年々ミドルレンジモデルのスペックがしっかりと底上げされていることからも多くのユーザーはミドルで十分に。ただ自分もそうですが分かっていてもミドルレンジに不安がありハイエンドを選びたくなるユーザーもいると思います。
今回はよく質問を頂く電池持ちが良くて動画視聴に最適/そしてカメラが綺麗に撮れるスマホはどんなスマホなのか。そのポイントや選び方についてまとめたいと思います。
電池持ちの目安。
まず一つ目としては電池持ちの目安です。多くのユーザーにとって電池持ちがいい機種が欲しいと思うのは当たり前。単純に見ればスペックが低くなればなるほど電池持ちが良くハイエンドの方が電池持ちが悪いことが多い。
ただハイエンド=電池持ちが悪いともいいきれません。自分のチャンネルで電池持ちの評価の基準は1日持つか。朝からスマホを使って寝る時の電池残量がどの程度あるのか。
自分はゲームをやらないのでライトユーザー寄りでよほどのことがない限り寝るまで電池がもたないということはありません。ただ電池持ちに関してはユーザーの使い方次第で評価が分かれるところでもあり客観的な指標も欲しいところ。
なので自分は海外サイトのバッテリーテストの結果を参考にしています。
あくまでも自分の使い方でみた場合。このバッテリーテストのスコアで80以下は電池持ちが悪い。90以下は電池持ちがあまり良くない。そして100以下は普通。
最後に100以上は電池持ちがいいと実感しており電池持ちがいい機種欲しいならスコアが100以上の機種を選んだ方が後悔する可能性は低いと思っています。
ちなみに2021年モデルで見た場合。100以上のスコアを獲得したハイエンドはGalaxy S21 Ultraの114にXperia 5Ⅲの100。そして電池持ちがかなりいいと評価されているiPhone 13 Pro Maxは122のスコアを獲得しています。
この海外サイトが全ての機種のバッテリーテストの結果を公開しているわけではありませんが国内で発売されるハイエンドはスコアが公開されることが多いです。
自分が今まで使って機種に感じた電池持ちとこの参考にしているサイトのスコアが近いのでこのサイトを参考にしているだけで他にもバッテリーテストのスコアを公開しているサイトがあるので自分の感覚に近いサイトを見つけるのが一番いい。
電池持ちがいい機種と言われてもざっくりしているので自分が電池持ちがいい機種としておすすめする場合、基本このバッテリーテストで100以上のスコアを獲得している機種が中心になってくる感じです。
動画とディスプレイ輝度。
次にゲームはやらず動画を見ることが多いというコメントが多いですがディスプレイスペックで気にして欲しいのはディスプレイ輝度です。
よく使う動画サービスにもよりますがHDRに対応しているならスマホ側もHDRに対応しておいて欲しいところ。HDRは簡単に言ってしまえばより見やすいと感じるように色鮮やかに。
そしてより明るく表示されることが多いです。当たり前ですがディスプレイが明るい方が見やすい。ただどこで動画を見ることが多いのか考える必要性はあります。屋外で見ることが多い人は出来れば1000nits以上。
逆に屋内で見ることが多い人は1000nitsもあれば十分です。この辺はiPhone 13 Proのスペックが分かりやすく標準表示で1000nits/HDR表示で1200nitsでこの程度の明るさがあればほとんどの利用シーンをカバーできます。
個人的には屋内で動画を見ることが多い人は800nitsから1000nits程度あれば十分だと思っています。ちなみにXperiaのディスプレイは暗めで500nitsないとされていますがそれでも屋内では十分です。
少なくともディスプレイが明るい方が見やすいことに違いはありませんがだからといって1500nitsや1700nitsとディスプレイ輝度のスペックに固執する必要性はなく正直一定を超えると明るすぎと感じ電池持ちも悪くなる。
なので自分の利用シーンに合わせてディスプレイ輝度の目安はつけておくのがありだと思います。
リフレッシュレート。
そしてもう一つ合わせて確認しておきたいのがリフレッシュレートです。例えばYouTubeをよくみる場合。YouTubeのアプリは60fpsでの表示が最大です。つまりスマホ側で見れば60Hz表示に対応していれば十分です。
スマホ側が120Hz表示に対応していたとしてもアプリ側が対応していなければ最適化されません。
なので動画がメインの人にとって最低でも60Hz表示には対応して欲しいところで高リフレッシュレートに拘る必要性はありませんが高リフレッシュレートに対応するメリットもあります。
それは表示がより滑らかになることでスクロールやスワイプなど日常使う動作においても結果よりスムーズに表示され動画が速くなったように感じます。
よくゲームをやらないから高リフレッシュレートは不要と言われますがゲームをやらない人でも十分に恩恵あり残像が減ることで目が疲れにくくなり操作もより快適に。
今のハイエンド向けSoCはベンチマークで差がありますが実使用においてその差を実感することは難しいです。ただリフレッシュレートに関しては明らかに違いが分かる。
