すでにCADを元に作成されたレンダリング画像が公開されているGoogle Pixel 7シリーズ。
カメラデザインなど含め僅かな変更はありますが大きなデザイン変更はない感じで強いていうならPixel 7はPixel 6対比で僅かに小型化するなどシリーズで見ればより区別化。
今年の下半期に正式発表される可能性が高いPixel 7シリーズですが気になる部分が多数。今回Yogesh Brar氏がPixel 7シリーズのカメラに言及しているので簡単にまとめたいと思います。
2世代目Google Tensor
今後変更される可能性がありますがAndroidの内部コードなどからすでに判明しているスペックもあります。まず一つは現行モデルと同じくSamsung製のExynos5Gモデムを採用している可能性。
ただこの5GモデムはSamsung自身も正式発表していないものであり詳細は不明です。また2021年モデルは主に鳥の名前からコードネームに採用されていましたが2022年モデルは猫科の動物からコードネームが採用されておりPixel 7シリーズは2世代目のGoogle Tensorを採用。
そしてあくまでも噂に過ぎませんが初代と2世代目では大きくSoCの構造が異なる可能性があります。Google TensorはSnapdragonやExynosと比較しても非常に珍しくメインコアを2つ。
ミドルコアを2つに高効率コアを4つの構成となっていますが2世代目に関してはSnapdragonなど同じくメインコアを1つにミドルコアを3つ。そして高効率コアが4つの構成になる可能性がある。
現時点でこの情報の信憑性は定かではなく仮にそうだとしても構成されるコアが不明です。ただSnapdragon 8 Gen 1+と同じメインコアを採用するのであればパフォーマンスは同等かも。
Google Tensorに関してはメインコアを2つ搭載したことで消費電力が大きかった可能性。またメインコアを2つ搭載している割りにはチューニングの問題なのかベンチマークは高くない。
これでメインコアが1つになった場合パフォーマンスより消費電力が改善される可能性があります。ちなみにSnapdragon 8 Gen 1とSnapdragon 8 Gen 1+ではメインコアが異なるとされておりSnapdragon 8 Gen 1+は処理性能が15%程度の改善。
ただメインコアの消費電力が大きく燃費自体はそこまで改善しないとされています。逆に見ればSnapdragon 8 Gen 1のメインコアとSnapdragon 8 Gen 1+のメインコアでは消費電力はそこまで大きな違いがない可能性。
もちろんGoogleのチューニング次第ですがメインコアが1つになれば半分とまでいかなくても現行モデルよりは改善に期待したくなります。また発熱も多少は抑えられるかもしれません。
現時点でGoogleは2世代目をどのサプライヤーと共同して開発しているのか不明ですがおそらくですがSamsungのまま。初代はSamsungの5nmプロセスルールを採用している可能性。
Googleからの正式発表がないため不明ですが2世代目では4nmプロセスルールを採用するのか。半導体は小さくなればなるほど処理性能と消費電力効率が改善されるとされています。
そこまで単純な話ではありませんが半導体の小型化で改善するかもしれません。
ただSnapdragon 8 Gen 2やA16 Bionicのように3nmプロセスルールを採用するとは思えず仮に今回の情報通りであればハード面だけでも電池持ちの改善に期待できるかもしれません。
SoCの発熱問題の原因。
ただ一方で海外サイトの情報によると近年のSnapdragonやExynosが抱えている発熱問題。これの要因の一つはARMのアーキテクチャを採用していることだと推測しています。
ただAppleのAチップも同様にARMのアーキテクチャを採用していますがAndroidほどひどくない。直近で見ればSamsungのプロセスノードが原因だと思っていましたがそれよりも重要なのが最適化。
この情報によるとAppleはARMと協力してiOSで動作するための微調整を行なっているとしています。QualcommやSamsungに関しては多くのメーカーにSoCを供給しているため最適化より互換性を優先。
ただAppleの場合Aチップを搭載するのはiPhoneがメインであってもiPadくらいという感じ。そのため互換性より最適化を優先しておりOS含めた最適化の差が発熱の差に繋がっている可能性。
そもそもARMのアーキテクチャに問題があってAppleは微調整をしているのか。それともARMのアーキテクチャに問題がないのか不明です。一部リーカーは2023年にARMのアーキテクチャの採用が変更されるまでは現状の発熱問題は継続する可能性があるとしています。
