個人的にカメラのオート撮影で自分の使い方に一番合っているのがGoogle Pixelシリーズ。画像処理が非常に早くシャッターボタンを押してから保存までのタイムラグがほぼない。
なので動体の撮影に強く非常に使いやすくおすすめしやすカメラだと思っています。今回は自分が気に入っているGoogle Pixelシリーズで物足りないと思うことについてまとめたいと思います。
バンドの最適化。
まず一つ目として直販モデルの最適化。Googleは日本で初めて発売されたPixel 3シリーズの時からGoogle Storeで直販モデルを発売するなど直販モデルの認知度が低かった時から積極的です。
この流れでPixel 6シリーズでも踏襲されており今後も直販モデルがラインナップされる可能性。キャリアモデルとタイムラグなく直販モデルを発売してくれるだけでもかなりありがたいのですが対応バンドの最適化がイマイチ。
特にdocomoユーザーからするとPixelはちょっと使いにくい。国内で最もユーザーを抱えているのはdocomoであり数あるMVNOの多くもdocomo回線を利用。
そのためdocomo回線への最適化が国内市場で展開するには一つのキーになりますが残念なことに最適化されていません。Pixel 3の時はdocomoも取り扱いをしていたため割と珍しいB21にも対応していますがPixel 4シリーズ以降は非対応となっています。
またPixel 4a 5G以降Pixelも5Gに対応していますが今度はn79に非対応となっています。
東京や名古屋など一部の地域ではB3に対応しているためその地域のユーザーにとってはB21が非対応でも問題ありませんが逆に言えばほとんどの地域ではB3に対応していないことになります。
ちなみにB21は4Gでより高速通信するための周波数とされているためB21に非対応だからといって圏外になるとかではありませんがユーザーとしては出来るだけ通信速度は速い方がいい。
また5Gのn79に関してもdocomoが今5G対応エリアを拡大している中n79の整備が中心です。一部情報ではn79が5G対応エリアの半数近くを占めるとされており今後さらに整備が進めばn79対応エリアが拡大する可能性が高い。
逆に言えば5G対応エリアの半分近くでPixelは5Gを認識できない状況になっています。対応バンドを増やすことはコスト増加に繋がりまたB21もn79も世界で見れば割と特殊だとされているからこそGoogleも消極的なのかもしれません。
ただ国内でシェアを拡大したいとなればdocomoのSIMカードを使っているユーザーをどれだけ引き込むことができるか。docomoはPixel 3シリーズの時にあまりにも売れず在庫処分に相当苦労したことがトラウマになっているという噂がありPixel 3a以降取り扱いなし。
個人的には今後docomoでの取り扱いを復活して欲しいとは思っていませんがバンドは出来るだけ最適化して欲しい。何よりahamoやpovoなど大手キャリアの格安プランがより契約しやすくなり流動的に移動できるようになった。
なのに直販モデルの対応バンドのせいで流動的に使えない可能性があるとなると認知度が低いPixelにとっては大きなデメリットです。自分が住んでいる地域で見ればB3でn79非対応でも5Gに繋がるので特段問題はありません。
ただdocomoユーザーから見てもっと魅力的に映るように最適化して欲しいように感じます。
電池持ちの改善。
次に2つ目としては電池持ちの悪さです。Googleの開発ポリシーとして80%ルールがあります。この80%ルールはそのままで80%のユーザーに満足して貰えるように製品を開発すること。
もっと端的に言えばより一般受けしやすいようにすること。そのため歴代Pixelで一目瞭然ですがスペックよりソフトを重要視している。スペックを気にするのは残りの20%の人たち。
なので多くのユーザーが求める簡単に綺麗に撮影できるカメラや安心して長く使えるという面でアップデートサポート期間の強化やアップデートの迅速な配信に注力している感じ。
ただ一般ユーザーが求めることでありPixelに欠如していることと言えば電池持ちです。電池持ちはユーザーの使い方次第で評価が変わるところですが海外サイトのバッテリーテストで確認しても電池持ちが悪い。
特にPixel 4やPixel 3の電池持ちはかなり悪いという感じです。ただGoogleもそこを認識しており近年少しずつ改善に着手。Pixel 5ではPixel初となる90超え。そしてPixel 5a 5Gでは122を獲得するなどここ直近で見れば電池持ちは大幅に改善しています。
ただPixel 5にしろPixel 5aにしろミドルレンジということもあったのかPixel 6シリーズでは再び電池持ちが悪化しています。単純にスペックが強化されたことが影響しているのか。