より快適な操作性を重要視しているユーザーは最新のSoCに固執するよりリフレッシュレートに固執した方が結果的な満足度は高いと思います。ただこれはあくまでもゲームをやらない人向けの考え方です。
何より動画が中心なら60Hz表示は対応。ただ60Hz表示以上の高リフレッシュレートは無駄にならないという感じです。
高画素=高画質ではない。
そして3つ目としてはカメラですがまずよくある注意点の一つとして高画素=画質が綺麗ではありません。少し前の中華スマホなどが分かりやすい例ですがスペックに箔をつけるためか48MPのカメラセンサーを搭載していますが実際には微妙。
ただ今でも高画素=高画質のイメージが強く残っているので注意が必要です。一方でハイエンドを中心に高画素カメラを搭載していますが明確な目的を持っていることが多いです。
一つは高倍率ズーム。例えばちょっと古い機種になりますがGalaxy S20 Ultraのはハイブリット光学10倍/デジタル100倍ズームに対応。ただ仕様として10倍以上はただクロップしているだけなのでざっくり言ってしまえば拡大表示しているだけ。
元々画素数が高くきめ細かくキャプチャできればある程度引き伸ばしても綺麗だよねという発想で108MPという高画素カメラの利点を最大限活用。そしてもう一つは8K撮影に対応するため。
詳細は把握していませんが8K撮影するには33MP以上は必要。高倍率ズームや8K撮影など明確な目的があった上で高画素カメラを搭載しているのであればまだ分かります。
また高画素カメラを搭載しているからといって常にその画素数全てを使って撮影しているわけじゃない。機種によっては高解像度モードを搭載しているのでオンにしないとMAXの画素数では撮影できません。
またPixel 6は50MPと高画素化されましたが基本は12.5MPで撮影されておりGalaxy S21 Ultraの108MPも例えば7倍以上のズーム使用時やナイトモード撮影時では108MPモードを使うことは出来ないので注意が必要です。
また当たり前ですが高画素になれば写真一枚あたりのデータ容量も増え画像処理に時間がかかることが多くシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグが発生しやすくなるというデメリットもあります。
また簡単に綺麗に撮影できるというニーズの重要な部分としてカメラの使い勝手の良さがあると思います。スマホを取り出してカメラを起動。そしてシャッターボタンを押したら綺麗に撮影できる。
ただタイムラグがあると保存中に手ブレが発生すれば実際に撮影した写真もブレる可能性があり失敗した写真が撮れる可能性も。詳細な仕様は把握していませんがPixel 6は基本12.5MPで画像処理を優先。
シャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグはほぼなく、さらに1/1.31インチの大型センサーの感光性などメリット部分を上手く活かしているのかもしれません。
何よりスマホのカメラを選ぶ場合に画素数が正義ではなくそれよりはタイムラグがほぼないなど使いやすいカメラを意識した方がいいように感じます。
コスパを優先しない。
そして完全に主観ですが4つ目としてコスパという言葉に固執しないことをおすすめします。コスパという言葉の汎用性が高いため多用されていますが単純に安いという意味で使われていることが多い。
当たり前ですが安いということは何か他の部分を削ってコストカットしていることになります。なので表面的なスペックだけで判断してこの価格なら安いと思っても実際には使いにくかったという意見も。
個人的には高いハイエンドモデルよりもコスパがいいと言われる機種の方が選ぶのが難しいと思います。また周りの人がコスパがいいと言っていたとしてもあなた自身にとってコスパがいいかは別の話です。
コスパは本来他人が判断するものではありません。限られた予算の中で出来るだけいいものが欲しいというのは多くのユーザーの共通事項だと思います。ただあまりにもコスパという言葉が使われすぎているように感じます。
特に公式の製品ページでコスパと使われているような機種は逆に価格以外アピールするポイントがないので注意が必要。
少なくともスマホに対してあまり知識がない人はコスパがいいと言われる機種に飛びつくとかえって失敗する可能性が高くなるので慎重に判断することをおすすめします。
まとめ
今回は電池持ちが良くゲームはあまりやらないけど動画はしっかりみたい。カメラはそここそ綺麗に撮れるもの。こんな機種はどんな機種なのか判断基準についてまとめてみました。
この辺はAppleがやり方が上手くiPhone SEが分かりやすいです。SoCとOSを基本最新にすることで快適にかつ長期間安心して使える。ただそれ以外の部分は徹底的なコストカットで本体価格を抑える。
でも電池持ちは最悪なので個人的に今回の趣旨にあっている機種として見ればPixel 5aあたりが分かりやすいと思います。