半導体不足に生産上の問題からGalaxy S22シリーズは例年以上に供給不足の事態とされています。Samsung自身が両方ともその原因になっているとはいえ莫大な需要に追いつかない状況に。
ちなみにシリーズ内で見れば最上位モデルであるGalaxy S22 Ultraが圧倒的な人気を集めています。今回韓国版のGalaxy S22 Ultraを購入して約1週間使ってきたので短期レビューをしたいと思います。
実際に使ってみてよかったこと。
最初に結論を言ってしまうとトータルバランスが高く非常に使い易い機種に仕上がっている。ただやはり自分の用途には合わない部分もあるという印象です。では実際に使って感じたことをまとめたいと思います。
電池持ちが思ったより安定。
まず良かったと思えること。一つ目としては開封時点でかなり不安だった電池持ちが安定してきてこと。開封当初は初期設定+各種テストで消費したバッテリーが40%以上と自分がここ1年で使った機種の中で最悪。
いくら今後バッテリーの最適化が進んで電池持ちが改善するとしても最初が悪すぎるとその後改善しても電池持ちにあまり期待できない。ただまだ1週間程度でバッテリーの最適化が終了していませんがそれでもだいぶ安定してきた印象です。
大体自分の使い方で寝る前の電池残量が50%程度と悪くない。いつも参考にしている海外サイトのバッテリーテストのスコアで見れば感覚的に95くらいの感じです。自分の使い方で見れば1日は確実に持ちます。
ちなみに海外サイトのバッテリーテストのスコアは108。なので今後最適化が進めば寝る前の電池残量が60%前後になると思うので十分だと思います。自分は隙間時間にLINEポコポコをやりますがそれ以外のゲームは全くやらないのでライトな使用がメイン。
1日の画面ON時間が5~6時間という感じなので自分の使い方では10時間は持つという感じです。ただゲームをやる人や動画をもっと見る人は電池の消費がより早くなると思うのでご了承下さい。
少なくともハイエンドモデルの中で見れば電池持ちは安定していますが2021年モデルの中でトップクラスであるGalaxy S21 UltraやiPhone 13 Pro Maxには及ばない感じです。
また発熱に関してはケースをつけていて使っていても自分の使い方では発熱を感じることはほぼなし。動画撮影を長時間するならまた状況は変わってくると思いますが自分の場合連続撮影しても1分程度。
改めてベンチマークを回してみましたがベンチマーククラスの負荷をかければ内部温度はしっかり上がる。少なくとも Snapdragon888と比較すると改善はしていますが発熱しないわけではありません。
ポートレート動画が素晴らしい。
そして次に2つ目として自分が最もGalaxy S22 Ultraで気に入っているのがポートレート動画です。
iPhone 13で対応したシネマティックモードが大きな話題になりましたが被写界深度を浅く撮影できる動画モードはiPhoneよりGalaxyの方が先に対応していましたがなぜiPhoneほど話題にならなかったのか。
それは単純に実用性が低かったから。自分も何回かライブフォーカス動画を試したことがありますがフォーカス精度がひどくてとても使う気になりませんでした。ただGalaxy S22 Ultraは別格です。
シネマティックモードのように後から編集でフォーカスする被写体を変更することはできないと思います。ただフォーカス精度はかなり改善しておりフォーカス速度も改善しているので被写体が動体でもしっかりとしたボケ感で撮影することが可能。
もちろんまだまだ甘さもありますが前モデルと比較してもかなり改善している印象を受けるので雰囲気がある動画撮影をしたい人にもおすすめです。ただ最低限の照度は必要と感じなので暗くなればなるほどノイズが乗りやすくなる感じです。
Androidで早く対応するとすればGalaxyにPixel そしてHuaweiあたりかなと個人的に思っていましたが先にGalaxyがしれっと実用性を大幅に改善してくれたので個人的にはかなり嬉しいです。
これでシネマティックモードを使いたいだけのためにiPhoneを持ち運ばなくて良くなるのがいい。
誤反応が思ったよりも起きない。
そして3つ目としてはGalaxy S21 UltraやGalaxy Note20 Ultraと比較しても片手操作の際に誤反応が起きにくくなっていること。
自分がEdgeスタイルを採用した機種に慣れてきたいということもあるかもしれませんが歴代Galaxy Noteシリーズに感じていたストレスは今のところほとんど感じず。
一応Nice Lockはインストールしてありますが今のところEdge部分をカスタマイズしなくても大丈夫。大型モデルなので両手で使えって話かもしれませんが両手打ちに慣れていないので逆にストレスです。
前モデルと比較するとEdge部分のディスプレイの湾曲はほぼ一緒。むしろ横幅かなり増しているため誤反応が発生しやすくなるかなと覚悟していましたが以前よりはソフトで制御されている印象です。
個人的にEdgeスタイルにスペック的にもデザイン的にもメリットを感じていないです。またアクセサリーとの相性も出てくるため個人的にはメリットがなくデメリットしかない感じです。