それともGoogle Tensorの燃費が悪すぎるのか不明ですがPixel 4より安定しているとはいえPixel 5より電池持ちが悪いなどスコアで見れば電池持ちは悪化の方向になっています。
Google Tensorがハイエンド向けSoCと同等とはいえベンチマークでハイスコアを獲得するためにGoogle Tensorを搭載したわけではなくAIの強化などGoogleの好きなようにカスタマイズするため。
またポリシーに基づけばGoogle Tensorのパフォーマンスを最大限発揮できるようにする必要がないように個人的に感じます。だとすればパフォーマンスを制限してでも発熱がしにくく電池持ちがいい方が結果ユーザーの満足度が高くなるように感じます。
結局一般受けを想定している機種などどの機種であっても難しいのが評価で評価するのは残りの20%。この20%の人達が高評価すれば一般層も興味を持ちますが評価が厳しいと一般層も興味を持ちにくい。
なのでメーカーからすれば20%の人達も最低限意識しなきゃいけないので調節が難しいところ。
少なくとも記事執筆時点でPixel 6aが発売されていないため何とも言えないですがPixel 6シリーズと異なり廉価モデル扱い+Google Tensorを搭載する機種としてGoogleはGoogle Tensor含めPixel 6aをどうチューニングしてくるのか非常に気になるところ。
少なくともPixel 6aで電池持ちを優先したチューニングになっているのであれば今後Pixel 7シリーズで搭載される2世代目のチューニングもある程度期待できる流れになります。
Samsungへの依存度と本体価格。
そして3つ目としては本体価格を優先しぎているのかSamsung依存度が高くなっていること。以前GoogleはPixelのハードウェアの進化のために莫大な投資をしていることを明らかに。
その第1弾として登場したのがおそらくGoogle Tensorですがどの程度投資したのか不明。ただ少しでも原価コストをカットするためにSamsung製のものを採用している可能性があります。
例えばPixel 6シリーズでは約4年ぶりとなるメインカメラセンサーの刷新していますが初めてSamsung製を採用。ただインカメラと超広角や望遠はSony製のままという感じです。
おそらくですがGoogleが求めるカメラセンサーがSonyにはなくSamsungにしかなかったとは考えにくい。また5Gモデムに関してもSamsung製を採用していることが判明しています。
また歴代PixelでもそうですがディスプレイもSamsung製を採用。そのためGoogle Tensorでコストが増加した分を他の部品をSamsungに切り替えてトータルでコストカットしている可能性。
そのためSamsungの依存度が高くなっている印象。
個人的にはSamsung製=ダメとは思わない。ディスプレイにおいては間違いなくトップ品質でありSamsung製であれば間違いない感じ。ただ例えば5Gモデムが原因で一部個体に通信障害の不具合が発生。
またGoogle Tensor自体も発熱が地味にひどく燃費も悪い。もちろんソフトで最大限制御することである程度は安定。ただ根本的に問題が解決したわけではなく最近のSamsung製SoCはハズレという見方が強いです。
もちろん他のメーカーの機種においても言えることがですがSamsung製の依存度が高くなって本体価格が抑えめにできたというメリットもあればデメリットもあるという感じです。
年々ハイエンドモデルを中心に値上げされている中Pixel 4シリーズから約3年経過したPixel 6シリーズでもほとんど値上げをしておらずむしろ安くなっているのはすごい。
ただ価格を優先して不具合やバグが多くなったり品質自体が下がってしまうのであれば多少なりと高くても品質を優先して欲しいように感じ。例えばメインカメラセンサーはSony製に。
さらにGoogle TensorはSamsungとではなくTSMCと共同して開発した方が展望が開ける。もちろん幅広く売るためには価格が重要になってきますが価格で勝負してもPixelに勝ち目なし。
価格以外の部分で何か付加価値をつけてGoogleらしさをより強化して欲しいように感じます。
まとめ。
今回はPixelが好きな人間からみて現状物足りなさを感じる部分についてまとめてみました。個人的にはより多くの人におすすめしやすいようにバンドの最適化と電池持ちの改善はかなり頑張って欲しい。
何より今年はPixel WatchやPixel NotePadなどラインナップの拡充。今後のPixelも目が離せない状況にあることに違いはありません。