すでに公式プレス画像やマーケティング資料が明らかになっていたGoogle Pixel 6シリーズですが本日未明にGoogleが正式発表したのでそのスペックやデザインについて改めて確認したいと思います。
思っていたよりデザインがいい
まずデザインから。昨年のPixel 5と比較すると大型化が特色となっています。市場のニーズとしては妥当な流れ。ただ異常なほどコンパクトモデルのニーズが高い日本市場においてはマイナス要素とも言えます。
デザイン | Pixel 6 | Pixel 6 Pro |
本体サイズ | 158.6×74.8×8.9mm | 163.9×75.8×8.9mm |
重さ | 207g | 210g |
歴代XLユーザーからすれば同じくらいでそこまで違和感がないサイズ感だと思います。大きさより重さの方がネックになる人が多いかもしれません。Pixel 6 Proのディスプレイサイズを考えれば200gオーバーは普通ですが、やはり200gオーバーになると躊躇してしまうことも。
カラバリはそれぞれ3色展開に。
Pixel 6 | Pixel 6 Pro | |
カラバリ | Kinda Coral/Sorta Seafoam/Stormy Black | Sorta Sunny/Cloudy White/Stormy Black |
ブラックのみ共通のカラバリ。今までのPixelのカラバリの名称はシンプルでしたが今回はちょっとわかりにくいです。そしてカラバリとサイズ以外に少し違いがあります。
まずフロント部分。Pixel 6はフラットディスプレイ。そしてPixel 6 ProはEdgeスタイルを採用。Pixel 6の方がベゼルが太いのは採用しているディスプレイの制約だとされています。
ディスプレイの形状が異なるためサイドフレームも異なります。Pixel 6 Proはバックパネルも合わせて湾曲しておりベゼルもかなりスリム。さらに光沢感のある質感かつ本体のカラバリに合わせてあります。
一方でPixel 6はサイドフレームが太め。またアルミを採用。そしてカラバリに関係なくサイドフレームはブラックで固定です。Pixel4シリーズの時のサイドフレームをイメージすると分かりやすいかもしれません。
またリーク段階でブラックのプロトタイプがリークした時は、ブラックというよりはグレーという感じで光沢感もありデザインは微妙でしたがブラックはしっかりと色も濃いめ。またマット仕上げが採用されており、カメラデザイン含めて非常に落ち着いた感じに見えます。
もちろんカラバリによりますが、カラバリによっては派手なカメラデザインもそこまで悪くないです。Googleのシンプルなデザインというよりはガジェット感が強いデザインですが、個人的にはプレス画像を見ていた時より全然あり。
ついに120Hz表示に対応へ。
次にディスプレイを確認したいと思います。
Pixel 6 | Pixel 6 Pro | |
ディスプレイ | 有機EL | |
形状 | フラット | カーブ |
ディスプレイサイズ | 6.4 | 6.7 |
表示解像度 | FHD+(2400×1080) | WQHD+(3120×1440) |
リフレッシュレート | 90Hz | 120Hz(可変式) |
アスペクト比 | 20:9 | 19.5:9 |
コントラスト | 1000000:1 | |
耐久性 | Gorilla Glass Victus |
採用されているディスプレイに差があることからもスペックに大きく差があります。あまり知られていませんがPixelのディスプレイって評価が地味に高いです。Pixel 6 Proがテストされるか不明ですが、Display MateでiPhone 13 Pro Maxに並ぶ高評価を獲得できるのかも気になるところ。
またPixel 6 ProはLTPO技術を採用したディスプレイを採用しているため可変式のリフレッシュレートに対応。表示されるコンテンツや動作に合わせて10Hz~120Hzに最適化することで電池の無駄な消費を削減しています。
両機種ともディスプレイサイズが大きいからこそPixel 6の方がその荒さは比較すれば目立つかもしれません。あと一つ気になるのはガラスフィルムとの相性です。Pixel 6 ProはEdgeスタイルを採用していること。
さらに共通して画面内指紋センサーを搭載しているので、ガラスフィルムでどこまでしっかりと反応できるのか気になります。
底上げされた基礎スペック。
Pixel自体がハードではなくソフト主体の機種であるためハード。つまりスペック自体はあまり積極的ではなかった印象。もしかしたらコストの問題からあまりスペックに注力できなかった可能性もありますが、Pixel 6シリーズではしっかりと底上げされています。
Pixel 6 | Pixel 6 Pro | |
OS | Android12 | |
SoC | Google Tensor | |
RAM | 8GB | 12GB |
ROM | 128/256 | |
SDカードスロット | × | |
防水/防塵 | IP68 | |
生体認証 | 指紋 | |
イヤホンジャック | × | |
おサイフケータイ | ○ |
Pixelへの最適化で例年より本配信が大幅に遅れているAndroid12を標準搭載しています。
Google Tensorのパフォーマンス
独自SoCであるGoogle Tensorを搭載した上でわかりやすいメリット。
Google Tensorのメリット。 |
メジャーアップデートが4年。セキュリティアップデートが5年と延長。 |
オフライン時でのメッセージやビデオの翻訳機能 |
特にアップデート期間の延長はAndroidの中でも大きな強みになります。
またパフォーマンスは前モデル対比。Snapdragon765G対比で80%の改善。実際に計測してみる必要がありますが、手持ちのPixel 5のベンチマークスコアは36万点前後であることが多いです。
なので単純に考えれば64万点前後のスコアです。機種にもよりますがSnapdragon865+と同等くらいで、Snapdragon888には及ばない感じ。ベンチマークのスコアをGoogleが重視しているとは到底思えないので、むしろ発熱が実際にはどの程度抑えられているのかの方が気になります。
少なくともハイエンド向けのSoCと同等なので重いゲームでもしっかりと動くと思われます。
