10月下旬に最新機種となるGoogle Pixel 6シリーズが発売されたばかりですが早くも来年登場する廉価モデルGoogle Pixel 6aのレンダリング画像が判明。さらに一部スペックもGoogle Cameraの内部コードから判明。
まだ全体的なスペックや価格は不明ですが現時点での情報を考慮するとかなり魅力的な存在に。ただ今回Phone ArenaによるとGoogle Pixel 6aがGoogleにとって希望にも絶望にも矛盾を抱えた存在になると報告しているので簡単にまとめたいと思います。
iPhone SEのライバル機種。
日本ではPixel 6の価格はPixel 5から据え置き価格となっていますが、アメリカにおいてPixel 5より$100より安く$599で販売。少なくともPixel 6aは$599より安いことは確定。
また現行機種であるPixel 5aの価格が$449であることからも同等の価格設定。またリークしているスペックを見ればさらに安い可能性があります。Pixel 6aはGoogle Tensorを搭載するとの予測。
廉価モデルでありながらハイエンド向けのSoCを搭載している機種となればiPhone SEであり強力なライバル関係に。iPhone SEの新世代は2022年第1四半期に登場との予測。
SoCはA15 Bionicを搭載すると予測されていますがデザイン自体は変わらず処理性能の底上げと5G対応がメイン。さらに$399以下になると予測されています。
GoogleもおそらくiPhone SEはある程度意識してくると思われますがiPhone SEと大きな差の一つが発売地域。Pixel 6aはどうなるか不明ですがPixel 5aは半導体不足の影響で日米限定発売。
一方でiPhone SEは70カ国以上で販売されており売り上げに大きな差があります。GoogleがPixel 6aで発売地域を拡大して売り上げを大きく伸ばせる可能性がある一方でGoogle自身の首を絞める結果になる可能性があるとしています。
ベストセラーはaシリーズ。
ハイエンドよりミドルレンジの方が売れるのは多くのメーカーにも言えることでありGoogleにおいてもそうです。2019年にGoogleは初の廉価モデルであるPixel 3aシリーズを発売。
スペックは控えめでも手厚いアップデートとカメラはハイエンドモデルと遜色がなくバカ売れ。Pixel 3aシリーズが2019年の売り上げを支えており、後継機種であるPixel 4aもPixel 4シリーズの売り上げを超えています。
なのでGoogleにとって売上を確保しやすいのはaシリーズですがaシリーズが売れすぎると今度はフラッグシップモデルが売れにくくなる。また同サイトによるとブランドにも影響を及ぼす可能性があるとしています。
分かりやすい例としてXiaomiを上げておりコスパが優れるとされているミドルレンジモデルに勢いがある一方でフラッグシップモデルは販売台数が拡大しているとはいえそこまでの勢いがない。
またXiaomi自身も明らかにしていますがコスパ。安いというイメージから脱却することができずに苦しんでいるとしています。極端に言えばフラッグシップモデルをどんなに魅力的に仕上げても高いから売れないという負の流れ。
安い機種しか売れないという流れ。とはいえXiaomiに限らず安い機種をしっかり売りつつブランドに安いというイメージを付けないのは難しくそれができているのはAppleくらい。
GoogleもPixel 6aに力を入れれば入れるほどフラッグシップモデルが売れなくなる可能性があり負のジレンマに陥る可能性があるとしています。
中途半端な差別化が危険。
Pixel 6aはPixel 6の廉価モデルの立ち位置なのでおそらくワイヤレス充電やSmooth Displayには非対応。またカメラに関しては超広角は一緒ですが、肝心なメインカメラセンサーは差別化されています。
ただ廉価モデルを求めるユーザーにとってこれらの違いは差別化に繋がっているか微妙なところ。Google Tensorを搭載することでパフォーマンス的には十分。カメラに関してもPixel 6には劣るとはいえ歴代Pixelが搭載してきたカメラセンサーなので写真の完成度はかなり高い。
最近はミドルレンジでも高リフレッシュレートに対応してきた機種が増えたとはいえまだまだ限定的で買い替え頻度が少ないライトユーザーにとって影響なし。
またGoogle Tensorを搭載していることで一部新機能は共通対応している可能性。それで価格が安いとなれば多くのユーザーはPixel 6aで満足する可能性が高く、さらにPixel 6シリーズで不満の一つとして言われた本体サイズもPixel 6aでは小型化されています。
またPixel 6aが売れればPixel 7シリーズにも影響を及ぼす可能性もあります。事前情報と異なりPixel 6aはSnapdragonを搭載。アップデートも延長される可能性が低い。Pixel 6シリーズの新機能にも対応できないとなればまだ分かりやすかったのかもしれません。
ただ事前情報通りGoogle Tensorを搭載することでかなり魅力的な存在になり余計にややこしい存在になっているのかもしれません。