同じく本体価格が15万円程度でも高いと叩かれるXperia。一方で何も言われないiPhone。正直自分にはこの流れがよく分からない。昔はiPhoneがめちゃくちゃ好きだったけど、そこまで好きという感じでもない。その理由としてはハイエンドモデル特有のロマンをあまり感じない。
一方でXperia 1ⅢはiPhoneのように万人受けしないけどロマンがしっかりある。今回はXperia 1ⅢとiPhone 13 Pro Maxを比較してみたいと思います。
①重すぎる本体。
アスペクト比が異なるためぱっと見の印象は大きく異なります。Xperiaの方が明らかに縦長。バックパネルは共通してマット仕上げ。指紋が目立ちにくいのがいい。
ただ気になるのはサイドフレーム。Xperia 1Ⅲはマット仕上げを採用しているので全体的に統一感のある質感。一方で13 Pro Maxはステンレススチールを採用で光沢感のある質感。13 Pro Maxの方がサイドフレームの質感が異なるためデザインのアクセントになっています。
ただ光沢感があるため指紋がかなり目立ちやすい。そして今年はまだ報告がないですがメッキが剥げやすい心配も。指紋が目立つのってデザインを損なうので自分はXperia 1Ⅲの方が指紋が目立ちにくい質感を採用しているのでお気に入り。
持ちやすさや片手操作のしやすさが全然違う。
Xperia 1Ⅲ | 13 Pro Max | |
本体サイズ | 165x71x8.2mm | 160.8×78.1×7.65mm |
重さ | 188g | 238g |
横幅が7mm近く差があることもありますがそれ以上に本体の重さが50gも違う。さらにアクセサリーを使えばさらに重くなります。以前より手首の調子が悪く一時期は大型化モデルが使えない状態でしたが最近は復調。
ただ13 Pro Maxを数日使ったら重すぎて手首の調子が悪化。大型モデルは200gオーバーが当たり前となりつつありますが、13 Pro Maxは重すぎです。重さが気になるなら13 Proを選べばいいとの声も聞こえますがそういう問題じゃない。
本体の厚さに拘るなら本体の重さに拘った方がいいような気がします。これで今後バッテリー容量が増えたりカメラがさらに強化されたら重くなる未来しかなく軽くなる未来が見えません。
スペックどうこうの前にカメラデザインでも大きく差があります。Xperia 1Ⅲがハイエンドモデルの中でもカメラデザインがかなりスッキリしているということもありますが、比較しちゃうと13 Pro Maxのデザインはインパクトがありすぎ。評価がすごくわかれそうです。
②色味が異なるディスプレイ。
Xperia 1Ⅲの特徴といえば4K/120Hz表示。ただ一方で見にくいとよく言われます。
Xperia 1Ⅲ | 13 Pro Max | |
ディスプレイ | OLED | |
ディスプレイサイズ | 6.5インチ | 6.7インチ |
表示解像度 | 3840×1644 | 2778×1284 |
アスペクト比 | 21:9 | 19.5:9 |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz(可変式) |
まず気になるのがディスプレイの色味。従来のXperiaは青みが強い。iPhoneは黄色みが強いという感じ。
ダークモードですけどTwitterを表示するとこんな感じ。Xperia 1Ⅲと黒の表現の仕方が全く違う。
Xperia 1Ⅲの方が明らかに臨場感を感じる。
YouTubeを再生しても色味が全く違うことを確認できます。13 Pro Maxの方が自然な色味と捉えることもできますがXperia 1Ⅲと比較すると臨場感が足りない。そして比較テストをしている時に気になったのが13 Pro Maxのディスプレイがそんなに明るく感じないこと。
とりあえずディスプレイ輝度を10%に設定。13 Pro Maxの方が窓際にあるとはいえ明らかに見やすさに差を感じる。
次に30%で表示。Xperia 1Ⅲはこの時点でだいぶ見やすいですが13 Pro Maxは微妙。
そして50%に設定。やはりXperia 1Ⅲの方が見やすい。最大輝度で見れば13 Pro Maxの方が絶対的に上。天気がいい屋外などでは13 Pro Maxの方が見やすい。ただ屋内で、撮影した曇りの日とかになるとむしろXperia 1Ⅲの方が見やすい。
極端な環境に強いのは13 Pro Maxです。これはユーザーによって評価が分かれるところですが、自分の環境ならXperia 1Ⅲでも十分に見やすく臨場感も感じる。
そして120Hz表示。13 Pro Maxは可変式に対応。ただ直近情報だとしっかりと対応しているのは純正アプリのみ。サードパーティ製アプリはスクロールなど一部動作のみにしか対応していないとされています。今後アップデートで改善待ち。
ただ可変式ということもあるのかサクサク感はXperia 1Ⅲの方が明らかに上。13 Pro Maxはサクサク動くというよりはより滑らかになった印象。速く感じるのはXperia 1Ⅲという感じ。ただ可変式ではないのでその分無駄も多い。
③発熱で電池持ちに明らかに差。
SoCにOSと異なるため単純な比較はできない。なので表面的な部分を比較したいと思います。とりあえずAuTuTuのベンチマークを3回連続で計測。
バージョンが異なるためAndroidとの比較は出来ませんが80万点近くのスコアがでることにびっくり。
