6 Proと比較するとシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグが長く、その結果手ブレにつながっている可能性も。またフォーカス精度も今回のような植物で判断すると甘いようにも感じます。

10倍以下ならそこまで差なし。

まずPixel 6 Proで4倍で撮影。

同様にS21 Ultraでも撮影。

次にPixel 6 Proで7倍で撮影。

S21 Ultraでも同様に撮影。オブジェの金属部分に関してPixel 6 Proの方がしっかりと色を描写できています。

そしてPixel 6 Proで10倍で撮影。

S21 Ultraは光学式10倍に対応していますが、実際に撮影するとベタ塗りみたくなります。今回の画像でも水の臨場感は上手く表現できていますが、空の色がおかしいですよね。個人的には使っても10倍程度。

10倍だったら普段屈んで撮影する被写体でも立ったままで撮影できると汎用性がかなり高い。Pixel 6 Proは4倍以降はAI超解像ズームですが、かなり実用範囲です。10倍以上の撮影をしないのであればPixel 6 Proでも十分に感じます。

夜間撮影。

基本全て手持ち。そしてナイトモードで撮影しています。まずPixel 6 Proで超広角で撮影。

S21 Ultraでも同様に撮影。両機種ともちょっと手振れが発生していますが、S21 Ultraの方がよりはっきりしている印象。

次にPixel 6 Proで1倍で撮影。

Pixel 6 Proの方が色が潰れていない印象を受けますが外灯は相変わらず苦手。そしてS21 Ultraは相変わらず外灯に強い。

次もPixel 6 Proで1倍で撮影。

S21 Ultraでも同様に撮影。

Pixel 6 Proで3倍で撮影。

S21 Ultraでも3倍で撮影。よりくっきり撮影できている印象。

そしてPixel 6 Proで4倍で撮影。ついに外灯のフレームの撮影に成功。

4倍だと今度はS21 Ultraの方が潰れている感じに見えます。

最後に三脚に固定。Pixel 6 Proで1倍撮影。天体写真モードに切り替わり露光時間は4分です。

そしてS21 Ultra。露光時間は5秒だったと思います。流石に完成度が違いますよね。

まとめ。

完成度が高いのはS21 Ultraです。単純な比較が難しいですがドコモ版だと約15万円とPixel 6 Proより2万5000円程度高いです。自分はスマホのカメラにポートレートモード撮影の完成度を求めるのでPixel 6 Proの方が楽しい。

ただ高倍率ズームに108MPと様々な表現方法ができるのがS21 Ultraという感じです。まだPixel 6 Proは完成度が及びませんがその価格を考えると、Androidの王者にもかなり食いついているように感じます。

気になる人はソフトバンクGoogle Storeはチェックしてみてください。

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文章で伝えられない魅力を

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