19万円という価格よりも。Xperia 1Ⅳがおすすめできない理由

国内では4月下旬より発売されたGalaxy S22 Ultraですが海外版は前モデル対比で価格が据え置き。ただキャリアモデルは前モデルより3万円近くの値上げとなっておりSamsungの卸値が高いのか。

キャリアがより利益を確保できるように割高な価格設定をしているのか気になるところです。そしてXperia 1ⅣはGalaxy S22 Ultra以上の19万円という価格設定で非常に話題に。

今回はXperia 1Ⅳが決して万人におすすめ出来ない理由についてまとめたいと思います。

カメラのコンセプト。

今回の記事は主観に基づいてまとめているのでご了承下さい。まず一つ目の理由としてカメラです。ほとんどのメーカーの機種はトレンドに沿ってシャッターボタンを押すだけで簡単に綺麗に撮れる。

シャッターボタンを押せばスマホが後は勝手に処理して綺麗で分かりやすい写真が撮れます。極端な言い方をすれば誰でもシャッターボタンを押せば同じ水準の写真を撮影することが出来ます。

もちろん知識がある人が使えば同じスマホでもより高い水準の写真を撮影することができるため青天井ですが下に関してはカメラソフトで処理されるため最低限の水準は担保されます。

逆にXperiaの場合はカメラソフトでの加工は現実をより忠実に撮影することにフォーカスしておりオート撮影が出来ないわけではありませんがXperiaの持ち味を出すにはマニュアル撮影が主軸に。

オート撮影だろうとマニュアル撮影だろうとカメラソフトが一緒なら変わるはずがないと批判されます。

ただ2019年以降今のコンセプトになってから思うのはマニュアル撮影を主軸にしたのは綺麗に撮影できるようにするためではなく自分好みの写真や動画が撮影できるようにするため。

基本オート撮影が主軸としている機種はメーカーが理想とする写真に仕上がるようにチューニング。

そのためメーカーが決めた色に仕上がりますがユーザーが任意で調節出来ないため自分好みの写真を撮影できるようにするには自分好みのメーカーに変えるしかないという感じです。

一方でXperiaの場合はマニュアルを主軸にしているためオート撮影が主軸の機種と比較するとより自分好みの撮影がしやすいです。

ただ自分で調節することが前提でありカメラソフトでの加工は最低限となっているため他のメーカーの機種のように最低水準が担保されていない感じです。

なので上手い人が使えば本当にすごい写真を撮影できますが下手な人が撮れば本当にひどくなります。オート撮影の機種と比較してXperiaのカメラは最低水準が担保されていないため振り幅が大きいです。

最近のスマホのカメラは加工感が強くて嫌だとか自分で調節しながら撮れた方が楽しいと思う人以外にXperia 1Ⅳのカメラ不向きでXperiaのカメラ自体が市場のトレンドとは異なる方向に進化しています。

SonyはXperiaのカメラをデジカメのαシリーズの位置付けにしておりデジカメユーザーがセカンドカメラの立ち位置としてカジュアルにデジカメと同じ感覚で撮影できるようにしています。

またデジカメに興味を持つきっかけになればとXperiaのカメラはデジカメライクに進化しています。SonyとしてもXperiaのカメラがデジカメの代わりになると思ってはないと思います。

ただ少なくともスマホのカメラとはほぼ真逆の方向に進化しており普通の人には向かないと思います。

追加投資が必要。

次に2つ目の理由としてXperia 1Ⅳで進化した機能は追加投資が必要なものも地味にあります。例えばカメラに関しては搭載SoCがSnapdragon 8 Gen 1ということもあり発熱はしやすい。

例えば4K/120fpsが全画角に対応したとか新たにVideography Proに対応とかでビデオ関連が強化。ただ長時間撮影や撮影時間は短時間でも複数回連続で撮影しようとすると発熱する可能性。

Sonyとしてはユーザーが本体の発熱により怪我をしないように一定温度を超えると警告表示されさらに悪化すると機能制限をかけます。ただユーザーとしては撮影したい時に撮影できないのは微妙。

ただSonyのシューティンググリップとペリアリングしている時にエンデュランスモードが使える。もちろんエンデュランスモードが使えたとしても限界がありますが発熱を少しでも気にせず撮影したいとなればシューティンググリップはあった方がいい。

そして新機能であるMusic Pro。

Studio tuning機能を使うことでXperia 1Ⅳの内蔵マイクで収録したボーカルやギターなどの音をクラウド処理してまるでプロのスタジオとマイクで録音したかのようにノイズや残響音を低減。

