2019年に登場したXperia 1以降Sonyのコンセプトが明確化したことでより魅力的な仕様に。また販売台数を追わずニッチ戦略に切り替えたことで販売台数もようやく上昇の流れに。
製品が魅力的になった一方で逆にデメリットになったこともありそれがアップデートサポート期間。今回はXperiaのアップデートサポート期間に関する情報が入ったので簡単にまとめたいと思います。
近年はアップデートに消極的?
iPhone 6sのアップデートサポート期間が動画撮影時点で約7年と異常な程長い。Apple製品のアップデートサポート期間は全体的に見ても5年以上であることが多くAndroidと比較するとかなり長く感じます。
GoogleもAndroidのアップデートサポート期間を伸ばすためにアップデートの仕様を変更して多くのメーカーがアップデートしやすい仕組みの構築。またOSだけではなくハード的制約もあるためGoogleはQualcommと共同で開発。
Snapdragon888以降のハイエンドSoCは標準搭載含めメジャーアップデートが4回/セキュリティも4年。ただ正直なところGoogleがどんなに頑張っても実際にサポート期間を延長するかはメーカー次第です。
多くのメーカーの機種はメジャーアップデートが3回/セキュリティが3年が一つの指標の印象。ただそれでもiOSと比較するとサポート期間は半分程度 一方でAndroidでも頑張っているメーカーもGoogleは最新機種でメジャーアップデートが3年/そしてセキュリティは5年に対応。
さらにSamsungはGalaxy SシリーズやZシリーズなど一部機種を対象にセキュリティが同じく5年。そしてメジャーアップデートはAndroid最長となる4回に対応するなどPixelを抜いています。
ひと昔前のように製品寿命が短いわけでもなく特にハイエンドは出来るだけ長く使えた方がいい。なのでアップデートサポート期間の拡張が一つの課題ですがXperiaの場合はどんどんデメリットに。
Xperia XZ1など2017年頃はSonyはアップデートにかなり力を入れていた印象です。
その当時アップデートサポート期間自体はメジャーアップデートが2回にセキュリティが2年と特段長いわけではありませんでしたがアップデートの配信が異常に早くXperia XZ1はアメリカでAndroid8.0で標準搭載して発売された初の機種。
またXperia XZ premiumなどへの配信も早め。この頃から純正アプリの削減が始まっておりGoogle謹製アプリに切り替えることで一つはコストカット。そしてもう一つはよりアップデートを迅速に配信するための措置だったと思われます。
ただ2018年以降現行体制になってからモバイル部門を黒字化するために徹底的なコストカット。その流れからおそらくアップデートサポート関連への開発コストもカットされて可能性があります。
Android10にアップデートした際Xperiaは深刻なバグや不具合が多発する残念な結果に。これも従来よりアップデート後バグや不具合のチェック体制がコストカットで疎かになった結果とも言われています。
メーカーにとってアップデートサポート期間が長くなる程莫大なコストがかかります。
なのでメーカーとしてもあまり力を入れたくない部分かもしれませんがハード部分の強化と反比例するようにソフト部分が弱くなっているのでXperiaの大きなデメリットになっています。
アップデートサポート期間の拡張。
アップデートサポート期間がXperiaのデメリットになっていますが今回の情報によると拡張されるかもしれないと予測しています。信憑性は定かではありませんがSonyの関係者の話として2022年のフラッグシップはメジャーが3回。
今回の情報通りであればXperia 1ⅣとXperia 5Ⅳはサポート期間が拡張される可能性。一方で気になるのはXperia 1ⅢやXperia 5Ⅲなど2021年モデルがどのような対応になるのか。
残念なことに今回の情報では拡張される可能性があるけど何とも言えない感じみたいです。
ただXperia 1ⅢとXperia 5ⅢはSnapdragon888を搭載しているのでアップデート拡張の環境はあるのでSonyが頑張れば対応できる可能性もあります。ただ一方で注意点としては地域によること。