電池持ちは読めない。
バッテリー関連のスペックを確認。
Pixel 6 | Pixel 6 Pro | |
バッテリー | 4614mAh | 5003mAh |
充電速度(有線) | 30W | 30W |
ワイヤレス充電 | 21W | 23W |
バッテリー容量が大型化されたこともあり充電速度も強化されています。またワイヤレス充電器兼Pixelをスマートスピーカーのように使えるPixel Standも合わせて正式発表されました。発売日は不明で金額は9570円です。
電池持ちに関してはGoogle曰く「終日」。ただ1日バッテリーが持つ機種は数多く存在しており特段アドバンテージがあるように感じません。これが例えばChromeを24時間ぶっ通しで触っていてもつなら電池持ちはかなりいいと思います。
これは発売後のバッテリーテストの結果を待つ必要性があります。
ガラスフィルムとの相性。
Pixel 4以来となる顔認証が復活。ただインカメラを使った2D認証なのでセキュリティはどうしても低くなります。そして気になるのが画面内指紋センサーです。特にガラスフィルムとの相性がどうなっているのか。
Pixel 6 ProはさらにEdgeスタイルを採用しているのでガラスフィルムとの相性が悪い。このへんも実機でしっかりと試したいところです。
刷新されたカメラ。
そして最大の強みであるカメラについて。
Pixel 6 | Pixel 6 Pro | |
リアカメラ | 50MP+12MP | 50MP+12MP+48MP |
光学式ズーム(写真) | × | 4倍 |
デジタルズーム(写真) | 7倍 | 20倍 |
インカメラ | 8MP | 11MP |
広角と超広角は同じですがPixel 6 Proのみ望遠レンズを搭載。さらにインカメラにも大きな差があります。
センサーサイズの大型化。
Pixel 6のメインカメラセンサーはSamsung製のGN1。
センサー | サイズ | |
Pixel 5 | IMX363 | 1/2.55 |
Pixel 6 | GN1 | 1/1.31 |
メインカメラセンサーが大幅に大型化されています。それに伴いPixel 6では最大150%多くの光量を取り込めるようになったとしています。日中の撮影はもちろん、Pixelが得意とする夜間撮影も画質の改善などに期待できます。
新機能の追加。
またGoogleがすでに明らかにしていたようにアルゴリズムの改善が反映。一つは人の肌の色をより正確に認識し表現すること。そしてもう一つはアフロヘアーなど複雑な髪型もより正確に認識できるようになること。このお陰でポートレートモードのフォーカス精度が改善。
そしてGoogle TensorのAIを駆使しているとされている新機能が3つ。一つ目は撮影した画像からユーザーが任意で不要なものを削除する「消しゴムマジック」。上記の画像でみると、周囲の人を削除していることを確認できます。
また広角センサーでの撮影に加え、超広角カメラでも追加フレームを撮影。被写体が動いていてもピンずれが発生しないように加工する「顔フォーカス」
また上記の画像で見れば奥の観覧車に動きを残すことで撮影した画像により深みを与えるモーションモードなどを搭載。Google Tensorの搭載により今までできなかったことが実装へ。先程のMagic Eraserは2018年頃にGoogleが発表した技術であり、ようやく実装できた形になります。
インカメラの改善。
Pixel 6 Proのみインカメラで超広角撮影も可能。さらに4K/30fpsの撮影にも対応しています。ただし94度の画角+最高画質で撮影をするにはRAW撮影の場合のみです。
国内版の対応バンド。
時期を見ればPixel 3ユーザーが機種変更のタイミング。Pixel 3シリーズはドコモの扱いがありましたが、Pixel 6シリーズでは扱いがなく重要になってくるのは対応バンド。
対応バンド | |
4G | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17/18/19/20/25/26/28/29/30/32/38/39/40/41/42/46/48/66/71 |
5G | n1/2/3/5/7/8/12/14/20/25/28/30/38/40/41/48/66/71/77/78/257/258/260/261 |
発売当初はauとSoftBankのバンドに対応するとしており、後日アップデートにおいてそれ以外のキャリアのバンドにも対応するとされています。やはりdocomoのキーとなるB21とn79には非対応となっています。
ちなみにPixel 6 Proのみミリ波に対応しています。
今後の発売スケジュール。
まずスケジュールから確認したいと思います。
スケジュール | |
予約開始日 | 10/20(午前10時より) |
発売日 | 10月28日 |
国内ではGoogle StoreでSIMフリーが発売。またSoftBankが独占モデルとしてPixel 6 Proを扱います。またSIMフリーの価格を確認すると以下のようになります。
128GB | 256GB | |
Pixel 6 | 7万4800円 | 8万5800円(Coral以外) |
Pixel 6 Pro | 11万6600円 | 12万7600円(Blackのみ) |
直近でリークしたアメリカにおける価格ほどインパクトがありませんが、為替の状況や消費税を考慮するとPixel 6がPixel 5から価格が据え置きになっているのは強いと思います。またカラバリによって選べる容量が異なるので注意が必要です
Pixel 6 | Pixel 6 Pro | |
Google Store | ○ | ○ |
docomo | × | × |
au | ○ | × |
SoftBank | ○ | ○ |
相変わらずdocomoは扱わず。また事前にアナウンスされていた通りPixel 6 ProはキャリアでSoftBankが独占販売。Pixel 6はauも扱う形となっています。本日10時より予約開始だと思います。気になる人はソフトバンクやGoogle Storeでチェックしてみることをおすすめします。
自分は先走ってとりあえず以下のアクセサリーを購入したので、あとは発売日に入手できるように本体の予約を頑張るだけです。