コロナ以降世界的な半導体不足になっており、一部アナリストは数年で改善するとの見通しを立てていましたが現状では改善する見通しなし。むしろパンデミックが発生した当時と比較して状況はさらに悪化しています。
また先日の情報からも半導体を製造するための機器に必要な半導体も不足しており生産においても影響が出始めているとしています。今回Phone ArenaによるとTSMCはシンガポールに製造工場を建設する可能性があると報告しているのでまとめたいと思います。
生産能力を強化する可能性。
今回の情報によると世界トップシェアを誇るTSMCはAppleにQualcommにMediaTekなどからの莫大な半導体のニーズに応えるためにシンガポールに新しい工場を建設する計画があると報告しています。
ただ今回の情報ではTSMCが新しい工場を製造するか最終決定を下していないとされており、シンガポールに建設する湖上は数十億ドルの費用がかかることからも、建設費の一部をシンガポール政府に援助してもらえないか交渉中ともされています。
またTSMCの広報担当は今回の件に関して以下のようにコメント。
TSMCは可能性を排除していませんが、現時点では具体的な計画はありません
最先端のチップを製造するわけではない。
TSMCは今年の後半から3nmプロセスルールを採用した半導体の製造を開始すると予測されていますが、あくまでも最先端のSoCに関しては従来通り台湾の工場で製造する可能性があるとしています。
ちなみにTSMCはアメリカのアリゾナにおいても製造工場を建設予定でしたが現在遅れが発生。またこのアリゾナの工場では5nmプロセスルールを採用したチップの製造がメインになるとされています。
一方で今回のシンガポールの工場に関しては7nmから28nmがメインになるとされており自動車や他のデバイスなど主にスマホ以外がメインになるとしています。
今回の新工場増設によってスマホ向けの半導体不足の改善にどの程度の影響があるかは分かりません。ただ直接的に改善される可能性は低いようにも見えます。