復活レビュー。Xperia Z5とXperia 1Ⅲはどちらが発熱するのか?

先日にはQualcommが最新のハイエンド向けであるSnapdragon 8 Gen 1を正式発表。処理性能に消費電力効率の改善はもちろんより幅広いことが可能に。ただ気になるのは発熱と燃費の方。

Snapdragon888がSnapdragon810以来の爆熱SoCと言われているからこそ余計に注目度が高い印象です。今回はXperiaの歴史の中でも発熱に苦しめられたXperia Z5を購入したので復活レビューをしたいと思います。

開封。

Qualcommにとっても黒歴史と言えるSnapdragon810。Sonyが初めて採用した機種はXperia Z4。多くのメーカーはSnapdragon810を嫌悪し2015年の下半期に発表した最新機種では採用しなかった。

ただSonyは冷却システムを強化した上でXperia Z5でも継続採用。その当時のSonyの本気の発熱対策が施されています。またSonyがXperiaで初めてフロスト加工を採用したのがXperia Z5だったので今回はZ5を購入しました。

今回購入したのは海外版の新品をebayで購入。一応化粧箱もビニールで梱包されているため未開封かも?ただAndroidが最後となる7.1までアップデートされていたこと。また電池残量が59%程度はあったこと。

Xperia Z5が発売されたのは2015年なのでそれから6年。おそらく動作確認のためにあけていると思われます。ただ状態はすごくいいものを購入することができました。付属品を確認すると以下のようになります。

電源アダプター。

MicroUSBケーブル。

イヤホン。

いつから切り替わったのか覚えていませんがまだUSB-CではなくMicroUSBを採用しておりなんか懐かしい気分に。日本ではキャリア限定モデルとしてピンク含めた合計5色展開で販売されたと思います。

ちなみにその当時Xperia Z5 premiumにハマっていたので今回Xperia Z5を購入したのは初めてです。

フロスト加工を採用したデザイン。

今回購入したのはブラックです。この当時マット仕上げが採用されている機種は非常に珍しい。Xperia Z5 premiumが真逆で鏡面仕上げとなっており完全な対比でデザインが魅力的だったことを覚えています。

スペック
本体サイズ 146x72x7.3mm
重さ 154g

アスペクト比16:9を採用していることもあり5.2インチのディスプレイサイズしかないのに横幅は72mmもあります。ちなみにXperia 5Ⅲは6.1インチで68mm。

Xperia 1Ⅲは6.5インチで71mm スマホが持ちやすさとディスプレイサイズのバランスを取りながら進化しようとする場合今の縦長の進化は妥当に感じます。

個人的には表示されるコンテンツがアスペクト比の影響で小さくなったとしても持ちやすい方がいい。今回改めてXperia Z5を触ってみてアスペクト比21:9を採用してくれて良かったように感じます。

ブラックは何方かと言えばグレーに近い感じ。バックパネルの材質はガラス。サイドフレームはメタル。またサイドフレームにXperiaの文字が刻印された初めての機種でそれ以降Xperia PROくらいしかありません。

やはり時代を感じるのが本体の作りでアンテナスリットの役割だと思いますがサイドフレームの四隅の部分。

おそらく樹脂を採用。ただ現行機種のようにスリットではなくつなぎ目がありさらにつなぎ目から壊れそう。

本体上部にイヤホンジャックを搭載。そして本体下部には懐かしく感じますがストラップホールを搭載。Xperia PRO-Iはカメラというスタンスから搭載していますが基本今の機種は搭載しておらずケースに頼るしかない。

フロント部分の極太ベゼルも懐かしい。このベゼル幅はXperia XZ1まで続いたのである意味歴史があります。ちなみにベゼルをスリム化できなかった理由の一つとして指紋認証との兼ね合いがあったとされています。

個人的にXperia Z5シリーズのデザインはかなり好きでXシリーズで継承されなかったのはかなり残念でした。

ディスプレイ。

ディスプレイサイズは繰り返しになりますが5.2インチ。もちろん液晶で表示解像度はFHD+。歴代Xperiaの標準モデルは5.2インチで固定でXperia XZ2でアスペクト比が変更されるまではほぼ一緒でした。

またpremiumモデルは5.5インチでcompactは4.6インチと分かりやすかったようにも感じます。

アスペクト比が16:9なのでYouTube含めほとんどのコンテンツに対応しているのが強み。とはいえ今やアスペクト比16:9を採用している機種はほぼなくiPhone SEが分かりやすい例だと思います。

ただiPhone SEに関してはアスペクト比16:9が良くて採用しているのではなくコストカットのために古いディスプレイを採用しているだけです。ディスプレイ自体6年前くらい前からのものなのでZ5とほぼ一緒。

iPhone SEは今後ベースになるモデルが変わればアスペクト比も必然的に変更されると思います。ちなみにあえてアスペクト比21:9に対応したコンテンツを表示してみましたがすごく残念な感じになります。

