Xperia 5Ⅲは4月にグローバル市場で正式発表されましたが日本国内での取り扱いが正式発表されたのは10月と遅め。グローバルモデルと同じであればちょっと残念な感じで正直キャリアモデルはパスしようと思っていましたがフロストシルバーに物欲が一気に刺激されたので今回購入。
今回はXperia 5Ⅲのdocomoモデルの開封レビューと台湾モデルの1ヶ月レビューを簡単にまとめたいと思います。
とりあえず開封。
上記の画像は台湾モデルの化粧箱を撮影した画像です。30Wの電源アダプターにUSB-Cケーブル。そして説明書が同梱されています。
ただキャリアモデルは説明書のみ。昨年あたりからワンセグ/フルセグにも非対応になったので専用ケーブルもなくなりさらに寂しくなっています。
詳細な事情は把握していませんが、海外版は同梱品も充実。そして予約特典や購入特典もついていたりとキャリアモデルとするとだいぶ贅沢に感じます。むしろキャリアモデルの購入特典などはあまり魅力がないものが多いです。
デメリットを確認。
自分は台湾モデルを所持して1ヶ月以上前に購入。開封レビューなどはすでにまとめてあるので全体的なスペックなどについてはそちらをご覧ください。なので今回は1ヶ月使って感じた良かったこと/悪かったことについて確認したいと思います。まず残念に感じたことから確認したいと思います。
パフォーマンスが不安定。
一つ目としては本体のパフォーマンスが不安定になりがちなこと。Snapdragon888を搭載していることからも前モデルより明らかに発熱しやすいです。ただSonyは発熱に対してシビアに制御しているのか40度を起点にクロックダウンさせている印象を受けます。
なのでXperia 1Ⅲと比較すると発熱が抑えられるので放熱もまし。現にXperia 1Ⅲは内部温度が40度を簡単に超えていきます。とりあえずXperia 5Ⅲはめちゃくちゃ熱い感じではないです。
ただベンチマークなどをかけて40度を超えてしまった場合。一気にバランスを崩してしまう時があります。上記のベンチマークはなぜか最初から発熱傾向で結局3回とも不安定。また内部温度も43度近くまで上がっておりかなり不安定でした。
一度不安定になると一気に崩れていく感じです。ちなみに使っていて実感する時があり例えば原神などを軽くやっている時に発熱が原因でクロックダウンされたタイミングなのかちょっとカクツクタイミングがあります。
自分のようにレビューのための短時間のプレイであれば全く気になりませんが長時間がっつりやりたいとなった時にしっかり安定するのかはちょっと気になります。特に原神はかなり重いタイトルなので不安定のままがないわけではないないと思います。
自分はゲームを長時間やらない。またこの時期になると外気温も低いのでサンプル撮影程度では発熱しない。また自分の使い方であれば日常使っている上でパフォーマンスが不安定という印象は受けず問題はありません。
2021年モデルではイコライザー機能などゲームエンハンサー機能が大幅に強化されていますがゲームエンハンサーを駆使してがっつり楽しむための安定性がしっかりあるかと言われれば微妙なのかもしれません。
ゲームをがっつりやりたい人。特に長時間連続でやりたい人はしっかりと情報収集した方がいいのかもしれません。
タッチ感度がイマイチ。
次に2つ目としてディスプレイのタッチ感度です。少なくとも台湾モデルはフィルムによっては微妙。自分の場合はタッチ感度というよりジェスチャーナビゲーションの際に前に戻るの動作が反応しにくい。
少なくとも最初にAmazonで購入したガラスフィルムでは微妙。その後Spigenのガラスフィルムが発売されたので張り替えた上でジェスチャーナビゲーションの設定で感度をMAXにしたらとりあえず癖はありつつも反応する。
Pixel 6の時にいやいや保護フィルムを使ってちょっと免疫がついたので今回はミヤビックスさんのOverLay Plusを購入。PET素材ですがガラスフィルムよりは反応が良くなることに期待。そして外で撮影する際相変わらずディスプレイ輝度は十分にあるとは言えないので低反射タイプを購入。