ただ誤反応がほぼなくなるだけでも印象がだいぶ異なります。
またデザイン全体で見ても質感が高い。Xperiaが好きな自分にとってXperia XZシリーズの時に採用されたループサーフェイスデザインと仮にXperiaがアスペクト比21:9を採用していなけらばGalaxy S22 Ultraのようなデザインに進化していたのかもしれません。
何より2017年頃のXperiaを使ったことがある人にとっては懐かしい。カメラバンプがなくなり全体的にすっきりした印象。ただレンズそれぞれがバンプしている感じなのでiPhoneのようにレンズとレンズの間が汚れが溜まりやすいのは傷ですが個人的には前モデルよりマシ。
残念に感じたこと。
正直そこまで期待していなかったGalaxy S22 Ultraですが思っていたより全然いいじゃんって感じです。今手持ちにあるレッドも気に入っていますが国内モデルがeSIM対応のDual SIMで登場。
さらにホワイトもあればホワイトが欲しいくらい分かりやすく使いやすいスマホだと思います。ただ一方で自分の使い方だと合わないなと思う部分もあります。
カメラのタイムラグ。
一つ目はカメラのタイムラグです。AIを駆使してばちばちに加工するカメラを搭載。SNSでウケがよさそうな写真を簡単に撮れます。また100倍ズームに対応して3世代目になることからも10倍から50倍程度の実用性はかなり改善。
ズーム撮影をよく使う人にとっても魅力。ナイトモードに関しても手持ちで手ブレなく撮影できる。さらに以前のGalaxyは無理に明るく持ち上げようとしていましたが今回は変に持ち上げていない感じです。
そのため他のナイトモードと異なりただ明るいだけではなく雰囲気がある撮影が可能になっています。なので多くの人が求める分かりやすいカメラを搭載していますが自分がよく撮影するのは動き回る子供。
子供を上手く撮影できるかが重要になってきますがGalaxyのカメラはシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグが一時期はかなり早かったです高画素化したGalaxy S20シリーズ以降遅い。
そのため走り回る子供を上手く撮影するのは厳しい。画像処理中に子供がフェードアウトして結局画像処理後の写真に子供が写っていないことも。これは108MPでも12MPでも撮影しても同じ。
普段使っている機種が爆速のバースト撮影ができるXperiaやタイムラグがほぼないPixel 6 Proとの比較になるためGalaxy S22 Ultraにとっては厳しいとは思いますが自分の中ではここが一番重要。
少なくともXperiaやPixelで撮れる写真をGalaxy S22 Ultraで撮影することが難しいという感じです。写真自体の加工感や色味に関しては好みの問題で好きな人もいれば苦手な人もいると思います。
自分はその前に動体を綺麗に撮影するというのが自分の技術では難しいのがデメリットです。
ゴーストタッチ?
そして2つ目としてはゴーストタッチというべきなのか触っていない部分が反応することがあること。
ディスプレイを触っていない時に勝手に反応するのがゴーストタッチという感じですがLINEぽこぽこをやっている時などに全く意図せず場所が反応して勝手に進んでしまう時が地味にあります。
Galaxy S21 Ultraを使っていた時はそんな印象がなくGalaxy Z Fold 3の時はたまに発生する。そのためGalaxy Z Fold 3の問題なのかと思っていましたがGalaxy S22 Ultraでも同様に発生する。
ゴーストタッチというべきなのか微妙なところですが例えば高感度モードをオフにするなど設定を見直しても改善されないのでソフトの問題なのかハードの問題なのか。それともアプリの問題なのか。
原因が分からないですが唯一ずっと昔からやっているゲームがプレイ中に邪魔されるのはストレスです。これは個体差があると思うので大丈夫な機種がほとんど。ただこれだけのために2台目は買いたくないです。
パズルゲームとかコマンド入力が多いゲームをよくやる人はちょっと注意が必要という感じです。
まとめ。
巷ではSamsungのゲーム最適化モードであるGOSが話題となっており1万個以上のアプリを制限。ユーザーの安全性を担保するための措置としていますがゲームアプリに限らず結構幅広く制限。
ただゲームをやらない自分は最大のパフォーマンスを発揮できる分発熱がひどく電池持ちの悪化など全体的に不安定になるならパフォーマンスが制限されていたとしても安定していた方がありがたい。
ハイパフォーマンスを発揮できなくても今のハイエンド向けのSoCはオーバースペックとなっているためそこまで支障が出るとも思えないです。
今後パフォーマンス優先モードが実装することが明らかになっているので日本で発売される頃にはおそらくゲームに関しては本来のパフォーマンスが発揮できるようになっているとかもしれません。
何よりGalaxy S22 Ultraは思っていた以上に使いやすくおすすめしやすい機種に仕上がっています。最新のGalaxy Noteが欲しいユーザーやトータルバランスが優れている機種を探している人におすすめ。