アメリカにおけるGalaxy S22シリーズやGalaxy Tab S8シリーズの事前予約を確認する限り一部モデルは発送予定日がすでに4月以降と約2ヶ月待ち。またGalaxy Tab S8とGalaxy Tab S8 UltraはSamsungの想定を大きく超えるニーズが発生し一時期は予約の受付停止。
ニーズが高いのと合わせて供給不足も問題とされていますが今回GizChinaがSamsungの生産体制が大きな変更された可能性があると報告しているので簡単にまとめたいと思います。
Samsungの生産体制。
Samsungは生産コストを削減するため中国にあった全ての工場を閉鎖。その後ベトナムに生産拠点を移動していることが明らかになっています。Samsungの年間の生産台数は約3億台といわれており、生産拠点別で見ると以下のようになります。
地域 | シェア |
ベトナム | 60% |
インド | 30% |
その他 | 10% |
廉価モデルを中心にその多くのモデルはベトナムで生産されていることになります。一方でハイエンドモデルに関しては韓国にある亀尾工場で生産。ちなみにGalaxy S20シリーズの時はGalaxy S20とGalaxy S20+はベトナム。
そしてGalaxy S20 UltraとGalaxy Z Flipが韓国で生産されていたとされており、一部のフラッグシップモデルのみ韓国国内で製造しているとされています。ちなみにGalaxy S20の時は生産拠点が異なるためGalaxy S20 UltraとGalaxy S20ではディスプレイのチューニングに差があったとまで言われています。
生産拠点を韓国へ移動。
ただパンデミックの影響でベトナムを含め世界各地の工場が閉鎖に。そのためSamsungは十分な量を生産することが難しくなっており、さらに半導体不足で追い討ちをかけられている状態に。
そして今回の情報によるとSamsungは今後韓国国内にある亀尾工場において生産をより強化する可能性が高いとしています。今後コロナがどうなるか不明ですが、韓国以外の生産拠点で生産できない状況になっても、韓国国内で最低限カバーできるように。
またハイエンドモデルを中心に生産レベルを上げることが狙いだとしています。少なくともベトナムなどと比較すれば韓国の方が人件費含めコストが高いですが、Samsungは製造コストの増加を犠牲にしてまでも韓国国内での生産に力を入れているとしています。
今回の情報によればGalaxy S22シリーズのほとんどの在庫が韓国で生産されたものになるとしています。また今後も生産拠点を各地に分散することで特定の地域で工場が閉鎖されたとしても、他の地域の工場でカバーできるように工場のグローバル化を進める可能性があるとしています。
Galaxy S22シリーズに供給不足の問題が発生しているとされていますが、半導体不足の影響よりも亀尾工場での生産が追いついていないことが一番の問題なのかもしれません。