結果張り替えて正解でした。ジェスチャー操作に感じていたストレスがほぼなくなりました。ただ引き換えにちょっとディスプレイがじゃぎじゃぎしている感じになります。上手い表現を知らずにすみません。
ただこれは個体差があると思います。現にdocomoの新製品タッチ&トライにいった時もフィルムなしの状態で自分のやり方が悪いだけかもしれませんがちょっと反応が微妙な個体もあれば問題ない個体もいる感じでした。
フィルムを貼るという作業が初期設定の中で一番嫌いなので今回購入したドコモ版もフィルムなしでは試していませんが何よりしっかりと改善されたので満足。ちなみにXperia 5IIの時は四隅の反応が悪い時もありましたがXperia 5Ⅲで四隅の感度の悪さは感じず。
Xperia 5Ⅲはジェスチャーナビゲーションの感度のみが気になる感じです。あくまでも自分の中で分かりやすい指標にするためXperia 5IIの時にイマイチだった左端からのスワイプが起点。逆に右端からのスワイプであれば問題ないです。
またジェスチャーナビゲーションではなく従来の3ボタンナビゲーションでも問題ないのでここはユーザーの使い方次第の面もあります。
フォーカス精度。
そして3つ目としてはフォーカス精度です。ただこれはXperia 1Ⅲと比較した上で感じることにもなります。Xperia 1Ⅲ含めて望遠レンズがついにSony製を採用。リアカメラ全てがSony製を採用したことで画質の向上。さらに色味の統一。特に70mmでXperia 5IIと比較した場合明らかに画質の改善。これだけでも及第点。
さらに可変式望遠レンズの採用で新たに105mmが追加。70mmでは物足りなかったポートレート撮影も105mmが追加されたことでかなり汎用性が増しています。何より上記の画像のようにこのボケ感が個人的には堪らない。
24mmと異なり秒20コマの高速撮影などは出来ません。なので指定した部分にフォーカスを合わせてくれるオブジェクトトラッキングには対応していますが動く被写体を撮影する場合はある程度の撮影技術も必要に感じます。
ただ被写体があまり動かない場合のポートレート撮影にはかなり使いやすい印象です。
Xperia 5Ⅲの105mmで撮影。
次にXperia 1Ⅲの105mmで撮影。僅かですが葉っぱの先の先端部分のボケ感がXperia 1Ⅲの方がはっきりしている。
次にXperia 5Ⅲの105mmで撮影。
被写体によってはほとんど差がないです。105mmで撮影する場合でも思っていたより手振れが効くのでしっかり構えてあげれば手振れによるピンズレは発生しにくい。ただ同じ被写体を105mmで撮影した場合Xperia 1Ⅲの方がまだ被写体をしっかりと認識できていることを確認できます。
今回のサンプルはかなりがっちり身構えて撮影しているのでそこまで差がないように感じますがXperia 1Ⅲのような感覚でXperia 5Ⅲで撮影するとちょっと精度の甘さが目立つ時があります。
メリットを確認。
個人的に使ってきて気になる部分は大きく3つです。ワイヤレス充電非対応などスペック上で分かること。そしてユーザー次第の面が強い部分に関しては割愛します。ただ個人的にワイヤレス充電ははあった方が便利かなと思います。
次にメリットを確認していきたいと思います。
派手に加工しないカメラ。
まず個人的にXperiaが好きな理由でもあるカメラ。今回はBASICモードで写真のサンプルを撮影してきました。まず16mmで撮影。
こちらも16mmでも撮影。
そして24mmで撮影。最近Galaxy Z Fold 3やiPhone 13 Pro Maxなど色味が強い機種を使ってきたこともあり新鮮。現実をより忠実に撮影するというコンセプトが採用されておりあまり派手な加工はしません。他の機種と比較すれば苦手な部分も目立ちますが前モデルと比較すれば苦手な白飛びなども改善。
そして24mmで接写。BASICモードではボケモードがありますが、それ以外のモードではポートレートモードはありません。ただ24mmで接写するだけでこのボケ感が出るのがすごく好きなところです。
センサーサイズが大きい他の機種でも同様に出ますがXperia 5Ⅲは1/1.7インチで大して大きくないので、そう考えると十分。
