折りたたみ式機種の弱点といえば耐久性。SamsungはGalaxy Z Fold 3にGalaxy Z Flip 3と3世代目で大幅に耐久性を改善しました。開封レビューでも触れさせて頂きましたが、メインディスプレイの触り心地は確実に通常のスマホのガラスと近い感覚になってきています。
かなり完成度が高いGalaxy Z Fold 3ですが今回2週間近く使って感じたデメリットについてまとめたいと思います。
①カメラが使いにくい。
12MP+12MP+12MPのトリプルレンズカメラを搭載。Galaxy Z Fold 3は折りたたみ式機種なので、折りたたみ式機種にカメラまで求めるなという感じなのかもしれませんが本体価格を考えるとカメラが微妙すぎる。
カメラの色味に関しては好みの問題。Galaxy S20シリーズ以降極端に濃い目になってから自分はあまり好きではありません。誇張された色の方が好きと思う人もいればそう思わない人もいます。ただ色味に関しては正直後でもある程度は加工/編集することができます。
ただそれ以上に個人的に微妙に感じてしまうのが、ポートレートモード撮影時の最短撮影距離が長すぎること。Galaxy S21 Ultraのようにメインカメラセンサーが108MPでセンサーサイズもかなり大きいとなればまだわかります。
ただGalaxy Z Fold 3はそうではありません。センサーサイズがそこまで大きくないのになぜこんななに最短撮影距離が長い?と思ってしまいます。またフォーカス精度も悪くタップして合わせてもなかなかフォーカスが合いません。
Galaxy S21 UltraやGalaxy Note20 Ultraを使っている人にとってGalaxy Z Fold 3のカメラはより使いにくく感じると思います。その理由としてはレーザーオートフォーカスを搭載していないから。
Samsungとしては不要と判断しているからこそGalaxy Z Fold 3では搭載していないのかもしれませんが、これで搭載していて最短撮影距離が改善するだけでもかなり印象が変わると思います。20万円オーバーの機種であることを考えるともうちょっとカメラも頑張って欲しい。
折りたたみ式機種を購入する人はおそらくタブレットとスマホを1台にまとめたいという考えもあると思います。だからこそカメラも頑張って欲しい。
②アプリの最適化。
メインディスプレイは7.6インチ。UTGが改善され触り心地も良くなり、以前のフィルムのような変な柔らかさも軽減。またガラスに近づいたことでディスプレイの手入れもしやすい印象を受けます。折り目の部分が全く気にならないというわけではありませんがそこまで気になりません。
これで120Hz表示にも対応しておりスペックはすごい。ただSamsungだけの問題ではありませんがアプリの表示が微妙に感じることが多い。
例えばTwitterをメインディスプレイで開いた場合、そのアスペクト比にはしっかり最適化されていますが、無理に引き伸ばした印象を受け画質の荒さが気になることがあります。
またInstagramはiPadでもいまだに対応していないことを考えると諦めるしかないかもしれませんが、余白が結構発生します。仕方ないですがコンテンツが中心よりに表示されるため、Instagramを見ている時が一番ディスプレイの折り目が気になります。
一方でYouTubeに関してはおすすめ動画が非常に確認しやすい。うろ覚えで申し訳ないですがGalaxy Z Fold 2を使っていた時はTwitterのようにスマホ版を拡大しただけの印象でした。YouTube側がアップデートで最適化されるようになったのかもしれませんが最適化されているアプリはかなり見やすい。
その大画面を活かしてマルチタスクを使っている時は問題ありませんが自分はマルチタスクより①画面で使っていることが多い。特にこのディスプレイサイズはコンテンツを消費する時に最大限恩恵を享受できるので、Samsungも今後積極的に開発側とアプリの最適化を進めて欲しいように感じます。
あとは他のユーザーがどうしているか不明ですが、自分は慣れているフリック入力+両手で使用しています。両手かつフリック入力でもそこまでストレスになりませんが、フレックスモードを使う時にフリック入力だとちょっと使いにくい。
キーボードを切り替えると今度は表示される入力が小さくて自分の指だと入力ミスが地味に発生します。まだいろいろ試している感じで自分の中で答えが出ていませんが、キーボードは何を使いたいかは購入を検討しているユーザーは考えておいた方がいいと思います。
③Under Display Camera必要?
Galaxy Z Fold 3はSamsung製品として初となるUnder Display Cameraを搭載。ただ正直Under Display Cameraは必要だったかと個人的には思ってしまいます。
先日のレビューでもまとめさせて頂きましたが、ディスプレイとしてみた場合表示するコンテンツにもよりますが結構目立ちます。一方でインカメラとしてみた場合は画質含めてかなり微妙。
通常のインカメラであればセルフィーやフレックスモードで使う時に重宝すると思います。ただ画質が微妙なため結局トータルで微妙に。またインカメラ部分で顔認証に対応していなくても、側面に優秀な指紋認証を搭載しているので困ることはない。サブディスプレイ側も顔認証に対応しているので。
新しい技術を搭載するのは重要だと思います。ただ待ちに待ったUnder Dsipaly Cameraの完成度が思っていたより低くてちょっと残念に感じてしまいます。多分使い始めて最初の頃だけ気になり、その内気にならなくなるのかもしれません。ただ過度の期待は禁物です。
個人的にはUnder Display Cameraではなく通常のインカメラで原価コストを下げてもらった方はよかったのにと思ってしまいます。
④国内版とeSIM
まだ2週間くらいしか使っていませんがIPX8に対応。そしてディスプレイの耐久性も改善したことで以前より気軽に外に持ち運べるようになりました。国内でも10月上旬にauとdocomoから発売。国内版はミリ波に対応。そしておサイフケータイに対応と魅力的です。
ただ一つ残念なことがeSIMに非対応なこと。海外版では物理のDual SIM対応モデルも出てきたので、国内モデルもeSIM合わせたDual SIMに対応していればツインアプリにも対応しているのでかなり良かったなと思う機種です。
今回はデメリットを中心にまとめましたが今出ている折りたたみ式機種の中で、一番不満なく使える機種であることに違いはないと思います。気になる人はdocomoオンラインショップなどをチェックして見てください。