先日開催されたGoogle I/OにおいてGoogleはPixel 7シリーズとPixel Watchを今年の秋に正式発表すること明らかにしました。デザインや一部機能を明らかにするなどまさにサプライズ発表。
一方で今年登場が予測されている新製品の一つに関しては全く言及なしの状態。今回9To5GoogleによるとGoogle初の折畳式機種となるPixel NotePadが延期されたとしているのでまとめたいと思います。
延期された理由。
Samsungは2019年に折り畳み式機種となるGalaxy Foldを正式発表。当初の予定では4月下旬にアメリカや韓国で発売予定でしたが先行レビューにおいて破損が多く発生してしまったため急遽延期。
結局9月以降に世界各地で数量限定という形で発売。またHUAWEIもHUAWEI Mate Xを発売。このことから2019年が折りたたみ式機種の元年と言われていますがGoogleが開発を開始したのは2019年。
その後音沙汰がなくなりましたが2021年の第3四半期よりディスプレイの生産が開始とのリーク。そのためPixel 6シリーズと同時に正式発表されると期待されていましたが実際には正式発表されず。
当時ディスプレイ関連に精通したリーカーは全ての計画がキャンセルされた可能性があると予測。また今後登場するとしても2022年の上半期はないと予測。
ただ年明け以降その正式名称がPixel NotePad/そして今年の後半にかけて発売される可能性。ただ先行発売地域と一般地域ではかなりのタイムラグがあると予測されていました。
また先ほどのリーカーも今年の第3四半期からディスプレイの製造を開始する可能性があることに言及。このことからも2022年には正式発表されると期待されていましたが今回の情報によると再び延期。
ちなみに2021年に最初延期された時は十分に競争力のある価格設定が出来ないことが原因との予測。
ただ直近では$1399になるとされておりライバル機種であるGalaxy Z Fold 3の$1799と比較してもかなりの競争力がある価格設定になりますが今回の情報によると再び延期された理由としては期待に応えられないことが原因だとしています。
正直原因がフワフワしすぎていてよく分からないです。
Galaxy Zシリーズに遅れをとっていることも理由の一つみたいですが市場拡大のために毎年アップデートして機種に対して初代すら登場していない機種が同レベルになるとは考えにくいです。
少なくともSamsungは発売してユーザーからのフィードバックも取り入れていると思いますがPixel NotePadは発売すらされていないためフィードバックもなく最初から完成度が高くなると思えない。
期待に応えられるかどうかなんてスペックだけで判断できるものではなくユーザーが手にしてわかること。正直発売もせず期待に応えられないとか言い始めたらずっと発売できないようにも感じてしまいます。
ある海外サイトはPixel NotePadをこの前サプライズ発表しなかったのはAppleが手を出していない折り畳み式機種でインパクトをユーザーに与えるために今年の秋にサプライズ発表するのではないかと推測。
ただ今回の情報通りであればGoogleが勝手に手を引いたことになり個人的にはかなり残念です。これがサプライチェーンの問題で製造に支障が出ているとかならまだ納得できるんですけどね。
スペックのリーク。
実際に期待に応えられるかは別として次にここまでリークしているスペックを確認したいと思います。SoCに関しては2世代目のGoogle Tensorを搭載すると予測。
今回の情報では2023年春までに延期されたとしていますがこれは2023年春に登場してもおそらく変わらない。Google Tensorのスペックは現時点で不明ですがSnapdragon 8+ Gen 1に匹敵するパフォーマンスを実現するのか。
おそらくサプライヤーがSamsungでExynosの亜種という感じなので過度の期待は禁物ですが初代Google Tensorの燃費の悪さに加え発熱が少しでも改善されていることに期待したいとです。
あと初代はSamsungの5nmを採用していると予測されていますが2世代目では4nmを採用するのか。仮に4nmを採用しているとなれば歩留まり率の方もちょっと問題になるかもしれません。
そしてディスプレイに関して5.78インチのサブディスプレイ。Galaxy Z Fold 3が6.2インチのディスプレイを採用していることを考えるとだいぶ小さく感じますがこれはアスペクト比の違い。