ただこの機能を使うにも100MB以上の場合は月額580円のサービスに加入する必要があります。また本体のスピーカーで360 Reality Audioの再生に対応していますが本格的に楽しみたいとなればやはり有線にしろワイヤレスイヤホンが必要になる。

となると360 Reality Audioに対応したイヤホンが必要になります。また非対応曲を360 Reality Audio相当にアップコンバートしてくれる360 Upmixも同様。また今後アップデートで対応するとされているLE Audioに関しても対象のイヤホンが必要になります。

Sonyの拘りをよりしっかりと楽しみたいとなった場合残念なことに本体のみだけでは限界があるので周辺アクセサリーも揃えてあげる必要があります。そのため本体とは別に周辺アクセサリーへの投資が必要なためコストがさらに嵩みます。

例えばXperia 1ⅣとWH-1000XM5を合わせて購入したら合計で24万円とおすすめしやすい価格じゃない。

スマホとしての最適化。

そして3つ目としてSonyの拘りがスマホとしての使いやすさに直結する訳ではないです。

例えばXperia 1Ⅳでは前モデル対比でディスプレイ輝度が50%改善していることが明らかに海外サイトのディスプレイテストの結果を参考にすれば940nits前後くらいとなっています。

またXperia 1Ⅲの時は電池持ちとのバランスもあったのか手動で調節する場合は最大400ntis弱。

一方で自動調節かつクリエイターモードでコンテンツを表示する場合が640nits程度とディスプレイ輝度が手動なのか自動なのかでもソフトに制限が異なり非常に分かりにくかった。

これがXperia 1Ⅳでは基本この制限がなくなっているだけでも恩恵をかなり受けやすくなっています。実際に屋内で使う場合は900nitsもあれば十分に明るいディスプレイだと思います。

ただ屋外で使う場合はまだ明るいディスプレイとは言えず標準表示でみれば800nitsのiPhone 13に近い。

なので他のメーカーと比較して標準クラスのディスプレイ輝度に対応したことになりますがGalaxy S22 UltraやXiaomi Mi 11 Ultraなどトップクラスのディスプレイ輝度に対応する機種と比較すればどのようなシーンでも十分に快適に使えるディスプレイ輝度に対応しているとはいえません。

結局価格帯的にもXperia 1Ⅳは他のメーカーの最上位モデルと比較対象になるため物足りなさも。

少なくと映像機器としてみた場合4Kの表示解像度や最大120Hz表示に対応など魅力がある仕様に。一方でスマホに求められるディスプレイとしてはあくまでも同価格帯の機種と比較すれば物足りない。

またオーディオに関しても音質はかなり改善しており本体のスピーカーで360 Reality Audioに対応。ただ音量自体は他の最上位機種と比較する控えめで音量を上げすぎると当たり前ですが音割れします。

他のメーカーの機種はスマホの機能としてディスプレイやカメラにオーディオなどを強化していますがXperia 1Ⅳに関しては映像機器やオーディオ機器やデジカメをスマホサイズに収めている感じです。

なのでSonyとしての拘りが強く反映されている一方でスマホとしてみた場合に快適かと見ると十分に最適化されていない部分もありメリットにもデメリットにもなっている感じ。

あくまでもスマホを快適に使いたい人にとってXperia 1Ⅳはかなり癖があるように感じます。

価格とサポート期間

ネットでの印象を見ると価格の高さばかり話題となっている印象ですがそもそも一括で購入するのか。それよりもアップデートのサポート期間と購入方法を合わせて考える必要があると思います。

少なくとも統計上ではスマホを購入する人の9割の人がキャリアモデルを購入しておりその内の9割の人が分割で購入するとされています。

ちなみに一部情報によるとXperia 1Ⅳのアップデートサポート期間はメジャーアップデートが2回でセキュリティアップデートが3年とされており最大で使える期間の目安としては3年です。

本体価格を考えればアップデート期間は短いと思います。

ただアップデートサポート期間を気にするべき人はキャリアモデルを一括やレンタルプログラムなしの分割購入する人や直販モデルで購入する人で少しでも長く同じ端末を使いたいと思う人です。

20万円近くの機種に投資する人は少なくともスマホに興味がありリテラシーも高い人が多いと思います。好きだと思う機種好きな期間を使いたいと思った時にサポート期間の短さはネックになります。

キャリアのプログラムを利用する人がどの程度いるのか不明ですがほとんどのユーザーが分割で購入していることを考えると利用している割合も高いと思うので一括価格はそこまで問題じゃない。

個人的には本体の価格よりもXperia 1Ⅳに対するSonyの強い拘りが万人向けではなくSonyもそうだと思いますが多くのユーザーにとっておすすめの機種ではないように感じます。

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