ディスプレイ関連の情報に精通しているリーカーやAndroid12の内部コードにGoogle CameraアプリとGoogleは折りたたみ式機種を開発している可能性が高いと予測されており、早ければ今年の後半には正式発表されると予測されていました。
ただ何かしらの理由で開発に遅れが出ているとされていましたが、今回DSCCによるとサプライチェーンからの情報としてGoogleはPixel Foldをキャンセルした可能性があると報告しているので情報を整理してみたいと思います。
リークしていたスペック。
ディスプレイの開発状況からもGoogle Pixel Foldは今年の後半に登場すると予測されていました。現時点で判明していたスペックを確認すると以下のようになります。
スペック | |
メインディスプレイ | 7.6インチ |
リフレッシュレート | 120Hz(可変式) |
SoC | Google Tensor |
Samsung製のディスプレイを採用する可能性が高いと予測されており、そのディスプレイサイズからもGalaxy Z Fold 2で採用されているもの。もしくはGalaxy Z Fold 3に採用されているものを搭載すると予測されていました。
そのため全体的なデザインもGalaxy Z Fold 2などに似ている可能性があるとの予測。ただメインディスプレイのサイズやアスペクト比がほぼ一緒であれば必然的に似たデザインになるのは妥当な流れです。
そしてカメラ構成はPixel 6と同じになる可能性があると予測されていましたが内部コードから判明した直近の情報では以下のようになります。
センサー | 画素数 | |
メイン | IMX363 | 12.2MP |
超広角 | IMX386 | 12MP |
インカメラ(メイン側) | IMX355 | 8MP |
インカメラ(サブ側) |
少なくともメインカメラセンサーとインカメラはPixel 5と同じセンサーを採用。
Pixel 6ではなくPixel 5とほぼ同じカメラセンサーを採用する理由としては、おそらくですがPixel 6シリーズのように大型カメラセンサーを搭載するスペースを十分に確保できないからとされています。
直近の情報でカメラセンサーの詳細が判明したことからも開発は順調に進んでいると思っていました。
キャンセルされた理由。
今回の情報によればサプライチェーンからの情報としてGoogleはPixel Foldをキャンセルしたとしており、少なくとも2022年の前半までに発表されることはないとしています。
そしてGoogleがPixel Foldをキャンセルした理由として市場での競争力がないこと。Googleは5G対応機種を北米/ヨーロッパ/アジアの一部で販売しており、Pixel 6シリーズで見れば発売地域が8カ国と限定されています。
そして同じ地域で強力なライバルとなるのがSamsungです。Samsungは今年発売したGalaxy Zシリーズで早くも3世代目。完成度が高くなっている一方で生産効率やサプライチェーンの見直しで本体価格の値下げにも成功。
一方でGoogleにはSamsungのような強力なサプライチェーンもなければ規模の経済も使えない。となるとどうしても原価コストが嵩みます。値段で勝つことは難しいと思っていいましたが、キャンセルしたことを考えると本体価格が相当割高になったのかもしれません。
またSamsungが弱い中国においてはHUAWEIにXiaomiなど折りたたみ式機種をすでに発売している強力なライバルがいる。さらに今後HonorやOppoなども発売すると予測されている中Googleが付け入る隙がありません。
そもそも中国ではGoogleのサービスが排除されているため中国でGoogle自体も展開していないということもあります。Android12LはいかにもGoogleがPixel Foldのために開発したバージョンかと思いきや、Googleにとってキャンセルは苦渋の決断だったのかもしれません。
ただ一方で別の折りたたみ式機種の開発に着手していることが明らかになっています。今後も開発を継続していくのか。来年の後半にかけて動向を注目したいところです。