Galaxy Z Fold 3は25:9を採用していますがPixel NotePadは18:9程度になる可能性があります。またメインディスプレイは7.57インチとの予測。SamsungのLTPO技術を採用した可変式120Hz表示。
さらにUTGを採用していると予測されているため耐久性などはある程度担保されている可能性。ただ現時点でヒンジに関する情報が全くないためディスプレイの折り目やシワに関しては不明です。
少なくともGalaxy Z Fold 3と比較するとPixel NotePadはかなり横長のデザインの可能性。
自分は詳細を把握していませんがアプリがタブレット用かスマホ用で区別する一つの要素が横幅。Pixel NotePadが横長にした狙いの一つがタブレット用があるアプリはタブレット用を表示するため。
ただタブレット用がアプリに関してはスマホ用が表示されるため非常に見にくくなる可能性。
それを防ぐためにGoogleはPlay Storeにおいて折りたたみ式機種やタブレットへの最適化を進めていると思われ今後アプリがどの程度対応するかでユーザビリティに影響すると思います。
そしてカメラに関してはメインカメラセンサーはIMX363に超広角レンズはIMX386/インカメラはIMX355。カメラ構成に関してはPixel 6aと全く同じとされておりインカメラはサブとメインにそれぞれ1つずつ。
ざっくり言えばPixel 5a以前のPixelのカメラセンサーと同じで2世代目Google Tensorでしっかり底上げされている感じです。
カメラスペックだけで見れば物足りなさを感じますがPixelにはカメラソフトという絶対的な存在があるからこそしっかりカバーできるという感じだと思います。
その他バッテリー容量や防水/防塵などどのようなスペックになるのか判明していません。少なくとも折りたたみ式機種はスペックで勝負するような機種ではなくユーザビリティで勝負。
そうなってきた時にGoogleの得意分野だと思いますが期待に応えられないということはハードを意識している印象。個人的にはスペックはいつものPixelという感じで十分に感じますが何に不満なのか気になります。
Galaxy Zシリーズのライバル不在。
少なくともPixel NotePadが今年登場しないとなれば今年もGalaxy Zシリーズの覇権だと思います。直近の情報で2022年第1四半期の折りたたみ式市場シェアでSamsungが70%以上を獲得しています。
OppoがFind NやHUAWEIがHUAWEI P50 PocketにHonorがHonor Magic Vなど最新機種を導入している状況に対してSamsungは最新機種を導入していない中でこの状況です。
これで2割程度しか減らすことができておらずGalaxy Z Fold 4やGalaxy Z Flip 4が8月に正式発表されればSamsungのシェアが圧倒的になる可能性。直近でHUAWEI Mate Xs 2やVivo X Foldなども正式発表されましたが結局グローバル市場で発売されるのはHUAWEIくらい。
ただHUAWEIの機種はグローバル市場でGMS非搭載であることからも競争力はありません。中華メーカーが今後グローバル展開をしない限りGalaxy Zシリーズとの差を詰めることは難しい。
今年は中華メーカーの出荷台数が大幅に減少すると予測されているので余計に厳しいと思います。
一方でPixel NotePadに関しては発売されればアメリカ限定などになる可能性は低く他のPixelなどと同じ日米やヨーロッパの一部で発売される可能性がありグローバル市場で発売される貴重な選択肢になる可能性。
グローバル市場で発売されるだけでも競争力がありそうなのに勿体無い。
Samsung関連の情報に精通しているリーカーはGalaxy Zシリーズの強力なライバルが今後現れない限りデザイン含めてフルモデルチェンジは期待出来ないとしています。
またライバル機種がいなければ価格競争も起きにくいのでSamsungがのんびりやっていても問題ないことになります。Galaxy Zシリーズを刺激する存在としてもPixel NotePadに期待していたので非常に残念に感じます。
まとめ。
折りたたみ式機種の市場シェアはまだまだ小さいですがそれでも年々驚異的なペースで拡大しています。有名なアナリストは今後折りたたみ式機種の市場シェアが拡大すればハイエンドモデルも活気付くと予測。
またAppleが手を出していない分野だからこそGoogleには早めに頑張って欲しいように感じます。何より折角Android12Lを始めたのに現時点ではそれ活かせる機種がほぼないのが残念です。
今後タブレットや折りたたみ式機種のニーズが高まる可能性がある中Google自身にも頑張って欲しい。