また子供が遊んでいるシーンを撮影する時はあまり加工感が強いと嫌なのでXperiaのカメラが丁度よく24mmのみとはいえ秒20コマの高速連写でとりあえずシャッターチャンスを逃さないようにもできます。
Xperia 5ⅢはTOFセンサーを搭載していないためリアルタイム追跡機能ではなくAIを駆使したオブジェクトトラッキング機能ですが、フォーカス速度も速く高速撮影もできると、子供をよく撮影する自分にとってはドンピシャのカメラを搭載しています。
電池持ちの良さ。
次に電池持ちの良さです。今年のSnapdragon888搭載機種は電池持ちが悪い機種が多い。国内で発売されたハイエンドモデルかつ海外サイトがバッテリーテストの結果を公開している機種で見るとこん感じに。
スコア | |
iPhone 13 Pro Max | 121 |
Galaxy S21 Ultra | 114 |
Xperia 5II | 102 |
Xperia 5Ⅲ | 100 |
Xperia 5IIにわずかに及ばない。ただ今年登場した機種の中で見ればXperia 5Ⅲより優秀なのは2機種くらい。さらにハイエンドコンパクトモデルに絞ると優秀な機種は皆無という感じです。
実際に使っていても自分の使い方であれば寝る前の電池残量が60%をきることはほぼないという印象です。特に国内でもニーズが高いコンパクト/電池持ちがいい/ハイエンドの3つをしっかり満たしています。正直これがSnapdragon888じゃないSoCを搭載していればどれだけ電池持ちが良かったのか気になります。
最高すぎるデザイン。
そして最後に今回購入するきっかけになったデザインを確認したいと思います。今年もぼちぼち機種を購入してきましたがデザインを見た時点で購入するしかないと思ったのは今回購入したフロストシルバーのみという感じでした。
本体上部。イヤホンジャックとマイクくらい。またカメラバンプはほとんど気になりません。
本体下部。USB-Cとマイクくらい。他の機種はスピーカーグリルがあることが多いですがXperia 5Ⅲはデュアルフロントスピーカーを搭載しているのですっきりしています。
本体左側面。SIMトレイ。正直このキャリアモデルのSIMトレイを抜くと再起動になる仕様はやめて欲しいですよね。SDカードを使っている人からすればうざいですよね。
本体右側面。音量ボタンに電源ボタン。そしてカメラキーにGoogle Assistant専用ボタンという感じです。Google Assistant専用ボタンはXperia 5IIの時より押し間違い防止のため押しにくい仕様になっています。
本体サイズを確認すると157x68x8.2mmで重さは168g。ディスプレイサイズが6.1インチと小さいこともありますが持ちやすく片手操作しやすいサイズ感です。手持ちのグリーンもかなり質感が高いと思っていましたがマット仕上げの時点でかなり魅力的。
また歴代プレミアムモデルの特徴だったシルバーにフロスト加工が採用されているので堪らないという感じです。
そして今回アクセサリーが増えてきたのでケースを新たに購入。このデザインを少しでも活かせるように今回エレコムのハードケースを選んでみました。
このケースを選んだ理由としては単純にケース自体がかなりスリムかつクリアケースでデザインを隠さないから。
久しぶりにエレコムのケースを購入しましたが、ケース自体の質感は正直高いとは言えません。ただ取り外しもしやすく何よりケースをつけてもXperia 5Ⅲの持ちやすさを邪魔しない。またフロストシルバーのデザインを活かしてくれるのでいいという感じです。
これで後は用途に合わせて純正ケースと使い分けをしていきたいと思います。何よりデザインで見れば今年購入した機種の中で一番お気に入りと感じるくらい満足度が高いです。
まとめ。
Xperia 1Ⅲと比較するとスピーカーやTOFセンサーに指紋認証など確実に物足りなく感じることはあります。ただ同じドコモ版で見れば価格差が4万円あり。Xperia 1Ⅲの完成度の高さを見れば4万円は納得。
ただXperia 5ⅢはSonyらしさが凝縮され11万円ちょっとで購入できるのはかなり魅力的に感じます少なくとも今年はハズレ端末が多い中Xperia 5Ⅲはあたりの端末だと思います。