日本では7月以降の発売予定となっているXperia 10Ⅳ ちなみに香港では6月中旬以降の予定。また上半期のラインナップを見るとSonyが一番注力しているXperia 1Ⅳが最も早く6月上旬。
そして昨年前モデルはバカ売れたしたXperia AceⅢが6月中旬以降の発売予定。そして最後にXperia 10Ⅳとなっています。半導体不足の影響もあると思いますがSonyにとっての優先度にも見えてしまいます。
今回はミドルレンジであるXperia 10Ⅳの気になるポイントについて確認したいと思います。
かなり質感の高いデザイン。
まずデザインに関して前モデル対比で僅かに小型化しておりより魅力的なサイズ感に。
前モデルやXperia 5シリーズもそうですがサイドフレームが丸みを帯びている場合手にフィットしやすいデザインであることに加え内部スペースを確保する2つのメリットがあります。
ただXperia 10Ⅳはサイドフレームがフラットに変更された上にバッテリー容量が増加。なので内部スペースは技術の進化もありますが前モデルよりも効率的に設計されていると思います。
バックパネルは前モデルはポップなカラバリに光沢感のある質感でしたが僅かに安っぽい印象。ただXperia 10Ⅳではマット仕上げを採用したことで質感はかなり改善しておりポップのカラバリがよりデザインを引き立ててくれている印象。
また記事執筆時点で5000mAhのバッテリーを搭載した機種の中で世界最軽量とされており持ちやすいサイズ感に加え本体の軽さも魅力です。ぱっと見は前モデルから大きなデザイン変更がありませんが質感は大幅に改善しています。
流石にハイエンドほどの高級感はありませんが個人的にはこのデザインは一つの完成形に感じます。
またディスプレイはGorilla Glass VictusにバックパネルはGorilla Glass 6を採用など耐久性という面ではXperia 5Ⅲに匹敵しており防水/防塵はIP68に対応するなど十分。
個人的には実機をみた限りではミントが一番Xperia 10シリーズらしいデザインに感じました。デザインに関してはかなりいい感じで多くのユーザーが気に入るデザインを採用しています。
圧倒的なメリット。
個人的にはデザインがかなりいいと思うのですがメリット/デメリットには関しては両極端です。まずメリットに感じることはデザインを一つ目とした場合2つ目は異常なほどの電池持ちです。
SoCの進化により消費電力効率の改善に加えバッテリー容量が5000mAhに増加したことからも電池持ちは改善するかなと思っていましたが海外サイトが公開したバッテリーテストのスコアは163を獲得。
歴代Xperiaの中でもXperia 10Ⅲのスコア137が圧倒的でしたXperia 10Ⅳはさらに改善しています。少なくともスコアだけで見ると自分の使い方だと3日は充電なしで持つ可能性がありそれ以上かも。
下手したら1日20%も消費しないかも。もちろんユーザーの使い方次第ですが電池持ちは良過ぎでむしろエントリーモデルに近い電池持ちを実現。
ちなみに今年の夏モデルでもライバル機種になるiPhone SEのスコアは62でGalaxy A53 5Gは113 そしておそらくPixel 6aは良くても100以下。なのでXperia 10Ⅳの電池持ちは圧倒的です。
ちなみ海外サイトが充電速度テストを公開しておりフル充電に2時間30分程度かかるなど充電速度はかなり遅い。ただ電池持ちが良ければ充電頻度も少なくて済むため充電速度の遅さがそこまで気になるユーザーは少ないのではないかと思います。
ディスプレイ輝度も改善。
そして3つ目としては前モデルと比較したらの話になりますがディスプレイ輝度が僅かに改善。前モデルは560nits程度だったのが680nits程度に改善。少なくとも屋内で見る分には必要十分。
ただ屋外で使うには不十分で同価格帯のライバル機種と比較してもスペック的に劣る感じです。何よりXperia 10Ⅳの最大の魅力は電池持ちで搭載しているsoCを考えれば発熱もそこそこの可能性。
変わらないデメリット。
