販売好調。今後SonyはXperiaのミドルレンジに注力するのか

Sonyが2021年上半期においてスマートフォン出荷台数シェアでAppleに次いで2位を獲得。前年同期対比で51.8%増の157.1万台を出荷しておりシェア拡大に貢献しているのは6万円以下のミドルレンジ。

ここで気になるのがSonyは今後ミドルレンジモデルに注力することがあるのか。今回は来年以降Sonyがミドルレンジモデルも積極的に展開してくるのか推測してみたいと思います。

ミドルレンジに注力する可能性は低い。

あくまでも推測です結論を言うとSonyが今後ミドルレンジモデルに注力する可能性はかなり低いと思われます。コロナが原因でパンデミックが発生した当時Sonyは今後数年はミドルレンジモデルが今まで以上に主力になると予測。

ただ合わせて数年経てばハイエンドのニーズが上がってくるとの予測。さらにSonyの担当者はミドルレンジは売れないと評価しています。今回の国内シェアについても6万円以下の機種の売れ行きが順調。おそらくですが支えているのはXperia Ace II。

従来のガラケーからの移行需要に応えた結果としています。ただ3Gから5Gに機種変するユーザーより3Gから4Gに機種変するユーザーが多い可能性。そしてXperia Ace II自体Sonyが気合を入れて開発したものか。

おそらくですが開発は他社に任せXperiaブランドで発表しているOEM製品だと思います。ノッチデザインを採用していることからもグローバル市場で発売されなかったXperia L5の焼き回しモデルの可能性もあります。

ちなみにXperia LシリーズはOEM製品です。またその価格からもXperia Ace IIは割引込みで0円で売ることが前提の機種。契約者数が他社より多いdocomoの一つの課題として他社と比較すると3G契約者数が圧倒的に多いこと。

auやSoftBankは2022年にも3Gを停波する予定の中docomoのみ2026年とまだだいぶ先の話です。つまり他社と比較する3G契約者の移行が順調ではない なので4G かつ認知度が高いSonyにdocomoが安いXperiaの開発をお願いした可能性。

エントリーモデルはSonyが苦手分野ということもありますがXperia Ace IIはXperiaの名を冠しているとはいえそのスペックにXperiaらしさを感じられません。

なので価格を最優先に考えたモデル。Sonyにとって出荷台数の増加につながったことは嬉しいと思いますがSonyが目指している方向性ではないと思います。

MM総研の調査結果によると、Sonyのモバイルコミュニケーション部門の第二四半期の売り上げは前年同期比で約25%増の991億円となっています。

2018年から現在の新体制に移行。2019年からはラインナップと命名規則の大幅な見直しを行いましたが販売台数は年々減少。ただ2021年の第2四半期においてついにプラスに転じています。

2021年の7月~9月に発売されている最新機種と言えばXperia 10ⅢとXperia 1Ⅲ。そしてXperia Ace II。Xperia 10Ⅲは市場がかなり限定されていることからも販売台数も見込めなければ金額も見込めない。

となるとハイエンドであるXperia 1Ⅲを中心に数字を引き上げたと思われます。ハイエンド中心の戦略に変更してから黒字化に成功。さらに販売台数の増加とくるとSonyの戦略は正しい。

また売上に利益が改善されているからこそXperia PRO-Iのような端末に挑戦できていると思います。となると今後もハイエンドモデルが中心で勝算が低いミドルレンジにはそこまで注力しないと思われます。

ミッドハイレンジは登場するのか?

SonyはXperia Z3あたりをピークに年々販売台数が減少。心機一転売上を立て直すためにXシリーズに移行。ただ価格を優先しスペックを抑えた結果さらに悪化。

そしてトドメをさすかのようにXZ2シリーズではイヤホンジャックの廃止でさらに客離れ。基本価格を優先してトレンドを追う戦略でSonyは中華スマホに勝てない。

中華スマホが特に強いエントリーモデルからミドルレンジは避けてハイエンドで固定ファンを増やした方がいい。また中華スマホでよく言われるコスパ。安いという意味で使われがちですがXperia自体コスパは良くない。

Xperia 10Ⅲでみると分かりやすいですが中華スマホのように見栄えのいいスペックを搭載しているわけでもなく価格が安い訳でもない。

よくミッドハイレンジモデル。7~9万円程度のミドルレンジがXperiaにも追加されて欲しいと聞きます。たしかにXperiaが好きな人にとっては最新機種が少しでも安く購入できたらいい。