今回の情報通りSonyがアップデート期間を延長したとしても全ての地域の全てのキャリアで拡張されるかは不明です。ちなみにXperia 1Ⅲに関してはオランダだったと思いますがメジャーアップデートが1回であることを明らかに。
一方でアメリカに関しては2回提供するみたいです。国内においてもSoftBank版はメジャーアップデートが1回しか提供されなかったXperiaもあるのでdocomoとauと対応が異なる可能性もあります。
そもそもアップデート期間が拡張されるという噂は毎年のようにあって結果的には拡張されていません。なので今回の情報も鵜呑みにしない方がいいです。
とはいえ多くのメーカーのフラッグシップモデルはメジャーアップデートは3回は提供しています。この中でミドルレンジと同等。もしくはミドルレンジ以下のサポート期間なのは見劣りします。
メジャーアップデートはまだしもセキュリティアップデートはせめて4年くらいにはして欲しい感じ。あとは国内で見ればの話になりますが直販モデルが発売されているとはいえ売上のほとんどはキャリア。
そのキャリアにおいてドコモのいつでもカエドキプログラムを利用しているユーザーがどの程度いるのか。少なくともキャリアモデルを一括で購入する人は全体の1割未満とされているのでメーカーも参考にしない。
全体の9割のうちレンタルプログラムが使っているユーザーが多いのであれば状況は変わります。結局2年使って返却という流れになるためアップデートが現状のままでも基本影響ない。
むしろ2年以上使う人が全体で見れば少数となればキャリアもわざわざコストをかける必要性がなくなる。キャリアを通していないiPhoneやPixelであればキャリアの判断による影響を受けません。
ただそれ以外のキャリアモデルは影響を受けます。現に手元にあるドコモ版Galaxy Z Fold 3は2021年11月のセキュリティパッチでとまっています。グローバルモデルは毎月アップデートが配信。
なのでキャリアモデルは約3ヶ月ないことになります。それだけキャリアも積極的ではないです。
アップデートの配信時期。
スペック自体で見ればXperiaは癖が強いですがそれが特徴であり魅力の一つです。ただソフトが追い付いていない印象なので今回の情報通りアップデートサポート期間が拡張されればたかがメジャーアップデート1回とはいえだいぶ印象が変わります。
あとは配信時期も頑張って欲しい。1月よりロシアやアメリカなどでXperia 1ⅢとXperia 5ⅢにAndroid12の配信がようやく開始。ただ残念なことにそれ以降配信地域が拡大していないです。
その一つの理由としては深刻な不具合。Xperiaのホームランチャーアプリがクラッシュする不具合が発生しているとされておりホームアプリが純正のみしかない場合回避方法もないのでかなりタチが悪い不具合だとされています。
海外のスレッドを見るとMicrosoftのランチャーをインストールしてあったので回避できたとの報告。最近情報がないため現状どうなっているのか定かではありませんがこの不具合が改善次第配信開始。
Xperia 1ⅢやXperia 5Ⅲ向けの配信がある程度落ち着かないとXperia 1IIやXperia 10Ⅲなど対象機種にもいつになっても配信されないです。
他のメーカーの機種と比較してラインナップは限定的。さらにアップデートサポート期間も短いのでもうちょっと配信ペースを頑張って欲しい。もちろんSamsungやGoogleには及ばないと思いますがAndroid12で見れば12月に配信して欲しかった。
ちなみにAndroid13のタイムスケジュールをGoogleが明らかにしており順当にいけば8月に配信開始。なのでSonyも頑張って10月頃から配信開始。どんなに遅くても12月までに配信して欲しいように感じます。
まとめ。
今回Xperiaのアップデートサポート期間が拡張される可能性が出てきたので簡単にまとめてみました。Sonyも新製品の発表タイミングでアップデートのサポート期間を合わせて発表して欲しい。
いつまでアップデートがサポートされるか不明というのはユーザーにとっては逆に不安です。それが例え2年であっても3年であっても発表することによってユーザーの印象が変わると思います。
まずはXperia 1ⅣやXperia 5Ⅳの正式発表が楽しみです。