このリーカーの発言と今回の情報をみるとARMのアーキテクチャに何かしらの問題があるかも。ただARMから変わったとしても同様に発熱問題を抱える可能性があり重要になるのが独自SoCの存在。
Appleがそこまでの発熱問題を抱えていないのは自社製品のために最適化している結果。Googleに関してはおそらくARMとの最適化まではまだできていないのかおそらくノウハウ不足。
また今後SamsungもGalaxy専用の独自SoCを開発することを明らかにしておりOppoかOnePlusかうろ覚えですが独自SoCを開発することがリークしており今後独自SoCがトレンドになるかも。
半導体の今後の大きな進化が独自SoCかもしれません。また全てのメーカーが独自SoCを開発できる余裕はないと思うのでSnapdragonも今までと同じく汎用SoCは提供すると思います。
ただSnapdragonなどからも準独自SoCとしてメーカー専用のバージョンがでる可能性もあるかも。
現時点だと不具合やバグの多さにGoogle Tensor搭載機種へのアップデート配信時期などメリットよりデメリットの方が目立っていますがAppleやHUAWEIなどには及ばないものの競合他社より一足先に独自SoCに切り替えたことがアドバンテージになる日がくるかもしれません。
何より2世代目のGoogle Tensorに関しても最適化をより重要視して欲しいように思えます。
カメラセンサーは変化なし。
OSはAndroid13で2世代目のGoogle Tensor さらにカメラに関してもかなり気になるところ。今回の情報によると翻訳のミスだと申し訳ないのですがハード部分においてPixel 7シリーズはPixel 6シリーズと同じ可能性があるとの予測。
リーカーとしては有名な人物が情報源ですが的中率がめちゃくちゃ高い感じではありません。とはいえPixel 6シリーズでセンサーは刷新。ハードではなくソフトを主軸に考えているPixelが2年連続同じセンサーでも違和感はありません。
決してPixel 6シリーズで採用されているセンサーも最新という感じではありませんがGoogleが現時点で必要と思うハードはPixel 6で搭載できたという感じなのかもしれません。
ただ一つ気になるのはリークしているレンダリング画像だとカメラ部分のデザインが僅かに違う。レンダリング画像自体が間違っている可能性もありますが仮に正しいと仮定するのであれば超広角レンズが刷新されている可能性もあります。
何より今回の情報通りであるならばPixel 7シリーズではGoogleの本分でもカメラソフトでの強化がメインになると思います。
個人的にはPixelの高いアルゴリズムを用いてポートレート動画の強化に期待したいところです。Galaxy S22 Ultraではポートレート動画が大幅に強化。iPhone 13のシネマティック撮影に刺激されて実装して欲しいと思います。
ボケ感のある撮影や被写体の認識精度は現行機種を使っている限りではPixelがGalaxyやiPhoneより高いですが動画はちょっと弱い。なので動画に力を入れるという面でもポートレートモード動画に期待したくなります。
カメラセンサーの変更がなければPixel 6シリーズと共通化することでコストカットできる可能性。となれば2世代目のGoogle Tensorでコストが増加しても本体価格は維持できる可能性。
あとは自分はそこまできにしていませんが光学式指紋センサーの強化に期待したいところ。画面内指紋センサーを搭載しているためTPUのフィルムやガラスフィルムなどとの相性が出やすい。
そもそも指紋認証自体が相性が出やすいことに加え一般的にはあまり認証精度が良くないと言われる光学式を採用していること。加えてセキュリティを強化した結果反応速度も遅い。
今までの物理式指紋認証や超音波式指紋センサーと比較するとどうしても見劣りがします。Pixel 7シリーズで顔認証に対応するとの話もありますが対応しても2Dであることからやはりメインになるのは指紋認証。
アップデートで改善されたのでまだしもハード的にも根本的に見直しをしてもっと多くのユーザーにとって評判が良くなるものにして欲しいところです。
まとめ
あとはGoogle Tensorを搭載したことで開発フローが十分に確率していないのデバックなど開発時間が十分にとれていないことが原因なのかアップデートが不安定という状況。
せめてPixel 7シリーズが登場するまでにはある程度落ち着いて欲しいように感じます。ただPixelの問題もあるとはいえAndroid12に最適化しきれていないアプリも多いにように感じます。
5月にはディスプレイの生産が開始すると予測されている中例年より早く発表されるのか楽しみ。