ただ一方で気になるデメリットもあります。一つ目としてはワイヤレス充電に非対応であること。docomo版の価格を見ると約6万4000円でミッドハイレンジ寄りの価格設定なので対応して欲しいところ。
Xperia 1シリーズと上位モデルとの差別化のためなのか原価コストの問題なのか不明。
ただiPhone SEなどライバル機種が対応しておりミドルレンジモデルでも今や防水/防塵とワイヤレス充電に対応している機種が増えているので多少コストが嵩んでも対応して欲しいです。
ただXperiaの場合はXperia 5シリーズがいまだ非対応のためXperia 5シリーズが対応しない限りXperia 10シリーズが対応する可能性は低いです。
そして2つ目としては高リフレッシュレート非対応。Xperia 10Ⅳはタッチサンプリングレートは120Hz表示に対応していますがそれ以外は60Hz表示。
電池持ちがめちゃくちゃ良いので多少電池持ちを犠牲にしてでも例えば90Hz表示に対応するとかまた上位モデルとの差別化するならXperia 1IIで採用された残像低減技術を利用した擬似的90Hz表示。
スペックを考えればゲームをがっつりやる機種ではないため高リフレッシュレートに非対応は妥当かも。ただゲーム以外においても高リフレッシュレートに対応していれば残像が感じにくくなるので目の疲れ方も変わってくると思います。
言い方は悪いですが正直非力なSoCにOSの最適化は不得意。だからこそスペックで少しでも快適に使えるように頑張って欲しかった。
そして3つ目としてスピーカーです。Dolby Atmosまでに対応して欲しいとは思いませんがせめてステレオスピーカーに対応して欲しかった。イヤホン接続時において新機能として360 Reality Audioに対応しましたがスピーカーでは非対応。
あくまでも自分の偏見ですがミドルレンジを使うユーザーは周辺アクセサリーにもあまり投資しない。そうなると対応イヤホンが必要となる機能ではなく手頃に使えるスピーカーを強化して欲しかったです。
やはりコストがかなり嵩むのか前モデルから気になっていたデメリットが改善されていないのは残念。
メリットになるのか?デメリットになるのか?
そしてデメリットになる可能性がある部分で実機でじっくり試さないと分からないこと。まず一つ目としては動作性です。snapdragon695は前モデル対比で10%程度処理性能が改善。
体験会で触った時は前モデルにあったカクツキやモタツキなどは感じませんでしたがあくまでもアプリがプリインストールされているだけの状態でほとんど素の状態という感じ。
これで普段自分が使っているアプリなどをインストールした上で初期設定をしても操作性が変わらないのであればだいぶ快適になると思います。そして2つ目はシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグが改善されているかどうか。
テスト機ではだいぶ改善されていた印象。ただ撮る被写体やシーンによっても変わってくるので十分に試せた感じではありません。やはりタイムラグがあると手ブレに繋がるので結果写真を撮影するのが失敗に繋がる可能性も。
これは実機を入手したらしっかり試したいところで無難になっていればメリットという感じで逆にダメだったらデメリットになるのでXperia 10Ⅳの評価にも大きく影響する感じ。
まとめ
デザインが良くて電池持ちは激強。これで操作性がボチボチでカメラのタイムラグが改善していれば歴代Xperia 10シリーズの中でもかなり普通のスマホに近づいたという印象です。
ただ操作性やタイムラグが気になるとなれば全体的に見て電池持ち以外の特徴がない感じに。Xperia 10Ⅳをみる限りはSonyらしさを強化してきたというよりはミドルレンジモデルに求められることをより強化した感じです。
ただ価格含めてXperiaじゃなきゃいけないという差別化ができている感じもしないので個人的にはかなり判断が難しいスマホに感じます。それこそメリットとデメリットの差が極端すぎて万人向けなのにバランスが悪いように感じます。