指紋認証の快適さ。

そして先ほど軽く触れましたが生体認証。Xperia Z5がXperiaで初めて指紋認証を搭載した機種で長年のシンボルだった電源ボタンのデザインが廃止された機種でもあります。

この初代指紋認証は反応が悪いと批判的な意見が多かったですが今改めて試してみるとそこまで悪くない感じです。Xperia 1Ⅲなど最新機種はセンサー部分にふれるだけでロック解除ができますがZ5は押さないとだめです。

個人差/個体差があると思いますが指紋センサーが独立したXperia 1あたりよりは反応がいい感じ。ただXperia XZ1などと比較するとまだまだ甘いという印象です。

その当時もそこまでストレスに感じた記憶は残っておらず今改めて試してみても初代ということを考えるとなかなかの完成度だったように感じます。

スピーカーの音質

またXperia Z5は対象のイヤホンを使うことでハイレゾ+デジタルノイズキャンセリングを両立した機種。イヤホンの方が注目された印象ですがスピーカーはステレオ。かつフロント部分に搭載。

Xperia XZ1あたりになると音質よりも音量の大きさの方が気になりますがXperia Z5ではかなり小さめ。ただこの当時で見れば音質は良かった方だと思うので時代の流れはなんか面白いですよね。

発熱は如何に?

そして気になる人が多いSnapdragon810の発熱 とにかくアプリがすぐに強制終了というイメージだと思います。写真を2〜3枚撮影したら終了。動画を撮りはじめた途端に発熱が原因で強制終了という感じです。

とりあえずベンチマークを3回連続で回してみました。ただXperia Z5は3D Liteの方で計測しています。

今回Snapdragon888を搭載しているXperia 1Ⅲと合わせて計測してみました。スコアは比較しても意味ありませんがXperia Z5のスコアは8万点前後なので今回のトップスコアで比較すれば約10倍の差があるという感じです。

約6年で10倍と考えるとかなりの勢いで進化していることを実感します。

改めて比較してみて面白いと思うのが内部温度は両機種とも40度超えになっておりMAXで見れば1Ⅲの方が高いです。とはいえほとんど差がありません。

一方で本体を触ってみるとXperia Z5は暖かいと熱いの中間くらいでXperia 1Ⅲはかなり熱いという感じです。内部温度がほぼ一緒で本体から感じる熱さに差が生じるの放熱の差です。

Xperia 1Ⅲはかなり広範囲にグラファイトシートを設置しているため本体全体で放熱する感じのイメージ。なので持った時に全体が熱いという感じ。一方でXperia Z5は前モデル対比でヒートパイプを2本に増強。

さらにヒートパイプ自体も太くしています。発熱を感じるのはSoCの周辺のみで部分的という印象です。ユーザーが使う上ではXperia 1Ⅲの方が全体的に熱く感じるため不快に感じる可能性が高いです。

ただ放熱をしっかりできているからこそ発熱をしてもパフォーマンスを持続することができるようになっています。Xperia Z5シリーズなどSnapdragon810搭載機種は放熱が不十分だったからこそ非常に不安定だった可能性。

時代が違うためなんとも言えませんが同じ爆熱SoCでも対処の仕方が全く違うため安定性も全く違います。

本体はめちゃくちゃ熱くならないけど安定性がないのと本体はめちゃくちゃ熱くなるけど安定するのこの2択だったらどちらを選ぶユーザーが多いのか気になります。個人的には安定性が優先という感じです。

少なくともベンチマークを回した後に触った感じだとSnapdragon855やSnapdragon865搭載機種に近い感じ。ちなみに先日発表されたばかりのSnapdragon 8 Gen 1はSamsungの4nmプロセスルール採用が確定です。

発熱に関してあまり問題にならなかったSnapdragon855とSnapdragon865はTSMC製だったのでSnapdragon 8 Gen 1はまた発熱が嫌な感じしかしません。QualcommがなぜSamsungを維持したのか不明。

ただTSMCはMediaTekやAppleのAチップなどを抱えているので半導体不足の状況も重なり手一杯で原価コストもかなり高く。それでSamsungに移動したら裏目に出ているけど戻れないという感じなのか気になります。

まとめ

前回は復活レビューとしてXperia Z Ultraをやりましたが今回はXperia Z5を第2弾としてやってみました。今後ともタイミングが合えば第3弾に第4弾と自分が好きだったXperiaの中から選んでやってみたいです。

爆熱という部分でSnapdragon810とSnapdragon888は同じかもしれませんが対処方法が全く違う。流石にメーカーも馬鹿じゃないなので当時から何も変わらないということはないです。

ただ放熱対策をしっかり強化しているからこそユーザーを不快に思わせてしまうのは難しいところですよね。Xperia Z5は元祖指紋認証にフロスト加工。そして発熱と2021年と比較するには面白い機種に感じます。

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文章で伝えられない魅力を

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