3月にAppleはイベントを開催し多数の新製品を発表しましたがスマホで見ればiPhone SE。そしてiPhone 13シリーズに新色を追加とやはり本命となるのは今年後半に登場するiPhone 14。
ただ既存のiPhoneに関してもEUの動きによって大きく変わろうとしているのでまとめたいと思います。
サードパーティの支払いプラットフォーム。
今回の情報によるとEUにおけるデジタル市場法(DMA)の施行から今年はiPhoneにとって大きな変革のタイミングになるとされておりまず一つ目としてサードパーティーの支払いプラットフォームが利用可能になる可能性。
現状ではアプリ内でコンテンツを購入したり課金する場合はApp Storeを通して決済する仕組みが採用。App Storeで配信されているアプリがその中で支払いシステムも統一されているのは分かりやすいと言えば分かりやすいです。
ただ問題視されているのがサードパーティの支払いプラットフォームをAppleが一切認めていないこと。
アプリなどの開発者がAppleやGoogleなどのプラットフォーム上にアプリを配信している以上アプリ内で発生した収益に対して手数料が取れられるのは仕方ないのかもしれません。
ただAppleは手数料として30%回収。開発者側からすれば少しでも手数料を安くして欲しい。または回避したいのが本音。ちなみに昨年人気ゲームであるFortniteを運営する会社がAppleと大揉め。
結果App StoreとGoogle Play Storeの両方から撤退して自社のホームページからアプリをインストールできる仕様へ大きく変更したことが話題になりました。
また分かりやすい例としてはKindleでKindleアプリ内で新しいコンテンツを購入できない仕様に。これはAmazon側が高い手数料を回避するために採用した仕様である可能性が高くAndroidであればアプリ内で購入することが可能。
ただDMAの法案が成立すれば状況が変化。まで成立していないとはサードパーティの支払いプラットフォームの利用を認めるべきだと規定。
そのため法案が成立すればKindleはアプリ内で今後コンテンツが購入可能になる可能性もありまたFortniteもまたApp Storeで配信される可能性があります。
さらに支払いプラットフォームに柔軟性が出れば今までは高い手数料込みの価格設定だったものがより安くなる可能性もあります。なのでユーザーからすればメリットも多いように感じます。
ただAppleの厳格なセキュリティシステム以外が使われるようになるとも言えるのでセキュリティの懸念が出てくる可能性もあり手放しで喜べる状態にはありません。
サイドローディングが可能に。
そして2つ目としてはiPhoneがサイドローディング機能に対応する可能性があること。DMAからもユーザーがサードパーティのアプリストアからアプリをインストールできるように強制。
現状で見ればiPhoneやiPadなどはApp Storeで配信されているアプリしかインストール出来ない。脱獄することでインストール出来たんだと思いますが基本は出来ないと考えた方がいい。
ただAndroidに関してはサイドローディングが出来るためGoogle Play Store以外で配信されているアプリ。例えば中国の有名なベンチマークアプリや先ほどのFortniteなどはapkという形でインストールすることができユーザーがより柔軟にアプリを使うことが可能。
ちなみにGoogle Mobile Serviceが廃止になったHUAWEIの機種もapkに頼る感じです。なのでDMAが成立すればAndroidのようにapkをインストールすることが可能になる可能性も。
個人的にはiPhoneはDual SIMに対応していますが現状でアプリを複製する機能はありません。
また現時点ではAndroid版も終了してしまいましたがLine LiteはApp Storeでの配信なし。さらにislandのようなアプリもないためLINEの複数アカウントを1台で管理する方法がない。
回避方法としてLINEの公式アカウントを使うなどがよく言われますがAndroidの2つ管理とは違う。今後iPhoneでもこのような悩みがなくなるかもしれません。ただapkは言い換えれば野良アプリ。
Appleはサイドローディングを許可してしまうとセキュリティを担保できなくなることからサイドローディングを許可していません。なので今後サイドローディングが強制的に対応になればユーザーの使い方次第によってはセキュリティが大きく下がる可能性もあります。
またApp Storeで配信されているアプリは配信前にAppleの厳格なテストを合格しています。そのためセキュリティはもちろんAppleもApp Store込みでiOSを設計しています。
なので野良アプリをインストールすればAndroid以上にRAMをかなり消費して動作が不安定とか通知がまともに動作しないなどAndroidユーザーでapkに慣れている人は大したことでなくてもiPhoneユーザーからすれば軽いカルチャーショックが起きるかもしれません。
少なくとも仮にサイドローディングに対応したとしてもAppleが推奨することはないと思います。
まとめ。
今回はEUのDMAによってiPhoneが大きな変革を迎える可能性があるので簡単にまとめてみました。Appleの今後の対応次第ですが自分たちにとってはあまり関係のない話かもしれません。
ただもしグローバル共通で採用されてくるのであればAndroidに慣れている自分からすればよりiPhoneが使いやすくなる印象ですがその分デメリットもますという感じだと思います。