またXperia 10シリーズとXperia 5シリーズの間が抜けているからこそ余計にミッドハイレンジが欲しくなる。

ただXperia 10Ⅲを例に見てみれば上手く纏まっているとは思いますが他のメーカーの機種と比較すると正直競争力がないように感じます。尖ってなんぼがXperiaの特徴である中その尖りが全くなく安いわけでもない。

価格とスペックではなくSonyの拘りで勝負しているXperiaがミッドハイレンジモデルを作ったとしても個人的にはすごく中途半端な感じになると思います。

ハイエンドのような尖ったスペックもなくミドルレンジのような購入しやすい価格でもないとなると結局誰が買うの?となりかねない。なので個人的にはアップデートサポート期間の問題もありますが型落ちとなって安くなったハイエンドが狙い目に感じます。

特にXperia 5シリーズを狙った方がよほど満足度が高いと思います。例えば今でみればXperia 5IIのSIMフリーが10万円以下で購入が可能でユーザー求める価格に近い。

けどスペックはミドルではなハイエンド。1年型落ちのハイエンドと最新のミッドハイレンジであれば1年型落ちにハイエンドの方がスペックがいいと思います。出るか分からないもの期待するなら自分は型落ちを選ぶ。

SoCの変更で大幅なコストカットはできるのか?

またSoCを抑えて価格をもっと抑えてもらった方がいいという意見が非常に多いです。たしかにSnapdragon888はオーバースペックでそこまでのパフォーマンスは要らないと感じるユーザーも多いと思います。

ただSonyとしてはXperia 1シリーズもXperia 5シリーズもゲーム面をかなり強化している。となれば最新かつ最高のSoCは必須条件に。

またSnapdragon888じゃなくてSnapdragon870に変えてその分安かったらよかったのにと聞きますがおそらくSnapdragon888からSnapdragon870に変えても原価コストが大幅に下がるとは考えにくい。

最新の情報は把握していませんがSnapdragon865あたりで5Gモデム込みで原価コストが1万円オーバー。2年経過かつ半導体不足でどれだけコストが高くなっているか不明ですが少なくとも2倍とかにはなっている可能性は低いです。

あくまでも推測に過ぎませんがとなるとSnapdragon888からSnapdragon870に変えたとしても大幅なコストカットにはならない。

例えばですがSnapdragon870に変えても本体価格が1万円程度しか変わらないのであればコスト的な部分でSnapdragon888でもいいよねという感じ。もちろんSnapdragon888とSnapdragon870では発熱の違いなどもありますがそれはまた別の話です。

ただもちろんSonyが今後変えてくる可能性もあります。2021年モデルでみれば上半期は一般ユース向け。そして下半期はプロユース向けという流れ。この流れは来年以降も継続する可能性があります。

今年は半導体不足の影響でXperia 1ⅢとXperia 5Ⅲの発売時期に大きな違いがでましたが当初の予測では7月下旬頃までに発売される可能性があるとされていました。

来年もこの感じだと半導体不足は継続すると思いますが多少なりとも改善されればそれぞれの後継機種が発売されるタイミングが近くなる可能性もあります。となれば今まで以上に差別化してくるのか。

それともサイズの違いで勝負してくるのかスペックで今まで以上に差別化してくるのか不透明な感じです。スペックの違いで勝負をしてくるのであればSoCでも差別化してくる可能性は十分にあり得ます。

まとめ。

ハイエンドでコンセプトを明確化して売上と利益を確保。その土台があるからこそ様々な挑戦が可能。ミドルレンジやエントリーは結局薄利多売の世界で数では中華スマホに絶対勝てず下手に勝負しても微妙。

今のハイエンド路線が業績回復という分かりやすい数字に繋がっているので今後もハイエンド中心だと思います。ただハイエンドで確保した利益でミドルレンジももうちょっと何か面白いことはして欲しいように感じます。

最新情報をチェックしよう!
 data-src=文章で伝えられない魅力を" width="1280" height="720" >

文章で伝えられない魅力を

機種のスピーカーの音質や動画性能など文章だとなかなか伝えにくいことがあります。この伝えにくい部分をYouTubeでぜひご確認ください。

CTR IMG