Xperia 1Ⅲは内部温度が上がると13 Pro Maxと比較しても極端にスコアが落ちる印象。スコアだけで見れば13 Pro Maxの方が長時間パフォーマンスを維持できる可能性が高い。また開封時点では激アツだった13 Pro Max。
ただ購入してから数日使って最適化が進んだのか熱くなることに違いはないですが温度を計測してみると39度くらい。一方でXperia 1Ⅲは最高で43度くらいと明らかにXperia 1Ⅲの方が熱いです。
アップデート後は待機時間の消費電力効率も改善したのですが最近はアップデート前と同じくらい消費して安定していない。何かあったのか悪化しています。
動画の再生などではそこまで両機種とも発熱しない。ただゲームなど高負荷をかける場合は13 Pro Maxの方が安定/安心だと思います。電池持ちに関してはまだ細かく計測していませんが明らかに13 Pro Maxの方がいい。
朝の6時30分から夜の11時くらいまでで、Xperia 1Ⅲは40%以下のことが多いですが、13 Pro Maxはまだ数日とはいえ70%は切らない。80%以下という感じで、2倍いかないくらい電池持ちに差があります。
④生体認証とスピーカー。
生体認証はXperia 1Ⅲが指紋認証を搭載。前モデルと比較して反応も良くなっており使い心地はかなり改善。少なくともマスクありなし関係なく使えるのは今のご時世メリットだと思います。ただ13 Pro Maxが指紋認証を搭載しなかったことに批判的な意見が多いですが個人的にはそう思わない。
ユーザーの生活スタイル次第だと思います。自分は在宅ワークでマスクをつけることがほとんどないので、指紋認証より顔認証の方が明らかに便利。両方搭載してよと思うかもしれませんが、画面内指紋センサーを搭載すればコスト増で本体価格が高くなる。
一方でAndroidみたく2Dの顔認証に対応でコストカットしたらセキュリティが大きく下がる。何より個人的には画面内指紋センサーを搭載した時の価格の跳ね返りの方がよほど怖い。
スピーカーはあくまでも個人的な印象として13 Pro Maxの方が音量はでかい。ただ音は軽い。iPad ProやiMacのスピーカーではそんな感じがしないのにiPhoneのスピーカーだけはどうしても毎年物足りなさを感じます。
Xperia 1Ⅲの方が低音がそこまできいていない曲でもしっかりと深みがあるように聞こえます。
⑤フォーカスの差。
最後にカメラ。オート撮影とマニュアル撮影でユーザーによって評価が分かれます。Xperia 1Ⅲの方がいい方が悪いですが、下手な人がとればひどい写真になります。まだ13 Pro Maxの方が補正/加工してくれるのでマシ。
まずは超広角で撮影。この先含めて左側が13 Pro Maxで撮影した画像になります。超広角での撮影だとXperia 1Ⅲの方が光の柔らかさなども表現できているように感じる。
次にメインカメラセンサーで撮影。今回の写真でサンプルがないがXperia 1Ⅲの方が空が白飛びしやすい。一方でXperia 1Ⅲの方が通常撮影とはいえボケ感が少し出ていい感じになる。
Xperia 1Ⅲは70mm(2.9倍)で撮影。13 Pro Maxは3倍で撮影。両機種とも光学式に対応。ただ13 Pro Maxの方がより鮮明に感じる。Xperia 1Ⅲの場合少しぼやけているように見える。
そして差を感じるのがポートレートモード。Xperia 1Ⅲはポートレート撮影に非対応のため24mmで接写しています。Xperia 1Ⅲの方が変に加工していないため13 Pro Maxのように荒さがない。
また被写体がこの程度の大きさがあればまだマシだが13 Pro Maxは最短撮影距離が長くなかなかフォーカスが合わないのでかなり使いにくい。
ちなみにいくらフォーカスをしようとしても合わずに諦めた写真。13 Pro Maxはタップして距離を測りつつ撮影しようとしても一向にフォーカスが合わない。一方でXperia 1Ⅲはタップなしでもしっかりとフォーカスしてくれる。
やっとの思いでフォーカスしてもXperia 1Ⅲと比較すると完成度がかなり低いです。自分はポートレートモードを使うことが多く、その上でフォーカス精度も重要。Xperia 1Ⅲは非対応とはいえ接写すれば同様のボケ感が出ます。逆に13 Pro Maxで通常撮影かつ接写してもここまでのボケ感が出ません。
離れた人をいい感じのボケ感で撮影したい場合は13 Pro Max。逆に被写体が小さい場合はXperia 1Ⅲという感じで、被写体によって評価が分かれます。少なくともiPhoneだから優秀ということはありません。
⑥Xperia 1Ⅲも頑張っている。
電池持ちと発熱という部分では明らかに13 Pro Maxの方が優勢。ただその他の部分においてはXperia 1Ⅲも負けていない印象を受けます。カメラ部分においてiPhoneはよりプロ向けを意識したものに進化していますがSmart HDRが進化する度にAppleの色が強く反映されしかもオート撮影。
同じく編集が必要であるなら撮影時点で撮影の設定が出来るXperia 1Ⅲの方がまだ自分好みの表現ができるようにも感じます。動画においてはXperia 1Ⅲが弱め。Cinema Proは完全にマニュアル撮影。
一方で13 Pro Maxのシネマティックモードは簡単にいえばポートレート動画で面白みがあります。Xperia 1Ⅲもボケ感がある動画が撮影できるようになればまた印象が変わってくるのかもしれません。